「偏差値」(前編)
塾へ直接ご来訪いただいたお母さんのお話をうかがったときの話だ。
お子さんは小学4年生の女の子で中学受験を考えていらっしゃるとのこと。
塾経験はない。
「どこかお考えの中学校はございますか?」と訪ねてところ、女子校のY
学園の名前が挙がった。
「Y学園は偏差値50ぐらいだと聞いたんですけど。小学校のテストもま
あまあ取れてますし、50ぐらいだったら何とかなるんじゃないかと思い
まして」
受験に「偏差値」は欠かせない。しかし、「偏差値」は一つの基準であり、
絶対と考えないほうがよい。
実際、偏差値は変動する。
まず、年ごとに変化する。人気が高く、入るのに難しい学校は当然、偏差
値も高くなる。
例えば、難関大学の合格実績が良かった学校は、翌年の入試で総じて人気
が高くなる。特に東大の合格実績において顕著である。もちろん、逆に偏
差値を下げてしまう学校もあるのだが。
僕はお母さんに聞いてみた。
「よくご存知ですね。お知り合いの方がいらっしゃるんですか?」
「はい、私の友人の、知り合いのお子さんがY学園にお通いになっていて
なんとなく聞いただけなんですけど」
「その方はどこの塾へお通いだったか分かりますか?」
大手中学専門受験塾の名前が出てきた。
あぁ、やっぱり、と思った。どうしようかと一瞬迷ったが、偏差値につい
て説明をした。
実は、もう一つ。偏差値は塾によっても異なるのである。
○次回へ続く。
(登場する生徒名は全て仮名です。)
合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ
荒木 崇(チーフ・コンサルタント)
http://www.management-brain.co.jp/

