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2007年12月30日

セミナーレポート 青森県総合学校教育センター

 民間企業出身者が公立学校の校長になったり、また学習塾の授業ノウハウを
学校が取り入れるなど、学校と民間との交流が、近年、開かれつつあります。
そんな中、学校経営の最前線で奮闘する教頭職にある青森県の先生方を対象と
た「コーチングを活用した学校経営」と題された研修講座が、青森県総合教育
センターで催されました。
 この講師として招かれたのが、弊社代表中土井鉄信氏と、弊社シニアコーチ・
心理カウンセラーである井上郁夫氏の二人です。以前は神奈川県内の大手学習
塾に勤務し、現在は教育機関専門のコンサルティング会社である合資会社マネ
ジメント・ブレイン・アソシエイツに在籍する二人の研修は、学校教育のベテ
ランである青森県の現役の教頭先生方にどのように受け取られたのでしょうか? 
民間教育と学校教育の交流の一端としてこの研修を位置づけ、その模様をレポー
ト形式でお伝えします。

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セミナーレポート
青森県総合学校教育センター「コーチングを活用した学校経営」

■もっと教育を良くしたい、が結びつける「民間」と「学校」■

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■80名の教頭先生へ向けた学校経営の理論的背景

 青森県総合学校教育センターは、学校教育の充実振興を図るため
に設けられた同県の教育委員会の組織。同センターは北に青森湾、
後背に八甲田の山々が聳える青森市の大矢沢に10年ほど前に移転
され、ここを拠点として、先生方の専門性と資質の向上をはかる研
修講座を毎年約200近く開講している。

 東京ドームに匹敵する広大な敷地内には、4階建ての管理研修棟
の他、体育館やグラウンドなどの体育施設、研修・実験施設として
プラネタリウムや60cm反射望遠鏡があり、教員の研修の場として最
適な環境が整備されているのも素晴らしい。


 今回の研修があったのは、八甲田の色鮮やかな紅葉も終わり、北
国への本格的な冬の到来が間近に感じられるようになった11月28日
のことであった。


「コーチングを活用した学校経営」を受講したのは、青森県の公立
小・中・高・養護・盲校・聾学校の教頭職の80名の先生方。

午前9時にスタートした研修で、初めに教壇に立ったのは、合資会
社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ代表の中土井鉄信氏である。

 410名を収容できる大研修室に、中土井鉄信氏の朗々たる声が響
き、研修はスタート。研修は、2部構成で、前半には「学校経営とリー
ダーシップ」というテーマで中土井氏が講演を行い、後半はワークショ
ップ形式で「コーチングコミュニケーション」をテーマとした研修を
井上郁夫氏が担当した。

 前半の「学校経営とリーダーシップ」では、学校の管理職である教
頭先生に是非とも知っておいてもらいたい基礎知識として、マネジメ
ントの概念やリーダーとしての役割が中土井氏より説明された。<マネ
ジメントの父>とも呼ばれるピーター・ドラッカーや、組織戦略論の大
家であるスマントラ・ゴシャールら経営学の第一人者の組織理論を、
企業から学校経営に置き換え説明するのは、教育機関専門の経営コン
サルタントとして奮闘する中土井氏ならではの知見のなせる技。


 自分の担当科目や教育学などには精通している教頭先生方だが、経
済学や経営学は畑違いの方も多く、組織論や戦略論の講義は新鮮であ
ったようで、引き込まれるように聞いている姿が見られたのが印象的
であった。


 さらに、部下である現場の先生方のセルフ・エステーム(自己重要
感・自己有能感)を高め、やる気を引き出す方法論を中土井氏は紹介。
最後にコーチングを学校経営に活かす前提となるコミュニケーション
の基本点が確認されていった。


■<指導>よりも<褒める・承認>することの大切さ


 最後は、参加者からの盛大な拍手で終わった中土井氏の講演であった
が、実は、講演の途中では、潮が引くようにサーッと参加者の関心が退
く場面があったことは指摘しておいた方がいいだろう。

 それは、中土井氏が、「子ども達の悪い点を直そうと指導するのが、
教師の仕事であると考えるのは思い上がりです」と発言した場面であっ
た。

 教頭の先生方にしてみれば、長年にわたり教育の最前線で子供たちを
指導してきたという強い自負心があり、この発言には内心、反発を抱い
た方も多かったのかもしれない。講演を聞いていた主催者である青森県
総合学校教育センターの職員の方も、さすがに心配顔になって、
「大丈夫ですか?」と、隣に座っていた第2部の講師である井上氏に目
配せをしたほどであった。

 しかし、中土井氏の真意が伝わり、教頭先生方の疑心暗鬼が氷解する
までは、さほどは時間はかからなかった。

 人(子供)の悪いところを指摘し、それを改善しようと指導するとい
う行為が、いかに悪いところを指摘される側(子供)にとって精神的な
苦痛をともなうのかを、あるロールプレイを講演中に実施し、教頭先生
方に実感として知ってもらったためだ。

「ホラ、先生方は生徒のためと言いながら悪い点を直そうと指導をしま
すが、生徒にとっては辛いことなんですよ」という中土井氏の発言があ
ると、「アーッ」という参加者の感嘆の声がそこかしらから漏れてきた。
 続けて、中土井氏は「指導」ではなく、子ども達の良いところをいか
に認め、承認し、それをいかに向上させるかが教師のもっとも大切な役
割であるかを力説。

これを境として、教頭先生方の疑心暗鬼は払拭され、会場のボルテージ
はさらに熱を帯びていくこととなっていった。

 青森県総合学校教育センターの職員の方も、この変化には驚いたよう
で、講演後には破顔一笑、先ほどの挑発的な話は、生徒を褒めることの
大切さを強調する伏線だったのですね、とニコやかな表情をみせていた。

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■ワークショップ形式での部下をやる気にさせる実践的コーチング


 中土井氏の講演後、昼食をはさんで午前と午後にまたがって約3時間
かけて行われたのが、第二部の「コーチングコミュニケーション」であ
る。講師を務めたのは井上郁夫氏。第二部で研修の主眼となったのは、
「明日、教頭先生が学校に行き、元気のない部下の先生がいたら、その
先生が元気になるようにする」、そんな実践的なコーチングの手法を伝
えることである。

 第二部では、ワークショップ形式の演習が大幅に取り入れられ、会場
となる研修室もより参加者同士のコミュニケーションがとりやすい中規
模の研修室へと移された。

 はじめは望ましい人の話の聞き方の習得から。アイコンタクトや、ミ
ラーリング、ペーシングなどの「傾聴」手法を参加者が二人、もしくは
三人の組に分かれ、言葉をかけあいながら実践した。また、「Iレベル」
「Youレベル」などの傾聴の手法、限定質問・拡大質問・未来質問・肯定
質問などの問いかけのノウハウが、井上氏により説明され、参加者間同
士で実践されていった。

 そして井上氏が最後に用意したワークショップの課題が、「教師になっ
て一番良かったことは何ですか?」「教師として、まだ成し遂げていな
いことは何ですか?」といった質問を投げかけあうことであった。


 教頭先生の方々の中には、この質問に答えるのは、ひょっとした気恥
ずかしい気持ちもあったかもしれない。しかし、井上氏は言う。
「研修の最後にこうした質問を用意したのは、ともすれば惰性になりが
ちな教師という仕事を自分自身でもう一度省み、さらに未来に向けての
教師像を自ら用意することで、教頭先生に自分自身のセルフエステーム
を高めてもらいたかったからです。教頭先生が自信をもって明るく振舞
えるようになれば、それが学校の雰囲気を良くし、現場の先生を明るく
し、ひいては生徒の元気へと結びついていきますから‥‥」

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■自分の学校を良くしよう、もっと教師として成長しようという姿勢に敬服


 研修が終わると、何人かの教頭先生が講師を務めた二人のもとへ立ち
寄り、談笑する風景がみられた。どうやら、民間教育で培ったコーチン
グや教育機関の経営ノウハウは、学校経営の中でも活かされそうだ。


 約5時間にわたる研修後、講師を務めた二人に印象を聞いた。
「教頭先生ですから、年齢的にも僕らより上(二人は共に昭和36年生ま
れ)ですし、また学校教育の現場に身を置いていた期間も長く、それぞ
れが自分独自の教育観をもっていらっしゃることでしょう。そんなベテ
ランの先生方が、同じ教育の現場にいながらも、民間教育が長い僕らの
話を、ものすごく一生懸命に聞いていただいていた様子には敬服いたし
ました。自分の学校を良くしよう、もっと教師として成長しよう、その
ためには自分とは違うキャリアの人間から吸収できるものは何でも吸収
してしまおう、そんな強い意気込みを感じました。学校も、ずいぶんと
開かれてきたものです」と中土井氏。


「大昔、ロシアから北海道を経て津軽海峡を渡り、北東北の地にたどり
着いた祖先が、日本全土に分散したという説がありますね。それと同じ
ように、青森から、新しい教育の波が起きてもらいたいものです。今回
の研修が、青森の教育にいくらかの貢献ができたとしたら、それで子ど
も達が元気になってくれればこれに勝る喜びはありません」と井上氏。


 粉雪が舞う中、帰路についた二人の足取りは、いつもよりずっと軽や
かだった。

2007年12月28日

学校制度は、不平等拡大に寄与する!

