全国学力テストをやる意味はない!
【記事】小中学生「知識」あるけど、応用・記述は苦手
読売新聞(2007年10/25)より以下抜粋
文部科学省は24日、小学6年生と中学3年生を対象に今春実施した
全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を公表した。
○全員参加を前提としたテストとしては43年ぶりで、計算などの基
本的知識は身についていたものの、応用力に課題があることが浮き彫
りになった。都道府県別の結果では、ほとんどの自治体が全国平均に
近い成績を収め、大きな格差は見られなかったが、学校ごとに見ると
成績に開きが生じている実態も明らかになった。
○今回のテストは、学力低下の指摘を受け、自治体や学校、児童生徒
の課題を明確にし、改善に役立てるため、4月24日に実施された。
愛知県犬山市の14校を除くすべての国公立と、私立の約6割の小中
学校の計約222万人が参加。国語と算数・数学について、それぞれ
主に知識を問うA問題と、知識を実生活で生かす力を記述式問題など
で試すB問題に挑んだ。
○全問題中、何問正解したかを示す平均正答率を教科別に見ると、小
学校の国語A、算数Aはともに82%だったのに対し、国語Bは63
%、算数Bは64%にとどまった。中学校でも、国語Aの82%、数
学Aの73%に比べ、国語Bは72%、数学Bは61%だった。表現
力や思考力を十分身につけていない子供が多い実情が明確になり、経
済協力開発機構(OECD)の「国際学習到達度調査(PISA)」
などと同じ傾向が出た。
○1960年代の学力テストでは、都道府県別の結果に開きが生じ、
自治体間の競争が過熱する一因となったが、今回は、小学校の国語A
で各都道府県の平均正答率が全国平均のプラスマイナス5ポイントの
範囲に収まるなど、自治体ごとの差は小さかった。だが、中学校にな
ると差が開き始め、数学Aでは、最も平均正答率が高かった福井県
(80・3%)と低かった沖縄県(57・2%)で20ポイント以上
の差が生じていた。
○学校単位で見ると、出来不出来でかなりばらつきが見られ、例えば、
中学校の数学Bでは、参加した約1万校のうち、978校が正答率5
割未満だったのに対し、8割以上の正答率だった学校も299校あっ
た。
○一方、文科省は、テストと同時に児童生徒の意識調査も行い、生活
環境や生活習慣と学力との関係を調べた。経済的な理由で国や自治体
などから学用品代や修学旅行費などの就学援助を受けている児童生徒
の割合の高い学校の方が、低い学校より平均正答率が低い傾向が見ら
れた。
○結果は、都道府県のほか、市区町村や学校にも24日中に届けられ、
近く児童生徒個人の結果も一人一人に手渡される。ただ、学校の序列
化や過度の競争を防ぐため、都道府県は学校別や市区町村別の結果に
ついては公表しない方針だ。
*私からのコメント
◇今回の学力テストの結果は、テストをやる前の予測を後追いするだ
けのものだ。だから、新鮮味はほとんどない。テストをやって何かを
発見出来たわけではない。膨大な経費をかけてテストをして、こんな
予想通りの結果を導き出すぐらいなら、教育予算にしっかり回して、
教員の拡充やプログラムの充実に割いたほうがよっぽどよいと思う。
◇たとえば、中学生の平均点で、開きが出る要因の一つは、公立高校
の入試問題のレベルだ。沖縄県が、学力的に低くなるのは、この公立
高校入試問題のレベルが低いからだし、首都圏の東京・神奈川が、親
の教育意識が高いのに、それほど平均点が高くはないのも、公立高校
の入試問題レベルが低いからだ(学力の二極化も影響しているが)。
◇到達する学力レベルは、中学生の場合であれば、高校入試レベルに
あると予測できるからだ。また、B問題に格差が出るのは、当然だ。
教育の自由化で、学習指導要領の性格が、ミニマムスタンダードにな
って、各中学校で、教えるレベルに格差を生じさせているからだ。だ
から、今回の全国学力テストの結果は、大体予想できたことだ。であ
れば、このテストを続ける目的は何かということになる。
◇それは、従来から私が主張している学力偏重主義(エリート教育と
大衆教育の複線化)への布石だ。定期的に学力の重要性を親に確認し
てもらうための仕掛けなのだ。出来ない生徒は、出来ないように、出
来る生徒は、さらに出来るようになるための仕掛けなのだ。こんな仕
掛けに莫大なお金を使うぐらいなら、教育内容の充実にお金をかけた
方がよいのだ。
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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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