コミュニケション・スキルは日常必需品ですね。
仕事柄、小学校から大学まで、ずいぶん講演やら講義をしてきました。正直言って、まんざら下手でもなかったはずだと、高をくくっていたわけです。が、MBAでコミュニケーション・スキルやコーチングを学ぶにいたり、毎日のように、自分のおかしてきた過ちを思い、苦く重いショックを味わっています。
それは、たとえば、話しながら、受講者のだれをどういったタイミングで見るのが良いのか、話すスピードはどの程度にするのが適当か、といった、講演のいろはのいの字からのスキルが、自分にはまったく欠けていたという事実を突きつけられてしまったということです。
さらに悪いことには、自分の息子や娘に対するコミュニケーションいたっては、正に、言ってはいけないことを、すべて言いはなってしまっていたという、慙愧にたえない事実を思い知らされるいたったわけだからです。
親になるための試験はありませんし、学校でも社会でも、励ましあい、可能性を引き出しあうコミュニケーションのスキルなど、MBAにお世話になるまで、学んだことはありませんでした。
あったとすれば、パリ大学法学部に留学したときの最初の事業で、演説をするときの態度についての講義ですが、これは、いかに威厳をもち、えらそうに見せるかに重点がおかれ、聴衆にわかりやすく、親しみやすくといった点には、ほとんど重きが置かれていなかったと記憶しています。
思えば、言語を操るのは人間の証であるわけですから、言語を使ったコミュニケーションは、社会人としての人間に最も大切な技術であるはずです。さらに、言語以外のジェスチャーであるとか、顔の表情であるとかは、スピーカーの人となりや文化的背景を、豊かに忠実に表現するはずです。
ですから、子供のころから、しっかりとしたコミュニケーションの技術と、話し相手を尊重し、互いに励ましあい高めあうというコミュニケーションの約束事を学んでいれば、昨今の、学校をめぐる、いじめや自殺などといった悲劇は起こらなかったのではないでしょうか。
今からでも遅くはありません。異文化が共存する国際社会に突き進んでいるいまこそ、人間同士の相互理解は必要不可欠なのですから、コミュニケーションの技術や約束事を、われわれ大人も、そして子供たちも、真剣に学ぶべきときではないかと思います。
担当:関口