【記事】私立で高校まで…1678万円 公立の3倍 文科省調査

 朝日新聞(2007年12/20)より以下抜粋

1人の子どもが幼稚園から高校まですべて私立に通った場合に家庭が
負担する費用は約1678万円で、すべて公立の場合の約571万円
の3倍近くになることが、文部科学省が20日まとめた「子どもの学
習費調査」でわかった。小中学校とも公立に通わせたとしても、大都
市に住む世帯ほど負担が大きかった。文科省は「就学援助など所得の
低い人向けに支援をしているが、今後さらに充実させたい」と話して
いる。

○調査は1年おきに実施。今回初めて、私立小でかかる費用と世帯の
年収も尋ねた。(1)授業料や入学金、学用品などの学校教育費(2)
学校での給食費(3)学習塾や参考書など学校外活動費の3分野の負
担額について、06年度に全国約2万8000人の子どもの所属する
学校と保護者に答えてもらった。
 
○(1)~(3)の合計は【幼稚園児】公立73万円、私立161万
円【小学生】公立200万円、私立824万円【中学生】公立141
万円、私立380万円【高校生】公立156万円、私立313万円。
私立小に通うと公立の4倍以上の負担になり、最も格差が小さい高校
でも2倍の差があった。
 
○公立小中に通った場合の年間費用を住んでいる自治体の規模別でみ
ると、小学生は5万人未満で約28万円に対し、15万人以上で約32
万円、指定市・東京23区で約43万円。中学生は5万人未満で約39
万円、15万人以上で約47万円、指定市・東京23区で約55万円。
大都市になるほど、学習塾に通わせる家庭が多いことなどが影響して
いるという。
 
○幼稚園を除き私立に通わせている保護者には所得の高い層が多く、
年収1200万円以上が、小学生44%、中学生31%、高校生22%
に達した。

*私からのコメント

◇この記事から見えることは、教育には、お金がかかるということだ。
学校制度は、再生産装置なのだが、それは、親の階層を再生産する制
度なのだ。だから、親の階層に応じた教育がなされていくことになる。
ということは、昔よく言われた「後は博士か大臣か」という立身出世
街道の道は、学校制度の中では、平等に与えられているものではなく、
親の階層に応じて、開かれているものなのだ。


◇つまり、学校制度は、不平等拡大制度だということなのだ。今回の
記事は、その論拠ではないが、その現実的な状況を表しているものだ。


◇高校の公私の格差が2倍しかないのは、高校が義務教育を外れるか
らだが、小学校では4倍以上で、中学校でも2.6倍以上あるのは、
義務教育の中で、あえて私立学校を選ぶからだ。だから、割高になっ
ているのだ。良質な教育を求めるということは、お金の多寡に関わる
ことなのだ。


◇だから、庶民としては義務教育のインフラの充実が求められる。義
務教育に競争原理を導入して、学校現場を荒廃させるよりも、違う視
点で学校を活性化させることが必要だと思う。


◇そのためには、教師の労働環境や労働評価、研修体制、社会的な地
位を改善することだ。そして学校制度の選抜機能を改善して、子ども
の評価軸を変更し、子どもが、どの分野でも評価されるような、仕組
みを考えることだ。


◇子どもの時に勉強だけが出来ても大してほめられるものではない。
大人になって、活き活き生きていける能力を身につけていけるように
したいものだ。そのために、学校制度を変えることが、今求められて
いるのだ。

マキアヴェリ

成功を収めるのは、時代の精神に順応して行動する者だけである、と私
は思う。

◇時代の精神という場合の精神とは、何を指しているのだろうか。

◇いつの時代も精神は同じなのだろうか。それとも時代と共に精神も変
化して移り変わるものだろうか。今日の言霊もこの精神についてしっか
り押えておかないと、迎合主義になって、失敗者を産むためのアドバイ
スになってしまう可能性がある。

◇私が思うには、時代の精神とは、いつの時代にも変わらない人間の本
質を映し出すものではないかという気がする。だから、見た目は移り変
わっても、その底流にあるものは、人間の本質だから、ほとんど変わら
ないものなのだ。だからこそ、数百年前の今日の言霊も重みを持ってい
るのだ。

◇そう考えると、時代の精神に順応するとは、人間の本質を見極めて、
その本質に適合するということだ。時代の精神の表層だけを追って、そ
れに追従し右往左往するのではなく、人間の本質をしっかり見極め、時
代に適合した表現形態で、行動することなのだ。

◇だから、あくまで目指すべき本質は、いつの時代も変わらない人間の
本質なのだ。このことを外して、流行だけを追っていっても結局は時代
に見捨てられるだけだ。

◇それでは、人間の本質とは何かということだが、それは、簡単に言い
切れるものではないが、あえて一つ挙げるとするならば、セルフ・エス
テーム(自己重要感・自己有能感)を追求する動物が、人間だというこ
とだ。

◇他人のセルフ・エステームを上げることに関わることが、重要なので
はないかと思う。ぜひ、他人のセルフ・エステームを高めるような人間
でありたい。

◇今号で2007年最後の配信になります。この1年間、ご購読頂き、
本当にありがとうございました。来年もこのメルマガをよろしくお願い
します。来年は、1月5日(土)から配信を再開したいと思っています。

◇2008年が、皆さんにとっても世界にとってもよりよい年でありま
すように!

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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2007年12月27日

吉川 英治

晴れた日は晴れを愛し、雨の日は雨を愛す。
楽しみあるところに楽しみ、楽しみなきところに楽しむ。

◇毎日毎日、この言霊の原稿を書いていると色々な気分が襲ってくる。
いつも自分を試されているように感じて、気の重たい時もあれば、選ん
だ言霊と共鳴して、どんどん言葉が出てくる時もあれば、こんなことを
続けて、本当にみんなの元気に結びついているのだろうかと、気力が萎
えそうになる時もある。

◇またこうも思う時がある。毎日毎日、厚かましく送られていく言霊を
鬱陶しく感じてほとんど読んでいない人もいるだろうし、何回かに1回
しか読まない人もいるだろうし、毎日毎日義務のように読んでくれる人
もいるだろうと。楽しい気分の時だけではなく、ちょっと複雑な気分の
時もあるのだ。

◇しかし、こんな色々な気分を自分なりに制御しながら、言霊の原稿を
書こうと思っているのだが、そんな時に思うのが、自分に都合のよい読
者の存在なのだ。言霊を読んで、元気が出ている読者を想像しながら、
私は毎日原稿を書く。自分を奮い立たせては、原稿を書くのだ。

◇どんな状態でも、楽しいことを見つけて、その楽しい状態を自分で選
んで生きようと思っているのだ。

◇だから、私は、今日の言霊の「楽しみなきところに楽しむ」というフ
レーズが好きだ。自分の心の中は、いつでも自由なはずだ。どんなとこ
ろにも楽しみを見つけよう!楽しみは、自分の心が発見してくれるはず
だから。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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2007年12月26日

「上から」(後編)

