一つの実験結果
◇私には、大学を卒業した時から、一つの思惑があった。
自分の子どもをテーマ別に育てたら、どうなるのかというものだ。
ただし、人間としてどうなるかではなくて、
勉強に対してどうなるのかという思惑だ。
人間としてどうなるかという実験は、流石の私も気が引けた。
今回は、そのうちの二例について報告しよう。
本人には了解済みなのだ。
◇M君(20歳)
彼の場合は、学校の勉強に対して、親が興味を示さない場合、勉強に対
してどうなるか、というテーマで育てた。若干、母親は私のいない時に、
勉強しなさいとか、テストの点数について、小言を言っていたらしい。
当然、人間としての基本動作(挨拶、約束を守る、上下関係など)は、徹
底して教えた。子どもの好きなことだけをやらせて、中学校を卒業し、奇
跡的に指導困難校の県立高校に入学した。そして、高3に上がる前に、高
校の統合があって、奇跡的に指定校推薦で、大学に入学できた。今モラト
リアム3年目になっている。
◇親が勉強や学力に関心を示さない場合、子どもは、当然のことながら、
勉強が全くできなくなる。未だに、九九がすらすら言えない。難しい問題
や複雑な問題は、ホンの一瞬考えて、放棄する。そんな傾向だ。
◇その代わり、親が徹底して関心を示したことに関しては、徹底されてい
る。公共の面前で迷惑をかけないとか、誰にでもしっかり挨拶するという
ことに関しては、合格点だと思う。
◇Mさん(15歳)
彼女の場合は、学校の勉強に対して、親が興味を示して、さらに色々と
アドバイスをした場合、勉強に対してどうなるか、というテーマで育てた。
兄を見ていたこともあって、勉強は積極的にやっていたし、学校でも積極
的に部活動等で頑張っていた。
今春、高校に入学したが、絶対合格するだろうと思っていた高校の入学試
験前は、非常にナーバスになっていた。兄の時の根拠の無い自信とは全く
正反対で、非常に自信が無く、入試前は非常にあせっていた風だった。
◇親が勉強や学力に関心を示せば、子どももその傾向は当然ながら強くな
る。しかし、子どもが勝手に勉強や学力に関して、自己増殖する場合もあ
る。これでもかこれでもかと勉強をするけれど、不安で不安で勉強に自信
が持てない状況が出てくる。入試前は特にそういう状況だった。
◇関心のあるものに関しては、自分が拘る分だけ、自信がつかないものな
のかもしれない。この辺を親がどうセイブするかが重要なことのように思
う。
◇この実験は、中間報告だが、親が子どもに関心を示すことが、重要なの
だ。二人とも、人間としての関心だけは、しっかり示してある。だから、
勉強に対して実験ができたのだ。
◇親が子どもに関心を示すことが、子どものやる気には、大切なことだ。
やる気になる対象をつくるのも、実は、親の関心の向け具合で、影響され
てしまうものだ。
合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ
代表 中土井 鉄信

