亀井 勝一郎
現代の最上の不幸は、熟練の喪失ということであります。
自分の職業に対する信念の喪失といってもよい。
◇自分の職業に対する信念を持っていない人が、最近多いと感じてはい
たが、数十年前に亀井勝一郎が指摘していたとは、流石だと言うしかな
い。最近の事件簿を見ても、警官が市民を射殺し、教師が教え子にセク
ハラをし、公務員が市民の保険料を着服し、政治家が私利私欲のために
蠢いている。枚挙に暇のないほど、職業上の問題が後を絶たない。
◇何でこんな状況になってしまったのだろう。それは、自分の選ぶ職業
が、自分にとっての天職だという意識が消えかかっているからだ。転職
の気楽さが、天職意識の希薄さに拍車をかけている。私などは、何が天
職だろうかと30過ぎまで思い悩んで、そして教育というフィールドで
生きていこうと諦めて(=思い定めて)、ここまで来たが、その間、数
々の会社を渡り歩いた。
◇幸い、教育系の仕事からは、離れたことはなかったので、ある程度の
知識の蓄積と長年の指導経験で今の生業で生きられている。職業が、私
にとって社会と繋がる接点だった。そして、自分の社会貢献の接点だっ
たのだ。
◇逆に言えば、職業を社会と自分を繋ぐ接点だとは思っていないから、
自分の職業を極めようとは思わないのかもしれない。また、職業を生き
ていくための方便だとしか考えられないから、自分の職業に対する意識
が低いのかもしれない。職業は、自分自身を表現する最大のツールなの
だ。それも、人生を賭けて行なわれる自己表現の最大の同伴者なのだ。
そのことを覚えておいて欲しい。
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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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