○前回のあらすじ

生徒が回答した授業アンケートの集計結果を見ていたら、中1のあるクラ
スの英語で『荒木先生がいい』という自由記述欄の意見を発見した。

しかし、僕はそのクラスでは授業を受け持っていない上に、英語は、中2
で週1コマ担当するだけで、ほとんどが国語の授業である。

僕の授業を受けたことがないのに『荒木先生はいい』とは書けないはずだ。


「なんでかな・・・」。振りかえって接点を探してみる。
・・・あった。一つ。
「もしかして、あれ、か」。

当たり前だが、先生だって風邪を引く。冠婚葬祭の類に参加しなければ
ならないことだってある。やむを得ない事情で授業を休まなければなら
ないことがある。


先生が休みだからといって、当然、授業そのものをなくしてしまうわけ
にはいかない。というわけで、代講となる。早い話、その日の授業だけ、
休んだ先生の代わりの先生がやってきて教えるということだ。


もちろん、僕も受け持ちの授業を休んだことがある。しかし、本当にど
うにもならない場合に限った。責任感だとか、そういうことが理由では
ない。


代講って面倒くさいのだ。


わざわざ代講に来てもらうので、なるべくその先生を煩わせないように
手厚く準備と引継ぎを行わなければならない。


例えば、
「テキストの15ページの説明文を行ってください。宿題は16ページの
1番と2番です。確認テストを用意しておくので授業の最初に行ってくだ
さい。満点合格です。授業前に全員の漢字ノートを集めて、漢字テスト中
にチェックしてください・・・・」などなど、いろいろ細かいことをお伝
えする必要がある。


全校舎、同じカリキュラムで授業は進んではいるけれども、やっぱり、そ
の先生や校舎ごとにルールややり方がある。そういうこともお伝えしてお
かないと、その先生が混乱してしまい、申し訳ない。


自分で言うのも何だが、僕は特に小心なほうなので、「何か失礼なことが
あったらどうしよ・・・」と不安になってしまう。ならば、自分でやっちゃ
うのが一番いいや、と思ってしまう。


 もちろん、代講をお願いすることもあれば、代講を頼まれることもある。
休む先生がいる場合、なるべく校舎内にいる先生で授業ができないかと室
長は考える。


その週だけ時間割を変更したり、休みの先生がいれば、出勤してもらった
り、場合によっては2クラスを合併して授業を行ったりする。


そう。中1のそのクラスで一回だけ代講に入ったことがあったのだ。しか
も、科目は「英語」。確か現在進行形の導入授業だった。そのときの印象
が残っているのだろう。


代講に入るときも気を使う。粗相があってはいけない。指示どおりに授業
を進行しなければならない。内容的にもしっかりと教えなければ、次の授
業で担当の先生が困ることになる。


しかも、同じ校舎内で代講に入る場合、いつ、そのクラスで授業を受け持
つことになるか分からない。「あぁ、あの先生、一回授業受けたけど、全
然面白くなかったよ」なんていう印象を残したくはない。


人のため、というより、自分のためにそのときは、かなり頑張った記憶が
ある。


以前見たベテランの先生の英語の授業のスタイルを思い出し、テンポ良く
行うことを心がけた。生徒の顔が上がるように、人が動いている様子の絵
を自分で描いて授業で使った。中1はまだ素直なので、なるべくたくさん
コーラスリーディングを行い、声を出させた。


準備から授業まで相当エネルギーを使った。普段では考えられないことだ
った。いかにいつもは怠けているのか、自分で思い知らされた。


そして、授業後。栄子が、教卓の僕のところへ、つかつかっとやってきて
言った。


「先生、授業上手いじゃん!やるじゃん!!」


う~む、なんたる上から目線・・・・。

『荒木先生がいい』。
あのときの彼女かもしれないな、この一言。何にせよ、生徒から評価して
もらったのは嬉しいことである。


(登場する生徒名は全て仮名です。)

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年内のメルマガはこれで最後です。2007年もありがとうございました。
皆様、良いお年をお迎え下さい!

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レオ・バスカーリア

幸せは香水のようなもの。他人にふりかけようとすると、自分にも2、3滴ふりかかる。

◇私たちは、悲しいかな幸せを独り占めしようとする。特に個人主義的
な考えが世界中に蔓延したここ100年間は、その傾向が強い。こんな
キャッチフレーズが、当たり前のように今も宣伝されている。

【自分が幸せにならない限り、他人を幸せにすることは出来ない!】

◇このキャッチフレーズを全面的に否定する訳ではないが、このキャッ
チフレーズがある限り、自分の幸せを最優先して、他人の幸せは二の次
になってしまうのではないか。

◇人生における自分の幸せを吟味する間もなく、このキャッチフレーズ
に親しんでしまったなら、若い人は幸せの独り占めの考え方から逃れら
れないような気がする。まず自分が幸せになろうと必死に幸せを追求し
ていっても、結局のところ幸せはやってこないからだ。

◇自分だけの幸せなんていう考えは、幸せの論理矛盾なのだ。幸せは、
複数形だ。他人の幸せと自分の幸せが、合致して初めて幸せになってい
くのだ。

◇だから、今日の言霊のように、他人を幸せにしようとすることを通し
て、自分まで幸せになってしまうものなのだ。だから、キャッチフレー
ズをこう言い換えたい。

【他人を幸せにしようと思わない限り、自分が幸せになるキャンスはや
って来ない!】と。

皆さんは、どう思うだろうか。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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2007年12月25日

☆受験に向けて朝型学習を!☆

◇受験に備えて、夜型学習から朝型学習に転換しなければならない時期になった。
この時期から風邪をひくことは禁物だ。インフルエンザの予防接種はされていること
だろうから、後は睡眠をしっかりとって、体調管理を徹底することだ。

◇まず一日のタイムスケジュールだが、学習塾のある日とない日、そして土・日
曜日に分けて考えてみよう。
    6:00~7:00~8:00~9:00~12:00~16:00~21:00~23:00
土・日: 起床 朝学習  ←    学習塾   → 過去問演習  就寝
塾ある: 起床 朝学習  ←    学  校  → 学習塾 →単元学習
塾ない: 起床 朝学習  ←    学  校  → 過去問演習  就寝


◇睡眠時間は最低7時間は、取るようにし、塾のある日は、塾から帰ってきたら、
1時間程度で勉強を切り上げさせて、寝かせるようにしよう。単元の復習をする程
度でいいのだ。塾のない日と土日曜日に志望校の過去問をしっかり行うようにす
れば良い。また、朝の学習は、漢字や計算などの作業系を1時間は行うようにし
たい。


◇人間の脳は、起きてから2時間は上手く働かないことが多いそうだから、早寝
早起きを徹底させて、朝から力が出るようにしたいものだ。そのために、今から
朝型人間にしておいたほうが良い。


◇今年の配信は、今回が最終号です。1年間、ご購読ありがとうございました。
来年もこのメルマガをよろしくお願いします。


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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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ロバート・H・ゴタード

昨日の夢は、今日の希望であり明日の現実である。

◇私たちに必要なことの一つに、理想を持つということがある。理想を
持たないと現実をただ受け入れるだけで、明日に向かっての意欲が湧い
てこない。理想があるから現実に対して、働きかけることが出来るのだ。

◇理想という基準があるから、現実をその基準に近づけ、そして理想状
態を達成したいと働きかけるのだ。理想と現実のギャップの解消が、私
たちのエネルギー源になるのだ。

◇だから、社会的な人間としての始まりは、夢を見ること、理想を持つ
ことからだ。そしてその夢や理想を実現しようと希望に思える青年期へ
と成長し、そして壮年期には、ついに夢や理想の実現を勝ち得ることに
なるのだ。こういうプロセスを私たちが、経験していくことが人間とし
ての一生なのかもしれない。

◇昨日の自分の夢を、今日は希望にして、夢の実現を準備しよう。そし
て、来るべき明日に向かって、その自分の夢が実現するように生きてい
こう。生きるためには、エネルギーが必要なのだ。そのエネルギーを持
つためには、現状からの格差を自覚することが必要だ。その源が自分の
夢だ。夢見る力を私たちは、まず持つことだ。そして、昨日の夢を今日
の夢、明日の夢にしないように生きていこう。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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2007年12月24日

2007年を総括する!

