声なき言葉が聞こえてくる
◇以前、Kさんから相談を受けました。職場のAさんが、いろいろ話を持ち
込んでくるのだそうです。
◇同僚が「こう言った。ああ言った。」「こんなことで悩んでいる。」と
いった具合なのだそうです。
◇その後、Aさんを交えて3人で食事をする機会を得ました。いろいろな
話をする中で、私が、コミュニケーションに関する専門家であることを知る
や、いつものようにそんな話題になったわけです。
Aさん「効果的なコミュニケーションをするためには、何が大切なんで
しょうね?」
私「コミュニケーションというと上手に話すことに気をとられがちですが、
まず相手の話を聞くことですね。」
Aさん「そうですよね。人の話を聞けないとだめですよね。私も話を聞く
ことが大切だと感じているのですが、なかなか職場で上手に話を聞
いてくれる人に出会えないんですよね!」
私「そういう職場が多いようですね。ところで、Aさんは、職場で話を聞く
ことが大事にされていないとどんなところで感じますか?」
Aさん「だって、私が話しをしても、ぜんぜん話を聞いてもらえている感じ
がしないのです。人と話していてもぜんぜん気持ちよくないんです
よ。」
思わず、Kさんと顔を見合ってしまいました。
◇「ぜんぜん気持ちよくないのです。」の声のトーン、表情、急に前のめり
に変わった姿勢から、
『誰も私の話をちゃんと聞いてくれていない。だから自分の欲求は満足でき
ていない。自分はさびしい。皆は自分の話をもっと聞くべきである。』と
聞こえたわけです。
◇これで、はっきりしました。Aさんは、自分の欲求を満足させるために
Kさんを頼っていたのでしょう。Kさんも何かを察したらしく、
「Aさんの話をちゃんと聞いてあげることにします。」と言っていました。
◇くつろいで話している時にこそ、その人の本音が出てくるものです。
本音を聞きたければ、要件は2つです。
①くつろいだ雰囲気を作るのです(傾聴の3つスキルで対応できます)
②言葉だけでなく、声のトーン、表情や態度を観察するのです
あなたは何から挑戦しますか?
合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ
井上 郁夫(シニアコーチ・心理カウンセラー)

