坂口 安吾
愛とは、自分よりも自分の動物的な自我よりも、
人を優れたものとして認める心である。
◇最近の日本には、愛が充満している。テレビの中でも本の中でも、
男女の愛、家族愛、自己愛そして人類愛が飽きることなくお茶の間に
流れ、個人の空間に浸透している。
◇しかし、肝心の愛の本質については、何も伝えられていないように
思う。愛が流布され、愛の欠乏感が高まり、愛の欲求だけは強くなっ
たが、愛することの本質からはどんどん離れていっているような、そ
んな状況が、日本にはあるように思う。海外でも同じかもしれないが、
海外のことには明るくないので、なんともいえない。
◇今日の言霊が、愛とは、他人の優れたところを認めることだという
のは、自分の存在を認めた上での他者了解のことだ。自分の存在を認
められないような人間が、他人の自分よりも優れたところを認めるこ
となどできるはずがない。まず自分の存在を認めることだ。
◇自分の欠点も長所も美しいところも醜いところもすべて認めること
だ。その先に、他者の存在を認め、他者を了解しようとすることだ。
そういうベクトルが、私たちの必要としている愛ではないだろうか。
◇愛とは、存在を認め合うことなのだ。相互交通的な存在の了解が、
愛なのだ。
合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ
代表 中土井 鉄信