『はじめに』

◇学習塾業界にとってこの1年は、どんな1年だったのだろうか。年の終わりに、2007年を総括して、今年の配信を終了したい。

◇1年間、ご購読ありがとうございました。来年もこのメルマガをよろし
くお願いします。


『業界に黒船がやって来た!』

◇2007年の前半戦は、昨年来から続いた秀英予備校の動向に耳目が集
まった。
東証1部上場企業である秀英予備校が、地元大手学習塾との戦いを繰り
広げ、ある程度の成果を出していたのだ。そして今年の夏の仙台への進出
に、仙台の各学習塾が、どう対応し秀英予備校の勢いをどう止められるの
かに、業界全体が注目をした。

◇6月には、TBSがある番組で特集を組み、学習塾戦争を報じるまでに
なった。夏の戦いを終えた仙台進学プラザの阿倍(?)社長は、10月に
は、秀英予備校対策のセミナーを開き、秀英予備校との第1戦の成果を報
告した。

◇さて、今年の秀英予備校だが、急激な戦線の拡大は、人材の陳腐化を引
き起こした。いくら東証1部上場企業だとは言え、優秀な人材を採用し、
促成栽培よろしく一人前の塾人に直ぐに育てることは出来ない。

◇その結果、基盤である静岡、愛知のでの生徒数の昨対割れを引き起こし
た。株価はどんどん下がり、今ではピーク時の3分の1になってしまうま
でに落ち込んでいる。また、九州進出をぶち上げたが、今年の11月には、
白紙に戻したと言う情報もある。秀英予備校は、まさに内部固めの時期に
来ているといっていい。

◇業界の黒船と言われた秀英予備校の2008年は、内部の建て直しに当
てることだろう。それが、どのくらい長くなるのかは、誰にも分からない
が、少なくとももう一度業界の黒船になって、以前のように暴れまわるこ
とは、この数年間はないように思う。秀英予備校の今年の結果は、学習塾
業界に教訓を残してくれた。それは、人材あっての学習塾だということだ。


◇形のない人的サービスの難しさをもう一度振り返って、来年の施策にあ
ててほしい。


◇秀英予備校が、今年前半の台風の目であるとすると、後半はベネッセが、
台風の目だ。

◇前回取り上げたが、6月の東京個別指導学院の子会社化にはじまり、ベ
ネッセの学習塾買収劇が本格化した。この12月の鉄緑会の買収には、業
界全体が驚き慄いたように思う。ベネッセは、既に投機目的として明光義
塾の株を14%以上取得しているから、そのうち、進研ゼミの拠点作りと
して明光義塾の1600教室を活用していくことだろう。Z会と学研の業
務提携話など、スキームが小さすぎて、ベネッセの前では、役に立ちそう
もない。


◇また、学研の学習塾買収劇だが、12月の兵庫のホットラインは、多少
驚いたが、ベネッセに比べれば、あまり大きな戦略は見えてこない。学研
の買収劇には、グランドデザインがあるのかどうか見えない。

◇来年以降の動向で、予測をしたいと思っている。2007年は、大手学
習塾並びに教育関連企業が、今までのスキームに挑み、新しいスキームを
作ろうとした年だったように思う。この流れは、当分続くのではないだろ
うか。

◇学習塾は、単体で大きくなってきた歴史があるが、これからは、連合体
として成長していくようになるのかもしれない。


『経営者の視点』

◇貴塾の2007年を総括しておこう。

【来期に向けて、業界動向という貴塾の戦略背景の把握を正確に行い、実
行力ある戦略を構築することだ。そのためには、人材の確保が前提だ。秀
英予備校の轍を踏まないようにすることだ】

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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手塚 治虫

人を信じよ、しかしその百倍も自らを信じよ。

◇他人を信じることは、非常に難しい。私たちは、小さい時から色んな
ことに裏切られてきたからだ。しかし、他人を信用しなければ、それは
それで非常に生きにくい。なにせ、自分の周りは全て他人だらけなのだ
から。勇気を出して、他人を信用してみないと、全ては始まらないのだ。

それでは、どうすれば、他人を使用できるようになるのか。

◇それは、少なくても自分自身を信じることだ。そうしないと他人は信
用できない。他人を信用するためには、人間を信用できなければならな
いから、一番身近な自分を信用することだ。自分を一生懸命信用しよう
とすることだ。まずは、そこから始める他はないのだ。

◇自分が生きていく以上、自分を信じる以外に楽しく生きられないはず
だ。もし、それが出来るのならば、他人も信用できる。人間は、自分一
人では生きられない動物なのだから、他人と共に生きていくためにも、
自分も他人もお互いYESの関係を目指していこう。それが、信じると
いうことだ。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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■ 自分の夢がわからない、夢がないというあなたに捧ぐ ■

◇理系のエンジニアに、「子どもの頃、夢中になった遊びや食事をするのも忘れるくらい集中したこと」をたずねると機械いじりだったり、自転車や家電の分解などと答える人がいます。

◇さらに、「その熱中して作業していた時、どんなことを考えながらやっ
ていましたか?」と聞くと、「どうなっているんだろう。」と考えながら
分解していたとか、分解してもう一度組み立てて直せた瞬間の気持ちが
忘れらない。
という話が聞けることがあります。

◇このエンジニアは、ズーと一貫した信念や価値観で生きてこられたの
だなー。と感じ、こんな人が幸せな人ではないかと思うわけです。

◇多くの人は、自分自身の信念や価値観に気づかず、なんとなく周りの
環境にその時、その場面で最適化して生きようとしているものです。

◇例えば、
「高収入が得られる仕事に就きたいとか」
「人に尊敬される仕事に就きたいとか」
「楽な仕事に就きたいとか」
「趣味の時間を確保できる仕事に就きたいとか・・・」

◇ところが、最適化をはかって就いた仕事をしながら、違和感を抱いた
り、葛藤が生じることがあります。
「このまま、この仕事をしていていいのか?」
「他に自分に向いている仕事があるんじゃないか?」
と葛藤を訴える人に、「今の仕事で不満があるのですか?」とたずねると、
大抵「不満と言う訳じゃないんです。むしろ、満足しています。」という
答えに、普通に考えると腑に落ちないことがあるのです。

◇さあ、何が起きているのでしょうか?
一つあげるとすれば、その時その時で最適化を図って仕事を選択し、生
活を継続してきたのでしょうが、その際、忘れてきた、または、ないがしろにされてきた信念や価値観があるのかもしれません。

◇それは何か?を発見するために、
子どもの頃、夢中になった遊びや趣味を思い出して、そのイメージを膨
らませてみましょう。

「たくさんの友達と人生ゲームをやっている時が楽しかった」ことを思
い出したとすれば、・・・

◇もしかしたら、この人は、今、個人の能力に頼る一匹狼のような仕事
についていて、仲間と一緒にプレーした人生ゲームのように、他者と共
に仕事をエンジョイしたいと思っているのかもしれません。

◇もしかしたら、ゲームしながら、いろいろな夢を描いていたワクワク
していたあの頃の自分を想像して、現実には環境に振り回されていて、
その先のイメージが沸かないとあせっている人なのかもしれません。

◇さあ、夢が無い、自分の夢がわからないという人は、ほぼ本能のまま
生きていた子どもの頃、体験した、楽しかったこと、わくわくしたこと、
夢中だったことを思い出してみましょう。

「あなたが子どもの頃、ワクワクしたこと、
夢中だったことを思い出してください。」

「その出来事の中で一番、印象的な場面をイメージしてみましょう。」

「あなたは、今(その時)、何を考えていますか?」

「あなたは、今(その時)、心の中で何と言っていますか?」

「あなたは、今(その時)、何をイメージしていますか?」

◇知らず知らずのうちにあなたが忘れていた大切な想いに再び出会える
チャンスです。

そして、それが答えかもしれません。

瀬戸内 寂聴

あなたは苦しんだ分だけ、愛の深い人に育っているのですよ。

◇若い頃の苦労は、買ってまでしろと言われる。それはなぜか。それは、
人間の成長には、苦労が非常にいい効果をもたらすからだ。苦労をすれ
ばするほど、自分自身の無能さを感じるはずだ。しかし、その無能さは、
絶望をもたらすものではない。若い頃の苦労は、逆に希望をもたらすも
のだ。

◇自分の未熟さを知って、自分の情けなさを知って、そして、それでも
前に向かって歩んでいくことが出来るのは、若い頃だからだ。若い頃の
「知らぬが仏」が、最大のエネルギーなのだ。

◇私たちが自分自身の幅を広げるのは、自分の能力に限界を感じた時だ。
だからこそ、人は、他人に優しくなれるのだ。自分の悲しさや悔しさが、
他人の悲しさや悔しさに共鳴できるからだ。

◇挫折も知らない、苦労も知らないと言う人間の冷たさを私たちは、知
っているはずだ。それは、自分自身の能力の限界を突き詰めてみる機会
を持てなかったからなのだ。人間にとって、こんな不幸なことはない。

◇苦しみや悲しみを経験できる人間が、実は幸せなのだ。苦しみの中か
ら、悲しみの中から、人間は希望を見出し、自分の限界を乗り越えよう
とする。その過程の中で、人間は、自分自身と出会うのだ。自分自身と
出会える幸せが、人間にとっての最大の幸せなのだ。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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2007年12月21日

教員の仕事を規定し直して、教育の質的向上も企てたらどうだろうか!

