親の意見を鵜呑みにしなくてもいいはずだ!
【記事】小学生の英語必修化…親「賛成」先生は「反対」
朝日新聞(2007年5/12)より以下抜粋
『文部科学省が検討している小学校での英語必修化について、
保護者の大半が賛成する一方、教員の半数以上は反対している――。
通信教育大手「ベネッセコーポレーション」の意識調査でそんな結果が出た。
◆教材・指導力…課題も浮き彫り
○専門家は「教員が英語を教えることに不安を抱いており、研修制度
の確立などが不可欠だ」と指摘している。
○文科相の諮問機関である中央教育審議会の外国語専門部会が昨年3
月、小学5年から英語を教えるよう提言。これを受け、同社は昨年7
~10月、全国31の公立小の保護者計約4700人と、公立小約3
500校の教員を対象にアンケート調査を実施した。
○それによると、保護者で必修化に「賛成」としたのは35・2%、
「どちらかと言えば賛成」は41・2%。「反対」と「どちらかと言
えば反対」は、合わせて14%にすぎず、賛成が反対を大きく上回る
形になった。
○小学校で英語教育を始める時期を保護者に尋ねたところ、「1年生」
が最も多い47・8%。「3年生」が13・5%と続き、早い時期か
らの英語教育を望んでいることも分かった。
○これに対し、必修化に「賛成」とした教員は8・7%、「どちらか
と言えば賛成」も28・1%にとどまった。一方、「反対」、「どち
らかと言えば反対」は計56・9%に上った。
○また、調査対象となった小学校のうち、すでに総合学習の時間など
で英語教育を行っている学校に課題を挙げてもらったところ(複数回
答可)、「指導する教員の英語力」(40・6%)、「教材の開発や
準備のための時間が足りない」(38・2%)、「指導のためのカリ
キュラムが確立されていない」(32・9%)の順に多かった。英語
を教えるための条件が整っていないことが浮き彫りになった。
○英語が必修化された場合、外国人講師の数も限られているため、多
くの学校では、国語や算数などを教えている学級担任が英語の授業も
行うことになりそうだ。
○中教審外国語専門部会の委員で、今回の調査に参加した上智大の吉
田研作教授(応用言語学)は、「教員には、サポート体制が整わない
まま必修化されると、負担が増大するのではとの不安がある」と分析。
「文科省や各教育委員会が教員の研修時間を十分に確保し、教材の使
い方を含めたトレーニングを行う必要がある」と話している。
○また、文科省は「教員の発音能力を考えると、CDやビデオを使っ
た音声教材の開発も課題になる」としている。(松本英一郎)』
*私からのコメント
◇最近の教育改革の流れには、保護者迎合とでもいうものも多い。学
力低下問題から始まって、今回の英語の必修化は、保護者の意向が、
非常に強く反映されているように思う。
◇しかし、保護者の意向は、実は、誰かに仕向けられたふしがある。
学力低下問題は、当時の文部省に仕向けられたものだし、この英語教
育は、ゆとり教育の代償として、浮かび上がったような思う。国際社
会に通用する日本人という謳い文句に踊らされているようなところが
ある。
◇だから、保護者の意向を全面的に鵜呑みにはできないように思う。
記事によると、保護者は英語の早期教育を望んでいるのだが、学校側
では、英語教育の導入に対して、インフラが整っていないために、早
期導入も必修化も反対だ。がしかし、学校の思惑とは別のところで判
断されて英語教育の必修化は、実現するだろう。
◇もし、英語教育の必修化が実現したら、多分、学校側の懸念が、本
当になって、混乱を招くだろう。この英語教育の必修化には、英語教
育の目的に対するコンセンサスが必要だと思う。議論と準備を重ねて、
ぜひ、性急な結論を出さないでほしい。
合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ
代表 中土井 鉄信

