安藤 百福
即席めんの開発に成功した時、私は48歳になっていた。
遅い出発とよく言われるが、人生に遅すぎるということはない。
50歳でも60歳からでも新しい出発はある。
◇何歳になっても人間は人間だ。人間の性は、何歳になってもなかなか
変わるものではない。老人が、全て仏教の修行僧のように何もかも悟っ
てしまうわけではない。だから、何歳になっても、自分の夢を追う意欲
は、なかなかなくならないものだ。
◇だから、行動を起こす時に、年齢というブレーキをかけることはない。
年相応のやり方で私たちは、私たちの夢を実現させていけばよいのだ。
◇今日の言霊は、自分自身に制限を設けてしまうことに対する警鐘だ。
人生は、生きている限り、自分のものなのだ。だから、自分の夢をかな
える権利は、人生の中で何人といえども剥奪されるものではない。
◇しかし、誰でもが、夢の実現に対して年齢を重ねれば重ねるほど、消
極的になっていってしまう。自分の能力に対する自覚と先が見えてしま
うからだ。しかし、人生は、そんなに予定調和的に時間が流れるもので
はない。
◇何があるのか全く分からない時間の流れが、人生だ。だから、年齢な
んてことは、気にすることはない。年を取っていくということは、それ
だけ自分自身の中に色々な経験知が増えていくことだから、若い時より
もよっぽどチャンスを切り開く力は大きいはずだ。
◇そう考えれば、人生に遅すぎるということはないはずだ。スタートは
いつでも切れる。そのスタートを切る権利もスタートを切らない権利も
共に自分自身が握っているのだ。どちらにしても、一歩前に自分を置い
て、人生に取り組んでいこう。そうすることが、自分の人生を楽しくし
てくれるはずだ。