【記事】小中学教職員を増員へ 非常勤は数千人増も 政府

 朝日新聞(2007年12/15)より以下抜粋

政府は14日、公立小中学校の教職員の定数を08年度に、3年ぶり
に増やす方向で最終調整に入った。
これとは別に、小学校を中心として数千人の非常勤講師を配置する方
向だ。文部科学省は教職員約7000人の定数増を求めていたが、公務
員の減少を定めた行政改革推進法に反するおそれがあるため、小幅な定
数増と非常勤の活用を組み合わせることにした。与党と調整したうえで
08年度予算案に盛り込む。
 
○文科省は08年度予算の概算要求で「先生が子どもと向き合う時間を
増やす必要がある」と主張。今後3年間で約2万1000人の教職員の
定数増を求めていた。
安倍前政権で成立した改正学校教育法によって、中間管理職の役割を
担う「主幹教諭」が新設されたことも追い風になっていた。
 
○ただ、06年施行の行革推進法では「公立学校の教職員とその他の職
員の総数について、児童生徒の減少を上回る純減」を、国と地方に求め
ている。「その他の職員」にあたる用務員や給食調理員の人数が減ってい
る分を、教職員の増員に回すことで総数としての純減は守る方向だ。
 
○ただ、自民党内には行革法を改正して、定員を大幅に増やすよう求め
る声もあり、調整がなお続く見通しだ。
 
○一方、非常勤講師は行革法の対象とならない。もともと文科省は、小
学校の理科の指導充実などを理由に、非常勤講師を5000校に配置す
ることを求めていた。

*私からのコメント

◇今回の記事には、基本的に賛成だ。教員の数を増加させて教育内容や
教育方法を見直していけば、必ず児童・生徒にとって、学校が楽しいも
のになる可能性がある。


◇だから、今後は教員増と教育内容ならびに教育方法を見直して、教育
の質的向上を企てて欲しい。


◇たとえば、クラス定員を少なくしてクラス数を多くするだけではなく、
T・T(チームティーチング)を徹底させて、クラス内の指導力を向上
させたり、学習内容を体験的なものにして、複数教員で指導を展開して
いったりすることを考えて、教員増との相乗効果を図って欲しい。


◇量的な向上は、それだけで質的向上に結びつくものではないから、量
的向上が、質的向上を保証するための施策をしっかり考えて取り組むこ
とが大切だ。


◇指導力の未熟な教員を数多く採用して、何の工夫もなければ、全く意
味がない。その意味で、未熟な教員がしっかり働けるように、業務内容
等を見直した上で、教員増を考えるべきだ。


◇また、この記事で一つ気になることがある。
それは、「非常勤講師は行革法の対象とならない」から、非常勤講師を増
やそうとする発想だ。こんな中途半端なことで、教育の質的向上は、生
まれないだろうと思う。また、非常勤講師の身分的保証も気になるし、
非常勤講師のモチベーションの問題も気になるところだ。使われる身に
なって、いろいろなことを考えておかないと、痛い目をみるだろう。


◇身分は問わず、教育に情熱をかけている人間ばかりがいるわけではな
いのだ。その辺もしっかり考えて、政策決定をして欲しいものだ。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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下山 敏郎

優秀な人間は議論や分析が先行し、それで終わってしまうことが多い。
行動に移さねば意味がない。

◇世の中には、評論家的な人がいたる所にいる。ネット社会になってか
らというもの、その傾向に拍車がかかったようだが、いくら議論をして
も、いくら分析をしても、いくら出来ない理由を挙げても、いくら出来
た時の夢を語っても、社会は、それだけでは変わらない。

◇マルクスが、「哲学者は、世界を解釈してきたが、重要なのは世界を
変革することだ」と喝破したのは、もう随分前のことだ。解釈した後に
実行が必ず必要なのだ。ということは、実行する前提で、議論なり、分
析をすることが必要なのだ。

◇実行する前提のない議論や分析は、議論や分析自体に価値がないのだ。
なぜならば、それ自体に現実的な視点が提供されないからだ。

◇しかし、だからと言って、評論家的な議論や分析に意味がないかとい
うと、そうではない。評論家の意見なり分析を知って、その議論や分析
に触発されて、誰かが実行に移す可能性があるからだ。だから、立論の
立て方や分析の仕方に、実行可能な視点があれば、それはそれで、価値
あるものになるはずだ。

◇私たちに重要なことは、評論家を商売にしていない以上、議論や分析
の視点で求められるのは、実行だということなのだ。いくら綺麗な道筋
で議論をしても、いくら明晰な分析をしても、自分がどういう風に現実
に関与するのかの視点がなければ、生活世界に生きる私たちには、意味
をなさないのだ。

◇自分を安全地帯に置いた議論では、何も現状を変えることはできない
のだ。議論や分析をする以上、私たちは、その議論や分析を引き受けて、
自分自らが、危険地帯に突き進む覚悟を持って、議論や分析をして行こ
う。そうしない限り、現状を変革することは出来ないのだ。


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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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2007年12月20日

ヒルティ

つねに偉大な思想に生き、つまらないことは軽視するように努めよ。
これは、一般的に言って、人生の苦難と悲哀を最もたやすく乗り越えさせる道である。

◇人間的に未熟な時は、私たちは、人と何かを約束することで、自分を
成長させてきた。たとえば、お母さんやお父さんとの約束を守ろうと必
死にやってきたし、また、好きな先生を裏切らないようにしようと勉強
をしてきた。そうやって成長してきた。そして、ある程度成長すると、
今度は、自分自身と約束することで、自分をさらに成長させようとする。


◇自分の夢を実現しようとすることで、自己成長を果たしてきたし、自
分で決めたことを守ることで、自分を成長させるのだ。そうやって成長
した自分は、今度は、自分を超えた理念と約束をすることで、自分自身
をさらに成長させようとする。


◇社会貢献と言う理念、世界平和という理念、人類に貢献すると言う理
念等々、理念を掲げて、人は、さらに異次元を目指すようになるのだ。


◇今日の言霊の言う「偉大な思想」とは、そういう理念を自分自身で持
つと言うことだ。そういう理念を持っていれば、どんな苦難でも十分乗
り越えられると言っているのだ。


◇自分自身が成長すればするほど、自分自身の自覚する課題は、大きく
なる。当然、困難のレベルも高くなる。だからこそ、自分自身を超えた
理念が、そんな障害物を乗り越える支えになるのだ。


◇自分自身の約束事を大きくしていこう。誰と約束するのか、何と約束
するのか、その約束の大きさが、自分の成長を決定するのだ。日々の約
束を自覚して、大きな約束につなげていこう。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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2007年12月19日

2008年度1月分 教育サービス・感動創出リーダーセミナー

《1月分・各種セミナースケジュール》

お申し込みは、コチラ⇒ mailadm@management-brain.co.jp

◇1月開催のセミナーは以下の通りです。

1月9日(水)『授業スキルプレゼンテーションセミナー』
プログラム: 発問でプレゼンテーションを際立てる/模擬授業(演習解説)

1月13日(日)『生徒集客セミナー』
プログラム:新年度集客戦略・戦術

1月23日(水)『校舎運営活性化セミナー』
プログラム:集客アイテムを増やし、深める

1月24日(木)『人材活性コーチングセミナー』
プログラム:MBA流“社員の叱り方”

若干、空き席がございます。ご興味をお持ちの方は、
お気軽に下記までお問合せください。お待ちしております。

【お申込み・お問い合わせ】マネジメント・ブレイン・アソシエイツ
電話:045−651−6922
メール:mailadm@management-brain.co.jp

「上から」(前編)

