この対応が果たして適切なことなのか!
【記事】学校のトラブル 弁護士に 東京・港区が法律相談開始
朝日新聞(2007年8/6)より以下抜粋
学校をめぐる法律的なトラブルを弁護士に相談する「学校法律相談
制度」を、東京都港区教委が6月から始めた。背景には、一部の保護
者らからの行き過ぎたクレームがある。教育現場の現状や制度の狙い
について、港区の高橋良祐教育長(54)に聞いた。
○学校には毎日、いろいろな声が寄せられる。大部分は教育相談など、
学校と保護者間で解決するものだ。しかし、一部に非常識な苦情や法
律に絡む問題がある。
○例えば、学校外でのけんかでけがをした場合。けがをした子どもの
親が相手の親と話さず、学校に「相手に治療費と慰謝料を払うよう言
ってほしい」と訴える。それだけでなく、「学校にも責任がある」と
治療費や慰謝料を要求してくる。「チャイムの音がうるさい」と住民
が学校に慰謝料を求めたこともある。
○家庭内暴力が原因で、母子が父親の元から離れたケースでは、父親
が学校に「居場所を教えろ」と3~4時間にわたって電話をしてきた。
離婚係争中で親権を争う親が、子どもを連れ帰ろうと下校時に校門の
前で待っていることもある。
○学校が開いた講演会で「差別発言があったのに、取り消さなかった
のは学校の責任だ」と質問状を送り、文書での回答を迫る人もいる。
○以前は大人同士の知恵で解決できたが、今は学校が巻き込まれる。
対応を求められた教師は、翌日の授業の準備もできない。一人で抱え
込むこともある。
○そこで、弁護士から助言をもらい、早期解決に役立てようと考えた。
いわば学校医の弁護士版だ。教師が学習や生活指導など本来の業務に
専念できるようにすることが目的だ。
○区立小学校19校、中学校10校、幼稚園12園を5地区に分け、
各地区1人ずつ弁護士を決めた。区内に事務所があり、教育問題に詳
しい弁護士だ。
○相談は、学校が文書で区教委に提出し、校長らが弁護士事務所に出
向く。状況によっては電話での相談や、教師から直接受け付けること
もある。6月から年度末まで250万円で契約した。
○地元の法曹界との連携は全国的にも珍しく、この制度の発表後、他
の自治体から100件以上の問い合わせがあった。
○すべての相談が弁護士に伝わると心配する保護者もいるが、それは
違う。教育相談は今まで通り寄せてほしい。
○開始以降、相談が数件あり、すべて弁護士から助言を受けた。その
結果、解決したケースもあれば、継続中のケースもある。将来的には、
各校に1人ずつ担当弁護士を置くことも考えていきたい。
*私からのコメント
◇先日、モンスターペアレンツの対応について「ピースコミュニケー
ション研究所」主催でセミナーを開いた。学校の出来る範囲を明確に
して、毅然とした態度で、接しようと訴えた。私としては、学校の守
備範囲を明確にして、出来ることは出来る、出来ないことは出来ない
と保護者にしっかり伝えていくことが重要なことだと思ったので、そ
のことを参加した先生方にお話をしたのだ。
◇今回の記事は、学校にまつわる様々な問題を弁護士に相談し、依頼
して解決してしまおうと言うものだ。この対応は、果たして適切なの
か。記事を読んで、はじめにそういう感想を持った。
◇くだらない問題に時間とお金をかける必要があるのかと思うのだ。
弁護士が出てくるから、変な保護者や問題発生の抑止力的な思惑もあ
るのだろうが、学校が、変な問題に対応してしまう可能性がこれで大
きくなりはしないだろうか。保護者に対して予防的な情宣活動をしっ
かりやったほうが有効ではないだろうか。PTAと協力して、問題解
決を模索したほうが、良いように思うがどうだろうか。お金をかけて、
弁護士と契約するのならば、教育委員会でその土地の弁護士会と契約
を結び、市町村で行なっている法律相談のような形にしておいた方が
良いのではないだろうか。
◇安易に学校に法律家をおけば、それだけ対応しなければならない事
案が、増えそうでならない。もう少し違うところにお金と時間をかけ
たほうが良いように思うがどうだろうか。ふざけた保護者が、学校に
安易に法律相談に来ないことを祈る。

