公立学校では、教育の目的を統一するのは難しい!
【記事】教員と対立し辞任した民間人校長、学校法人理事長に就任
朝日新聞(2007年1/29)より以下抜粋
『大阪府内初の民間人校長だった府立高津(こうづ)高校の木村智彦
・元校長(60)が昨年12月、浪速中学・高校(大阪市住吉区)を
運営する学校法人大阪国学院の理事長に就任していたことがわかった。
教員との対立から昨年3月末に辞任後、去就が注目されていた。
○同法人によると、木村氏は昨年12月22日の理事会で理事に選任
され、同日、互選で理事長に就任した。体調を崩した前理事長の退任
に伴うもので任期は08年4月まで。同法人は「公立高校で改革を推
し進めた経営手腕に期待している」としている。
○木村氏は住友金属工業の関連会社の取締役から02年4月、高津高
の校長に就任。有名国立大への合格者の数値目標を設定し、塾講師に
よる土曜講習を始めるなど「エリート教育」の推進者として知られた。
一方で、職員会議に諮らず意思決定を進める手法や高圧的な言動など
に一部教員が反発。06年3月に教員10人が大阪弁護士会に人権救
済を申し立てたのを受け、同月末「現場の混乱を避ける」と辞任した。』
*私からのコメント
◇今回の記事は、公立高校の改革に失敗した民間出身の校長が、私立
高校の改革に経営者サイドで参画して、手腕を発揮してもらおうとい
うものだ。これは、公立高校と私立高校の目的の違いを良くあらわし
ている。この私立高校の改革が上手くいくかいかないか分からないが、
少なくても、公立高校の教職員との対立と同じような構図にはならな
いのではないかと思う。それは、私立高校には、教職員が参画する前
に既に、学校の理念なり、目的が存在するからだ。
◇それに対して、公立高校は、教育の目的を普遍的で抽象的なものに
しているので、まず教員の目的意識を統一することが難しく、その上、
学校運営の責任者と教職員の責任の重さがそれほど変わらないから、
改革の方向性は、学校長が一方的に決められるものではないのだ。簡
単に言えば、人事権がないからだ。公立学校の教育の目的を誰が中心
に統一していくのかが、明確ではないのだ。教職員の総意で決定して
いくしかないのだ。これが、公立学校の限界だとも言えるし、可能性
だといえるのだが、改革は、非常に難しいのだ。
◇教育改革が、公立学校で、上手くいかないとすれば、以上の点に問
題があるのではないだろうか。
合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ
代表 中土井 鉄信
http://www.management-brain.co.jp/
先週の『学校の先生のなり手が減りはしないか!』に対して、
大変貴重なご意見をお寄せ頂きましたので掲載させていただきます。
【読者ご意見、ご感想】
いつも、メルマガ、有り難うございます。
本当に仰るとおりだと思います。
学校の先生を苛めすぎる行政側のやり方だと思います。
今の審議会のメンバーが教育的にタカ派揃いだからでしょうか。
例えば海外の日本人学校や補習校に勤める先生は夏休みに帰国して
免許を更新しなければならなくなりますね。
その費用はどうなるのでしょう。また色々な都合でその時期に
現地を離れられないということも有り得ます。
良かれと思ってすることが、決して良い状況を生まない例は看護師
の人数を増やすことで補助金を増すという制度がかえって看護師不
足を生んでいる(大病院への看護師集中や看護師不足による過重労
働で、ますます看護師不足を招いている)といったことと同様にな
らないか危惧します。
むしろ行政側の、ころころ変わる政策転換などについていけない現
場の先生方の心のゆとりの無さから問題が生じているのではないで
しょうか。
増加する会議や伝達事項、行政側向けの書類作りなど雑用の増加は、
ますます先生方を追いつめます。そしてそれらは保護者には見えな
いものですから、保護者からも突き上げが出てくるでしょう。そし
て職業への社会的評価も経済的評価も無い。(保護者は先生をバカ
にしています。昔のような尊敬は今はありません。自分でクラスを
束ねて授業をしてみられては?と言いたくなります←私は主婦です
けど)
先生方が意見を言えない社会的風潮が残念です。
保護者達が立ち上がって先生を守ってあげないといけないとさえ思
えてきます。
※読者より貴重なご意見を頂きました。
本当にありがとうございました。
今後とも、ご意見・ご感想を宜しくお願い申し上げます。