意表を突かれた。「うん?どうしてオレの名前が出てくるんだ?」

確かに、そこには『荒木先生がいい』と書いてある。本来、そこに僕の名
前が出るはずがないのに。


そのとき、僕は生徒の授業アンケートの集計結果を見ていた。授業アンケ
ートは学期に1回実施される。普段の先生に対する生徒からの通信簿みた
いなものだ。


アンケートは、「先生の説明は分かりやすいですか?」、「先生の授業は面
白いですか?」、「先生から熱心さを感じますか?」、「先生の板書は見やす
いですか?」などの項目を五段階で評価し、その他に自由記述欄がある。


「いつも生徒に偉そうなことばっかり言っているので、たまにはこうい
う機会があってもよいだろう」なんてなかなか素直には思えないが、日
ごろの自分の授業を客観的に分析するにはいい機会であることは間違い
ない。


「オレの授業はすごいんだ!」といくら自分が思ってみたところで、受
け手である生徒が「全然ダメじゃん!」と思っているのなら、ただのお
山の大将であり、一人相撲であり、裸の王様だ。


もしかしたら、自分も「あの先生、裸だよね!」と実は陰で言われてい
るかもしれないのだ。


だから、集計結果を見るのは緊張でどきどきである。ところが、そのと
きは、実は、自分の結果を見ていたわけではないのだ。


授業アンケートは、各クラス、受け持ちの先生ごとに行われる。その集
計はクラスごとに行われ、先生は自由に閲覧できるようになっていた。


自分の評価はもちろんのこと、他の先生方に対するアンケート結果も当
然、気になる。人気のある先生がどんな授業をしているのか見てみたい
し、秘訣を教えてもらいたい。


というわけで、小学生から順番に見ていき、中1のあるクラスを見てい
たのだ。その「自由記述欄に書かれた意見」のところで僕の名前を発見
した。


ところが、そのクラスで僕は授業を担当していない。しかも、その意見
は「英語の授業」に対するものとして書かれていたのだ。僕は授業のほ
とんどが国語であり、英語は、中2で週1コマ担当するだけだ。


「なんでかな・・・」。振りかえって接点を探してみる。
あった。一つ。
「もしかして、あれ、か」。


次回へ続く。
(登場する生徒名は全て仮名です。)

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     ◇◇◇ Global Thinking and Local Acting ◇◇◇
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ヘミングウェイ

勇気とは、窮しても品位を失わないことだ。

◇自暴自棄という言葉がある。何もかも諦めて、自分自身の今までの努
力も信条も全て捨てて、やけになって自分の全てをさらけ出してしまう
ことを言うのだろうが、そんな自暴自棄に陥る人間は、自分の過去に対
してプライドを持たない。

◇今までの自分自身の努力を全て投げ捨てて、自分自身を否定してしま
う。そういう人は、現状がダメならば、全てダメで、今すぐ自分自身が
消えてしまうとでも思っている人だ。人生が続いていくとは思っていな
いのだ。

◇そんな人は、今日の言霊で言う「勇気」のない人だ。自分の人生を引
き受けて、どんな時でも自分の人生に責任を持つと覚悟を決めていない
人だ。だから、窮したら、自分の品位を捨てて、その場で人生を投げ出
してしまうのだ。

◇私たちの人生は、どんな人生でも価値があるのだ。それは、どんな時
にも失われていいはずがない。

◇だから、自分自身が何かに追い詰められても、生きて来た自分の歴史
にプライドを持とう。今がダメでも必ず将来は待っているのだ。全てを
否定してはいけないのだ。そんな勇気を私たちは、持っておくべきだ。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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2007年12月18日

☆反抗期を歓迎する☆

◇自我形成において重要なことは、親の価値観をどういう風に掴み直すかという
ことだ。

◇人間は、生まれて直ぐに親にめぐり会い、自分の自我のモデルに無意識のうち
に親を立てる。好むと好まざるとに関わらず、親が自分の中に自然に入っている
状態だ。そして、生まれて1年も経つと、子どもは親をモデルにして、社会生活
を徐々に始めることになる。


◇子どもの活動領域が、徐々に拡大していくと、色々な個性を持った友人たちと
つき合うことになって、親との葛藤とは違う様々な葛藤を経験することになる。
そして、そういう経験を積んでいくと、子どもは10歳から15歳前後で、とうとう存
在の疑問に突き当たるのだ。


◇この存在の疑問が、自律(親の価値観からの独立)のスタートだ。自分とは一
体なんだろう?自分は自分で、親は親だ。自分は何のために生まれてきたのだろ
う?こんな疑問が、徐々に自分の中で生まれては消え、消えては生まれるように
なる。この時期から、子どもは、俗に言う「反抗期」に入っていくのだ。


◇今までは、親の価値観に根本的に反抗していたわけではないが、この時期から、
根本的に親の価値観に異議を申し立てていく。素直に従わなくなる。子どもが、
大人になるということは、親の価値観から一旦距離を置いて、自分なりの価値観
を打ちたてようとすることだ。親の全くの複製を拒否して、オリジナルな自分に
なろうとすることだ。だから、親への反抗が出てくるのだ。


◇こういう時期に入ったら、親は、以前の子どもの素直だった時の子ども像を求
めるのではなく、まずは「反抗期」的な兆候を良しとすることだ。大人になって
いく一つの「通過点」だと考えて、「反抗期」を歓迎することだ。くれぐれも、「何
でこんな子どもになってしまったのだろう?」と嘆かないことだ。

◇大人になるステップを自分の子どもが歩みだしたのだと思うことだ。この心構
えを忘れないようにして欲しい。


◇子どもが親の価値観から離れようとしている時が、実は非常に不安になる時な
のだ。そういう時に、子どもの「反抗期」的兆候を直そうと必死になってはいけ
ない。それよりは、「反抗期」的兆候の中からでも、子どもの良い点に注目して、
そのことを認めてあげようとして欲しい。

◇子どもは、もう素直な子どもには戻れないのだ。今度親の前に現れる時は、素
直な大人として戻ってくるか、たくましい大人として戻ってくるかしかないのだ。

◇だから、そのために、「反抗期」的兆候を糾弾するよりも、良い点に注目して、
子どものセルフ・エステームを高めて、子どもの不安を少しでも取り除くように
してあげよう。そうすることが、子どもの自律を促すことになるのだ。そうする
ことが、「反抗期」を短くすることになるのだ。子どもが大人になるために苦労
する時期を「反抗期」と言うのだ。そういう風に受け止めるようにして欲しい。


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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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西田 幾多郎

東洋の文化の根底には、形なきものの形を見、声なきものの声を聞くと
いった様なものが潜んで居るのではなかろうか。
我々の心はこの如きものを求めてやまない。

◇最近の私たちは、目に見えるものだけを信じ、形になっているものだ
けを実在のモノだと思っている。だから、目には見えない人間の感情に
対して、あまり気遣いができないようになってしまった。


◇自然に対しても同じで、自然のお陰で人間が暮らしていけるのに、は
っきりとそのことが、私たちに自覚されていないから、自然に対しての
畏敬の念も忘れてしまった。私たちは、目には見えないが、私たちにと
って重要なことがあることをすっかり忘れて、自分だけが重要な存在だ
と思うようになってしまったのだ。


◇しかし、そうはいっても、目には見えないが、重要なことがあるので
はないかと思ってもいる。だから、新興宗教が生まれては消え、消えて
は生まれるのだ。


◇それは、今日の言霊も指摘するように、東洋文化はこの形なきものの
形を見ることや声なきものの声を聞くことに対して、非常に繊細な感性
を持っていたからだ。実在することと実在しないことの区別などないよ
うに、考えていたからだ。だから、まだまだ消えそうだとは言え、目に
は見えないものに対して、私たちは、何かを感じるのだろう。


◇私たちが、今取り戻さなくてはならないのは、この感覚だ。つまり、
目には見えなくても、何も聞こえなくても、何かがあると思って、何か
に気づくことをもう一度私たちは、獲得し直すべきだ。気づき(=察す
る)の敏感さをもう一度私たちは、取り戻すべきだ。


◇形なきものの形を見よう。声なきものの声を聞こう。そういう感性を
もう一度取り戻そう。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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2007年12月17日

野依 良治

人間には英知があるのだから、英知に基づく結果を出さなければならな
い。

◇結果は、過去の実績だ。結果は、いつでも未来における過去の実績と
して現れる。結果を作るのは原因だが、大半の人は、結果と原因をそれ
ほど意識して生きてはいないように思える。


◇今現在の状態は、以前に仕込んでいた行動や思いの結果なのだが、そ
のことを私たちはなかなか理解できない。それは、時間的な繋がりを意
識してしまって、結果における原因を時間的近接性に求めてしまうから
だ。


◇しかし、それでは、原因と結果の因果関係は、一部分しか理解できな
いはずだ。結果に見合う原因は、探せば必ずあるはずなのだが、近視眼
的に見ていると探せないかもしれない。


◇結果に対する原因を丹念に振り返ってみよう。そして、原因と結果の
因果関係を次に活かせばよいのだ。


◇今日の言霊のように、理性で考えたものには、理性的な結果が得られ
るはずだ。しかし、理性を使う深度によって、その結果には大きな違い
が出てくることになる。そのことを意識しよう。


◇結果は、原因によって左右されるものだ。結果が出ない人は、原因を
意識して、原因から結果を出すようにしよう。原因とは、行動だ。行動
が、全ての結果を出していく。意識を変えようとするよりも、まずは行
動を変えていこう。そうすれば、気がついた時には、意識が変わってい
るはずだ。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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ベネッセの戦略とは?

