小林 秀雄
しっかりと自分のものになり切った強い精神の動きが、
本当の意味で思想と呼ぶべきものだと考える。
◇ベ平連で有名な小田実氏が亡くなった。あの独特なしゃべりをもう聞
けないかと思うと寂しい思いがするが、それ以上に、日本でこんなにも
市民運動を展開した人はいなかったのではないかと思う。彼の行動力を
私たちは、継承していかなくてはならないのではないだろうか。
◇そのためには、今日の言霊を忘れてはいけないような気がする。自分
自身のものになりきれない幾多の思想を知っているよりも、たった一つ
でも良いから、自分自身のものとしてしっかり根を生やした考えを持つ
べきだ。
◇そして、その考えを社会に向かって問うべきだ。その時に、自分の考
えは、社会とぶつかって、鍛え上げられていくことだろう。そうしなけ
れば、自分の考えは、ただの妄信に過ぎなくなって、独りよがりのもの
に留まってしまう。
◇私たちは、社会と接点を持って、自分の考えを社会に向かって、投げ
かけていこう。そうしなければ、自分の考えを本当に自分自身のものに
することはできない。身体の隅々にまで、自分の考えを浸透させるため
には、自分を社会に投げかけていくことだ。このことを忘れないように
したいものだ。

