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福田 恒存

現在では自由とはたんに逃避というほどの意味に用いられているにすぎぬ。

◇自由とはなんだろうか。私たちが言う自由とは、身体の自由なのか、
それとも意志決定の自由なのか。もし、身体の自由であるのならば、私
たちは、半分は自由であるだろうし、残り半分は、絶対に自由にはなれ
ない。


◇なぜならば、私たちは、誰かの奴隷ではないから自由な身だが、そう
だからといって、自由にどこでも行けるような気楽な存在ではないし、
自由に生まれも死にもできないからだ。


◇だから、私たちが、自由と言う時に目指さなくてはならないのは、意
志決定の自由だ。誰に指示されることなく、自分の意志で、自分の人生
を決定していく自由を私たちは、目指すべきだ。


◇しかし、最近の自由という言葉には、今日の言霊も指摘しているよう
に、自分の都合の悪いことから逃げるための大義名分としての意味合い
がある。自分の好き勝手にしてもよいという意味合いがある。こんな意
味合いを自由という言葉に持たせてはいけない。


◇自由とは、人間が努力して勝ち取る自分の判断領域の広さのことなの
だ。だから、何も努力していない人間が、勝手気ままに使っていい言葉
ではないのだ。自分の自由は、自分で勝ち取って初めて、自由の価値が
出てくるのだ。自由は、自分の都合の悪い状態から逃げ出すための切り
札ではないのだ。

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