『はじめに』

◇朝日新聞の記事を読んで欲しい。2007年12月04日 朝日新聞の記事だ。

【ベネッセ、東大受験専門塾を傘下に】
 通信教育「進研ゼミ」のベネッセコーポレーションは、東大受験に強い
進学塾「鉄緑会」(東京)の株式の80%を同塾の運営会社2社から12月
下旬に取得することを明らかにした。ベネッセは鉄緑会の講義内容を取り
込んで教材強化などを図る。鉄緑会はベネッセのネットワークを通じて地
方展開を模索する。
 ベネッセなどによると、鉄緑会は東大医学部と法学部の卒業生らが83
年に始めた「東大受験専門」を掲げ、合格率が高いことで知られる。東京、
大阪、兵庫の計3教室あり、生徒数は約4700人。06年度の売上高は
22億円。
 ベネッセは昨秋、首都圏の「お茶の水ゼミナール」を買収して教室事業
に本格参入。今年6月にも「東京個別指導学院」を子会社化し、主軸の通
信教育事業に並ぶ中核事業に据えている。鉄緑会へは役員を派遣する考え
だ。

『教育を独占し、教育の一大商社になる!』

◇ベネッセが、昨年から今年にかけて、もの凄い勢いで塾業界に参入して
きている。「お茶の水ゼミナール」を買収し、「東京個別指導学院」にTO
Bをかけて子会社化し、東京個別指導学院の持っていた「明光ネットワー
ク」の株をベネッセが買い取って、大株主になり、そして今度は、東大受
験専門予備校「鉄緑会」を傘下におさめた。

◇今回の買収劇は、Z会に対する明らかな宣戦布告に見える。Z会と進研
ゼミの大きな違いは、大学合格実績に対する信頼性であった。質のZ会、
合格実績のZ会というブランドイメージに対して、進研ゼミは、高校生の
補習的な要素が、印象として強かった。だから、ここ数ヶ月、大学実績に
関してのCMが徹底的になされて、従来のイメージの払拭に努めていた。

そして、今回の「鉄緑会」の買収なのだ。東大合格に圧倒的な強みのある
予備校のノウハウを吸収して、従来のイメージをZ会のそれに近づけ、さ
らに数に物を言わせて、Z会を追い抜こうと言う戦略なのではないだろう
か。


◇そして、次に狙うのは、中学受験塾の買収なのではないか。それも名門
中学受験塾を。もし、中学受験塾まで傘下に収めれば、これで、進研ゼミ
の入り口から出口は、完成する。小学生向きのチャレンジは、中学受験向
きの要素もあるが、まだまだ小学校補習が、イメージ的に強い。それを中
学受験向きにイメージ転向するコースが出来れば、全体的なイメージも向
上するはずだ。


◇全国の中高一貫校が、これからまだまだ創設されるはずだから、市場的
には、狙い目なのだ。中学受験塾の買収なのか、日能研の「知の翼」やサ
ピックスの「ピグマリオン」のような通信教育部門の買収なのかは分から
ないが、もしかするとベネッセの次は、こんなところを考えているかもしれない。

『経営者の視点』

◇このところの大手学習塾の動きは、地域性の打破を目指しているような
結果になっている。今回のベネッセは、地域性を軽々飛び越えて、あなた
の横に既に存在しているし、全国の明光義塾が、ベネッセの傘下に入れば、
FC個別塾以上のネームバリューを持つ。突然、強敵があなたの横に生ま
れてしまうのだ。だから、油断は禁物だ。貴塾の売りを徹底的に自覚して、
今から地域性を超えて勝負できる体制を整えておくべきだ。


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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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観察から始めるコミュニケーション

◇相手を見ないで話をしたり、聞いたりする人が多いと感じています。
確かに慣れていないと、相手の顔や目を見ながら会話するのは、ちょっ
と照れますよね。

◇この原因は、私たちがコミュニケーション(communication)と会話
(conversation)を混同しているからではないかと思います。

◇コミュニケーションは、意思疎通、メッセージのやり取り、一方、会
話は、対話(talk with~)を意味します。前者は、あらゆる手段を使っ
たメッセージのやり取りであり、会話は単なる言葉のやり取りなのです。

◇私たちが、何かメッセージを人に伝えたい、人に伝えなければならな
いという(コミュニケーションをとる)時、自らが伝えたいイメージを
心の中に創ります。そして、そのイメージに適合する言語を瞬時の間に
探し、言葉として表現します。言葉を聞いた相手は、その言葉からイメ
ージを膨らませ、相手のメッセージとして理解するのです。

◇つまり、言語はイメージを伝達する記号なのです。

◇ちょうど音声を機械に通して電気信号に換え、その電気信号を変換し
て音声に換えるといった、電話や電波による信号伝達と似ています。こ
の信号を音声に、音声を信号に換える装置は、大変正確で、多少の雑音
や音質の違いを除けば、発信者と同じ音声を受信者も聞くことができま
す。

◇しかし、人間のコミュニケーションにおける言語と言う変換機の機能
は、人それぞれによって固有であるが為にメッセージを100%正確に言語
に換えること、言語を100%元のメッセージに換えることは不可能なので
す。

◇ところで、愛する異性に自分の想いを伝えたいと言葉を探すのですが、
どうしても自分の想いを100%表現する言葉が見つからなくてイライラ
したり、歯がゆい体験をされた方も多いのではないでしょうか。これは
無理もないことなのです。相手への想いという情報量が膨大であり、細
切れのような言葉では、表現しきれないのです。

◇そんな時、恋人たちは互いの想いを表現したり、感じたりするために
何をするでしょう?

◇そうです。相手の目をしっかりと見つめ、想いをめいいっぱい表情や
態度に乗せて伝えようとするでしょう。大きなジェスチャー、小さなジ
ェスチャーを駆使し、時には手を握りあったりして、そして相手も言葉
以上の想いを受け取ろうと、相手の目を見つめ、相手の態度から言葉以
上の想いを受け取ろうと、一挙手一行動を見逃すまいとすることで、愛
の交換、想いの交換をするのです。

◇これが究極のコミュニケーションの本質なのです。
相手が発信するメッセージをできるだけ正確に理解するためには、言語
だけでは足りないのです。言語にできないメッセージが顔の表情や大な
り小なりの行動や態度の変化の中で表現されているからです。

◇コミュニケーションが上手にできないと悩んでいる方、

もっと上手なコミュニケーションをしたいと感じている方、

是非、相手の目を見て、表情を観察して、態度や行動に注目してみまし
ょう。

きっと、会話を超えたコミュニケーションが実感できるはずです。

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☆★☆ 編集後記 ☆★☆
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私が勤務する事務所の周りに、黄金色の雪が舞っています。

黄金色に染まったイチョウの葉が一面に降り積もっています。

黄金色の葉は、掻き集められ、小さな黄金色の山が道端に散見できます。

「葉っぱのフレディ」という物語が心に浮かびました。

本格的な冬の始まりです。

柳田 国男

今日は心を軽んじ言葉を愛し、
思わぬことでも言ってしまおうとする世の中である。

◇最近の私たちは、言葉を軽率に使う。しかし、言葉に重きを置いてい
ないかというとそうではない。言葉に傷つき、言葉に驚き、言葉に踊ら
されながら、言葉と共に生きている。


