現実と理想の間=妥協の産物
『はじめに』
◇私たちは、現実を理想状態にしたいと日々努力を重ねている。塾経営
でも同じことで、理想のクラス人数・理想の授業・理想の保護者面談、
そういう理想を実現したいと思って現実と戦っている。しかし、そんな
に簡単に理想状態は実現できないから、ある程度のところで、妥協を余
儀なくされる。
◇この妥協は、どこの塾でも起こりえることだが、しかし、伸びる塾と
そうでない塾とでは、この妥協の仕方や妥協点の高さが、大幅に違って
いる。この6年間コンサルタントをやってきて、この実感は、非常に大
きい。アドバイスは同じなのに、結果が大幅に違ってきてしまうのは、
現実に対する理想の追い方に問題があるのだ。今回は、妥協の産物につ
いて考えたい。
『理想をどう目指すのか!』
◇理想を現実との妥協で実行していくことは、どこの塾でも同じことだ。
しかし、理想と現実の妥協する地点が、伸びている塾とそうでない塾で
は、明らかに違う。簡単に言うと伸びていない塾は、理想を追求するこ
とを簡単に諦めてしまって、直ぐ妥協してしまうのだ。
◇たとえば、初めて保護者会をやろうとする塾が、二つあったとする。
仮にA塾とB塾があったとする。A塾は、保護者会の企画を出す段階か
ら、他塾の調査をし、どんな内容の話なのか、出来るだけ調べて、企画
を出す。B塾は、全然見当がつかないから、最初から適当に思いつくま
まに企画を出す。
◇もう既にここで差がついているのだが、私のほうも色々アドバイスを
して、企画自体には、差がないようにもっていったとして次の段階だ。
◇A塾は、保護者会で話す内容と保護者会で渡す資料をどう作ろうかと
議論をする。そして、話す内容と資料の骨子を私に確認し、アドバイス
をもらい、そのアドバイスに基づいて改良を加えていく。当日までには、
数回のリハーサルがある。かたやB塾は、初めての会だから、上手くい
かなくてもよいと決めていて、教材会社に頼んで資料をコピーし、話す
内容は、個々人に任せて、当日を迎える。
◇まあ、簡単なたとえ話をすればこういうことだ。A塾は、自分たちが
出来る最大の努力をする。B塾は、適当に準備をして、適当に会を実行
する。当然、どちらも、初めてだから、それほど凄いものにはならない
かもしれないが、妥協点が、全然違うから、経験知の濃さが全く違う。
◇自分たちが出来る最大の努力を理想追求に向けているから、たとえ現
実に屈して妥協したとしても妥協点の高さが違ってくるのだ。当然、A
塾のほうが、B塾よりも良質な保護者会になり、地域評判は回を重ねる
毎に高まっていくのだ。
◇私たちは、妥協の産物の中でいつでも仕事をしているのだ。しかし、
その妥協点の高さによって、結果に差が出てしまう。このことを忘れて
はいけない。仕事の出来る人と出来ない人とでは、その仕事に対する執
念が違う。
◇それと同じように、伸びている塾は、執拗に理想を追い求め、伸びて
いない塾は、理想を追い求めることに対して淡白だ。夏期講習を前にし
て、業務の取り組み方をもう一度見直してみてはどうだろうか。
『経営者の視点』
◇経営者が、安易に妥協しているケースが、最近多い。経営者自身が簡
単に妥協していれば、社員は、それを見て、仕事を適当に切り上げてい
くことだろう。しぶとく現実と向き合って、理想追求の手を緩めてはい
けないように思う。
合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ
代表 中土井 鉄信

