幸田 露伴
努力よりほかにわれわれの未来をよくするものはなく、
また努力よりほかにわれわれの過去を美しくするものはないのである。
◇努力という言葉は、嫌いだった。それは、他人に強いられる言葉だった
からだ。努力をしなければ、人間として大したものにはならないと言われ、
努力をしなければ、良い成績も残せず、良い大学にもいけず、そして良い
就職もない!と言われていた。努力という言葉は、一種脅迫のような響き
があったのだ。
◇しかし、大人になって、自分で全てを決定していくようになると、気が
ついたら努力をしていた。それが努力とは分からなかったが、今から思え
ば、努力だったのだろうと思う。今までいやで仕方がなかった努力という
もので、私は、今まで生きてこられたように思う。
◇人一倍、努力をしたというわけではない。自分ながら、必死に何かをや
ってきたというだけだが、他人の指示ではなく、自分で決めたことをやろ
うと思ってやってきたら、自然と努力をしていたのだ。
◇努力は、他人に使うためにある言葉ではない。自分自身に課す言葉であ
るべきだ。自分自身が必死に何かに挑んでいれば、必ず努力をしてしまう
ものだ。それが人間だ。だから、他人に努力を強いなくても良いのだ。何
かに向かって必死になることで、努力が生まれるのだから。
◇努力は、かっこ悪い言葉ではない。努力が人間を美しくしてくれるのだ。
そう信じて生きてきたいと思う。
合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ
代表 中土井 鉄信

