自分に合う仕事か?自分のしたい仕事か?
◇「自分はこの仕事に向いているのか?」と一生に一度くらいは誰でも悩む
ことでしょう。日常茶飯事であると言う人もいらっしゃることでしょう。
中には、本当にやりたい仕事に就けたから、そんなことを考えたこともない
と言う方は、本当に幸せな人かもしれません。
◇最近では、入社1ヶ月で、この質問を投げかけ、NOという回答を引き
出し、さっさと去っていく人も驚くに値せず、よく聞く話です。3年も経
てば、同期の三分の一は、退職していると言う調査結果もあるようです。
◇そもそも私たちにとって、向いている仕事なんてあるのでしょうか?
だいたい、仕事と私たちがどんな状態にある時に、向いている仕事をして
いると実感できるのでしょうか?
◇先日、あるバーテンダーに誘われて久しぶりに会いました。独立して、
店を始めて5年にもなるのだろうが、最近すこぶる経営が悪化していて、
店をたたもうか悩んでいたのです。
彼「経営が苦しいから店を閉めようかとも思っているんだ。」
表情や口調から感じて、いかにも、苦しそうである。それなら止めるのも
一つの選択肢だろうと私は思った。しかし、止めるか悩んでいて、今続け
ているのは止めたくないはずだとも感じました。
私「自分で止めると決めて、自分で気持ちの整理がついて、だれにも悪い
影響を与えなければ、止めるのもありかもね!」と答えました。
彼はしばらく考えて、
彼「自分以外に影響が出ちゃう。」
私「誰に影響が出ちゃうんだい。」
彼「自分と同じように店を持っている仲間がいるんだけれど、自分と同じ
ように苦労しているやつがいる。自分が止めたら、彼らのやる気を損
ない、彼らも店も閉じることになるかもしれないし、自分のように店を
持ちたいといって、今は使われの身の後輩がいるが、自分が止めれば、
やっぱり独立は厳しいんだ、と彼らの夢を奪ってしまうかもしれない。
そうだよね。そうだよ。」
私「君は、自分のために自分の店を成功させるためじゃなくて、他の仲間
や後輩の夢でもあるんだね。」
彼「そうだね。自分が、言ってほしかった言葉を言ってもらえた気がする。
なんか吹っ切れたよ。他の人に話をすると、夢だけではやっていけない
と言うんだけれど、それは自分の答えじゃないような気がしてすっきり
しなかったんだ。」というのです。
◇「さすが井上さん。」と賞賛とも感謝とも取れるような取れないような
言葉を受けてその日は別れたのですが、翌日の午前中、彼から携帯に電話
が、「夕べはありがとうございました。用はないんですけれど、とにかく
夕べのお礼が言いたくて、井上さんに聞いてもらえて、本当にすっきりして、
元気が出てきたので、本当ありがとうございました。」といまだ興奮気味で
した。
◇これでよかったのか?今の仕事が彼に向いているのか?
それはわかりませんが、
彼は自分で自分の仕事を再び選んだような気がします。
自分に向いている仕事を探すより、やりたい仕事をいつも考えていたい
ですね。
「あなたは、何をしたいのですか?どんな仕事をしたいのですか?」
「あなたの仕事は、あなたやあなたの周りにどんな良い影響をもたらし
ますか?」