◇今日の言霊の「言葉を愛し」というのは、そういうことだ。言葉に重
きを置くが、言葉の奥にある「心」には、何も意識を向かわせていない
と柳田は、言っているのだ。


◇心の具現化は、言葉や行動によってなされる。言葉を発するのは、心
を発することなのだが、そうは考えないのが、現代人なのだ。だから、
どんどん言葉は出てくるが、心のこもった言葉が少ないのだ。または、
心に配慮した言葉が少ないから、他人の心も自分の心も蝕んでいくのだ。


◇言葉を愛することは、心に重きを置くことだ。心を置き忘れた言葉ほ
ど、虚しいものは無い。言葉の過剰は、心の無視なのだ。多弁を要すれ
ば要するほど、心はどんどん私たちから離れていくだろう。言葉に心を
取り戻さなくてはならない。人間が人間になるということは、心を他人
と繋ぐことだからだ。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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12月15日号「成績会議資料を活用しよう!」

◆目次

■巻頭所感
■Pick Up教育ニュース&ポイント
■達人の小技:教師の言動
■MBA特集:成績会議資料を活用しよう!
■学習塾標準化計画:DTS
■イノさんのコミュニケーション道場:第40ラウンド
【言ってもわからない職員(人)】
■誌上セミナーレポート:2007年11月度校舎運営活性化セミナーより~保護者面談

「塾経営サクセスネットMBA」104 号を皆様にお届けします。

 早いもので、2007 年のサクセスネットの配信は、今号で終了です。この1年間、読者の皆さんには大変お世話になりました。2008 年も皆さんにとって有益な情報を提供できればと思います。
 さて、今号の特集ですが、「成績会議資料」です。学習塾の仕事の本流である「成績」の資料に関しての特集です。どういう側面で、学校の定期テストを集計し、それを分析するのかは、資料作成時に重要なことはいうまでもありませんが、その資料で、職員に何を意識させるのかが、さらに重要なことなのです。学力テストの集計、学校成績の集計と数種類のデータが、貴塾の学習塾の実力を裏付けるものです。資料を作成し、どういう会議を定期的に行なっていくのかを是非、必死に考えてみてください。この思考実験が、貴塾のノウハウになって、競争力の源泉になっていくはずです。ぜひ、本特集を参考にして、来年には、有効な成績会議を運営できるようにしていただければ幸いです。
 今年を振り返ると、M&Aに尽きる学習塾業界ではなかったでしょうか。つい最近も学研が兵庫県の「ホットライン」の株を70%買って、傘下に収めました。学研の買収劇は、昨年からこれで4つ目となります。ベネッセは、今号にもあるように、「お茶の水ゼミナール」、「東京個別指導学院」そして「明光義塾」の株を14%取得し、そして「鉄緑会」を傘下に収めました。来年もこの買収劇は、続きそうな勢いです。様々な情報にアンテナを立てておいてください。それでは、皆さん、良いお年を!2008年が、皆さんにとって、素晴らしい年でありますように!

マネジメント・ブレイン・アソシエイツ代表 中土井鉄信

2007年12月14日

この試みは、学習塾に学校を貸しているだけのことだ!

【記事】夜の公立中で塾が受験講座 東京・杉並、年明けから

 朝日新聞(2007年12/9)より以下抜粋

夜の学校の教室で、大手進学塾の指導が受けられます――。東京の杉
並区立和田中学校で来年1月から1年間、2年生の希望者を対象に「夜
スペ」と題した試みが始まることになり、その説明会が12月8日開か
れた。月謝を通常の半額程度に抑えて家庭の負担を減らしつつ、塾が持
つノウハウで、志望校への進学後にも生きる学力を伸ばすのが狙いだ。

○主催するのは、保護者や元PTA、教員志望の学生らが参加する「地
域本部」。土曜日の補習や図書室の運営などを担って和田中をボランティ
アで支えてきた。
 

○カリキュラムと教材作りには、リクルート出身の民間人校長として知
られる藤原和博校長ら和田中の先生が参加。読解力や知識の応用力も伸
ばす授業を目指す。ただし、学校の補習はしない。

 
○「夜スペ」を担当するのは、SAPIX(サピックス)の中学部。テ
ストに合格しなければ入塾できないことで知られる大手進学塾だ。平日
週3日、午後7時から、45分の授業が数学2コマ、国語1コマある。
土曜朝の3コマの英語と組み合わせた3教科コースもある。面談で進学
相談にも乗る。


○月謝は2教科が1万8000円、3教科だと2万4000円。正規の
授業料の半額程度になる。


○8日の説明会で藤原校長は「学校の授業についていけない生徒にはむ
しろ負担になる。無理に参加しないで」と注意を促した。16日には入
室テストがある。


○夜の迎えや地域本部の当番など、保護者も手伝いを求められるという。


○SAPIX(サピックス)東京本部は、「採算を取ろうとは思っていな
い。学校との連携から新しい事業展開にもつながる」と期待する。

*私からのコメント


◇今回の試みは、学習塾にとってみれば、学校を間借りして、その学校
の生徒を集めやすくしているだけのことだ。採算を取ろうとしていない
といっているが、この月謝の高さは、普通の学習塾であれば、正規の月
謝とほとんど変わらない。


◇なんで、こんな試みを学校でやろうとするのかわからない。学校の
通常授業とこの学習塾の授業には、何の関連もないということなのだか
ら、学校が、場所を提供する意味はなんだろう。


◇学校の付加価値で、学習塾の授業が安く受けられますよ、というこ
となのだろうか。学校の付加価値を学校自体が創造するのではなく、
学習塾のサービスを安易に使ってそれを行っていこうとするのであれば、
学校や教師の怠慢にならないだろうか。


◇進学塾のノウハウを活用して、カリキュラムを編成していくのは良い
とは思うが、学習塾が、学校を間借りして学習塾として事業を行うだけ
の今回の試みには、大きな疑問が残る。教育の私事性が蔓延した結果、
こんな試みがなされてしまうのだろうが、何でもかんでも新しい試みを
することが良いことなのではない。学校には、学校の領分が、学習塾に
は学習塾の領分があるはずだ。学習塾の宣伝の片棒を担ぐような今回の
試みは、今からでも中止したほうが良いと思う。


◇それに、中学2年生を対象にするそうだが、中学3年生になったら
参加した生徒は、どうすのだろうか。近くにその学習塾が校舎を作って、
収容するのだろうか。


◇そんなことを考えてみると、学校の宣伝として、学習塾の宣伝として、
今回の試みがあるように思えてならない。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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トーマス・エジソン

ほとんど全ての人は、もうこれ以上アイデアを考えるのは不可能だとい
うところまで行き着き、そこでやる気をなくしてしまう。
いよいよこれからだというのに……。

◇今日の言霊は、成功しない人の特性を言っているように思う。考える
ことは考えるが、考え抜くことをしない人は、目と鼻の先にある成功の種
をいつも逃してしまう。また、ちょっと努力はするものの、諦めが早くて、
直ぐに違う方向へ行ってしまう人も、もう一踏ん張りの気力さえあれば、
その道で何とかなれるのに、それを諦めてしまう。もう少しで、到達する
のに、ついつい自分で自分に限界を創って、目と鼻の先にある成功を逃
してしまうのだ。


◇成功は、自分を越えた瞬間に手に入るものだから、限界まで来た時に、
その先にもう少し行こうと努力するところから、身近なものになるものなの
だ。


◇私たちは、ぎりぎりまで努力をしているつもりだが、その実、そうでもな
いのだ。自分に限界を設けては、もうこれ以上できないと納得をしてしまう。
苦しさに負けて、そんな限界を設けては、言い訳を自然にしてしまうのだ。

「勇気を出して、自分自身の限界を突き進めば、成功は必ずやってくるはずだ」


◇自分の目の前にあると思っている壁を越えていこう。壁なんて無いのだ。
自分で壁を作っているだけだ。いや壁を求めているだけだ。もう一歩前に!
そうすれば、壁は自然と崩壊しているかもしれないのだ。もう一歩の勇気を
持とう!

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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2007年12月13日

松下 幸之助

美と醜は表裏一体。美の面に囚われ、
反面の醜を責めるに急なのは、真実を知らