変革の難しさ!
『はじめに』
◇経営は、過去の自分との戦いだ。それも未来の自分に対して、どう
やって過去の自分の成功体験を清算していくかだ。先日も、顧問先で、
塾長を思いっきり叱った。それは、地域強豪塾が、顧問先のすぐ横に
進出してくるのに、何の吟味もなく、2007年度も2006年度と
同じコース設計にしているからだ。
『コース設計を変更しない意味』(N:中土井)
N :2007年は、どういうコース設計にするのですか。
社 長:とりあえずは、今年と同じです。それよりは、英会話については、
もう少しカリキュラムを考えたいと思います。
N :強豪塾が隣に出てくるのに対策は、立てないのですか。生徒の
入りに影響はないのですか。
社 長:生徒が入ってくる数は、減るかもしれません。しかし、この設計で、
クラスを満杯にしたいですね。
N :どういう方策で、満杯にするのですか。
社 長:教師の質を上げて、内部充実する方向で、考えているのですが。
N :教師の質を上げるのは、そんなに簡単にいくことですか。強豪塾の
設計以上の設計にしないと生徒が入ってこないのではないですか。
社 長:この地域では、私たちが、一番なんです。だから、今の設計を変え
なくてもいいと思います。減り始めてから考えてみてもいいですよね。
N :それでは、社長としての仕事にはなりませんよ。しっかり情勢分析を
しましょうよ。利便性と効果性をどうバランスを取るかということと、
強豪塾にどう対抗するのかを真剣に考えるべきです。減りだしてから、
設計を変えてもあまり効果はありませんよ。
◇こんな会話から、コース設計の話を徹底的に話したが、社長の顔を渋いもの
だった。私も社長の気持ちは分からないわけではない。設計を変えることのリ
スクと設計を変えないリスクを勘案することが、非常に難しいからだ。設計を
変えた経験がない上に、今までの成功体験まで捨ててしまうことになるからだ。
◇しかし、変更しないリスクの方が、長い目で見れば、大きいのだ。敵に侵食
されて、已むに已まれぬ前にこちらから的確な手を打つべきなのだ。それも、
ロジックをしっかり構築して。
◇設計を変更したからといって、生徒数が増える保証もないし、設計を変えな
いからといって、生徒が減るとは限らない。だから、今まで上手くやってきた
ものを変更するのは非常に難しいのだ。
◇だから、こういう新年度を決定する会議では、大きな決断を必要とするのだ。
その会議に様々な角度から議論をすることだ。実は、このことが一番大きなこ
となのだ。変更するしないの論拠を徹底して出し合って、議論をしておくこと
が、自塾のロジックを強くしていくことになるのだ。
◇だから私は、こういう会議では徹底的に社長に喧嘩を売る。安易に昨年度の
踏襲とはいかないようにもって行くことにしている。そして、コース設計の決
断をした暁には、これで今年は勝つようにもって行こう!と意志統一を図って
いくのだ。社長が腹を決めることを求めていくようにしているのだ。
『経営者の視点』
◇変革は難しい。それは、社長の腹を決めることだからだ。しかし、そうしな
い限り、会社全体は動かない。そのことを私たちはいつでも意識して塾経営に
臨むことだ。
合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ
代表 中土井 鉄信

