池波 正太郎
人間は、生まれた瞬間から死に向かって生きはじめる。
そして、生きるために食べなくてはならない。なんという矛盾だろう。
それでいて人間の躰は、たとえ、一椀の味噌汁を味わっただけで生き
甲斐をおぼえるようにできている。何と、ありがたいことだろう。
◇人間は、死ぬために生きる。生まれた瞬間から既に死ぬことが運命
付けられている。死ぬために生きているのに、人間は、自分以外のも
のを犠牲にしてしか、生きられない。
◇生きるために飯を食べるのもその一つだ。自分を生かすために、植
物を、動物を食べるのだ。こういう犠牲の上に、私たちの有限な生が
成り立っているのだ。
◇だからこそ、人間は、小さなことに感謝することが出来るのだ。
人間が、有限な存在であるが故に、生きていることに感謝出来るの
だ。限りある人生を生きているからこそ、ほんの少しの生きている
実感を感謝できるのだ。
◇永遠の生を保証されているのであれば、何も生きている実感に感
謝することはないはずだ。永遠の生が、確定されているのだから。
◇人間にとって大切な真実は、自分がいつかは消えてなくなるとい
う事実だ。有限なるが故に自分の人生は貴いのだ。限りある人生だ
からこそ、生きている感謝が生まれる。
◇自分の限界を受け入れて初めて様々なことに感謝が出来るのだ。
このことを覚えておこう。
合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ
代表 中土井 鉄信

