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« 「しょっぱさ」④ || 国境 »

西田 幾多郎

東洋の文化の根底には、形なきものの形を見、
声なきものの声を聞くといった様なものが潜んで
居るのではなかろうか。
我々の心はこの如きものを求めてやまない。

◇私たち日本人は、この書き出しは、どうもいただけないのだが、それ
でもこう書いた方が話が早いのでこう書くが、いつから他人に対する温
かい気持ちを忘れてしまったのだろうか。

◇私たちは、和歌にも詠われてきたように、形なきものの形を、与えら
れた情況の中で想像してきたし、声なきものの声を、様々な文脈から聞
こうとしてきた。それは、ある意味、その対象物に対する配慮だったり、
そのものの完成形を慮って、自分自身が援助しようとした結果だった。
何かが足りなくても、その足りないものを想像=創造して、私たちは、
見てきた。

◇これは、明らかに他者に対する配慮だ。思いやりだ。そういう心情を
私たち日本人は、どうも忘れてしまったように思う。全て言い尽くせな
い限り、認めない。明確に何かを伝えないと分からない。完成形を示さ
ないと何も出来ない。そういう風潮が随分強くなって、他人とのコミュ
ニケーションが、非常にいびつになってしまっているように思う。言い
尽くせないなにものかがあっても、それを慮っていくところに、他人に
対する優しさがあるのだ。それを忘れている。

◇私たちは、もう一度原点に戻って、他人に対する配慮・思いやりを見
つめ直そう。その時に、この言霊を思い出して欲しいのだ。私たちには、
西欧にはない「形なきものの形」を見ようとする伝統があったこと。


合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ
代表 中土井 鉄信

http://www.management-brain.co.jp/

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