井深 大
私は、実はたわいのない夢を大切にすることから革新が生まれると思っている。
◇こんな自分でいたいなあとたまに思う。こんな自分でいたならなあと
思う。自分に対する淡い夢を私たちは持っている。しかし、この淡い夢
は、多分このままでは実行に移されることなく、ある日気がつくとしぼ
んでしまって、遠い彼方へ行ってしまう。
◇私たちは、夢を見ては夢を夢のままで終わらせ、夢の実現をそれほど、
本気になって追い求めることはない。それは、夢を夢のままでよいと思
っているからだ。だから、夢を大切にして、自分の生きる生きがいには
しないのだ。自分の生きるエネルギーにはしないのだ。
◇しかし、夢を実現しようとする人もこの世の中には確かに存在する。
夢を大切にし、夢のために自分の人生を賭けてしまう人が、確かに存在
する。そういう人は、夢を自分の生きるエネルギーにしてしまう人だ。
◇だから、そういう人の夢は、一つではなく、次から次へと浮かんでく
るアイディアのようなものになる。大きな夢の実現を支える小さな夢が
必ずある。そういう夢を一つ一つ実現しながら大きな夢に挑んでいる。
◇私たちも夢を大切にしよう。夢を大切にするとは、夢を自分の生きる
エネルギーにするということだ。どんな小さな夢でもいい。その夢を自
分のものにしていこう。そうすれば、小さな夢は大きな夢につながって
いくようになる。

