「言われたこと」
「言われたことしかやらないんですよ」
この言葉を今まで何度も耳にしてきた。
「言われたことだけじゃなくて、自分からもっと進んでいろいろ勉強してほ
しいんです」
お子さんが勉強する様子を見て、物足りないお母さんが多いようだ。塾で言
われたことはしっかりとやる。でも、それが済んだら、もっと違う勉強をし
てほしいということだ。
つい先日も知り合いのお母さん(Mさん)と話をしていると、全く同じセリ
フが飛び出した。
「本人はね、K中学に行きたいの。でもね、今のままだと厳しいのは分かっ
ているはずなんですけど、塾で言われたことしかやらないんですよ。本当に
行きたいのだったら、それ以上のことを自分からやると思うんですよね」
娘さんは現在、小学校5年生。中学受験の専門塾に通っている。塾はとても
楽しく通っているとのことだ。
僕もこの子には会ったことがあるが、自分の意見がしっかりと言え、とても
利発で真面目な女の子だ。「塾で言われたことは間違いなく必ずきっちりや
る」というのも納得である。
「言われたことがきっちりできるなんて、ホントすごいことですよ!」と僕
は答えた。それは本心である。
先生の立場で言わせてもらえば「言われたことをまずはしっかりとやってほ
しい」、「やってくれれば何とかなる!」という思いだ。
中学受験をする小6に課していた国語の宿題は次のようなものだ。
・漢字テストの勉強
・知識テストの勉強
・漢字テスト、知識テストの解きなおし
・授業で扱った文章のあらすじまとめ、要旨まとめ
・授業の演習問題の解きなおし
・学力テストの解きなおし
・文章読解1~2題
・志望校過去問演習(9月以降)
・その他、各生徒に応じた個別課題。
これが僕が課していた1週間の国語の宿題である。この他に、もちろん、算
数、理科、社会の宿題がある。
おそらく、言われたことで手一杯だろう。各生徒のレベルや量は個別課題で
調整した。
「もし、お母さんが見て、物足りないと感じるなら、塾に連絡して、塾から
お子さんに指示してもらったほうがいいですよ」僕はMさんにお話した。
お母さんがあれこれ子供に指示して、親子の関係が悪くなったケースを何度
も見ている。
Mさんはとても素直な方ですぐに納得してくださった。明日にでも塾に相談
してみるとのことだった。
お母さん。
言われたことをきっちりやれるのはすごいことです。それでも物足りなけれ
ば、直接本人に、ではなく、塾の先生に連絡してみるのが一番です。
自ら進んで課題を見つけて勉強する。確かに理想的ではあるが、大人でもそ
れが出来る人がどれくらいいるのだろうか。
(登場する生徒名は全て仮名です。)
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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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