キーワードを探せ3
◇5月といえば、以前5月病が騒がれました。
進学、就職で期待に胸膨らませた新人たちだが、
当初のやる気を失い、元気がなく、いわゆるうつ状態に陥る現象です。
◇最近は、個人の環境の変化にも多様化が広がり、
この時期特有のものではなくなったのかもしれませんが、やはり注意が必要です。
◇しかし、元気がないからと、安易に励ますことが効果的でないことは、
読者の皆さんであれば、もう周知のことでしょう。
◇当人にとってはストレスというより、期待してきたことができない現実
と、それにも増して、現実に目の前に広がる課題に取り組もうとする意識
の葛藤なのかもしれません。
「何を甘いことを言っているんだ!」と言ってしまえばそこまでです。
◇以前、ちょっと落ち込み気味のAさんと私の会話の様子を例に挙げて
みます。
私:「最近、自分自身の心の中でどんな言葉をかけている?」
A:「この仕事自分に向いているのかな~」
私:「いいよ。その調子。他には・・・」
A:「なんか憂鬱だな~」
私:「なるほど・・・。君が心の中で言っていることを私は非難も否定も
しないし、できないよ。安心して聞かせてみて。」
A:「身体がきついな~」
A:「でも、今がんばれば自分もせいちょうできるのかな~」
私:「そんなことを言っているときの身体の感じはどんな感じ?暖かさとか、
重さとか、匂いとか・・・。」
A:「胸の辺りか、頭が重い感じがします。」
私:「その重い感じを言葉にするとどんな感じ?」
A:「能動的に動けていない。という感じです。」
私:「自分がしたいことができていない。という感じがするのだけれど・・・」
A:「そうです。なんか、いつも受身で・・・」
◇これが今回のキーワードです。「能動的に動けていない。」
これは、この人が大切にしているもの、つまり「能動的に動きたい」という
メッセージだと考えられます。
◇会話の中で、ネガティブな心の中の発言を何回も聞きだしたのは、Aさん
の中にある事実を明らかにすることで、このキーワードを引き出すための
ものです。
◇もちろん、どんなキーワードが出てくるかは予想はできません。おそらく、
会話のスタートでは、Aさんも気づいていなかったでしょう。
◇さて、この回答でAさんが自分自身に語りかけているネガティブな発言
の真意が見えてきました。さあ、ここからAさんの中の潜在意識に触れられ
そうです。
◇さあ、貴方ならこの後、どんな質問をしますか?是非考えてみてください。
このメルマガを読み続けている方には簡単かもしれません。
次回、会話の続きと私がAさんに投げかけた質問を紹介します。
合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ
井上郁夫(シニアコーチ・心理カウンセラー)

