宇野 千代
女のおしゃれ心は恋に比例する。おしゃれをしなくなった娘は危険です。
◇人間には、誰かに見られているという意識が必要かもしれない。見る
見られる関係が、人間を成長させるのかもしれない。誰かに見られてい
るという意識があって、人間は、自分の行動を抑制し、行動に社会性が
出てくるものだ。
◇今日の言霊は、そういう他者の視線を意識しなくなってしまったら、
人間は駄目になるものだと言っているのだ。女の人だけでなく、男にと
っても他者の視線を意識した行動が、自分を抑制する。
◇この自己コントロールの源が、他者の視線の意識化だ。誰かに見られ
ているという意識が、自分の行動を律する。自分の中にどれだけ他者を
取り込むかで、自分を拡大できるかどうかが決まる。そういう意味でも
他者の視線をどう理解するかが重要なことなのだ。
◇但し、そうだからといって、他者の視線に縛られて、自分を見失うこ
とはない。完全に他者の奴隷になってしまってはいけないし、完全に他
者を自分の中から閉め出してもいけない。しかし、他者あっての自分な
のだという意識で、バランスを取ることだ。バランスの欠いた他者意識
も自己意識も共に、自分を苦しめるだけなのだから。

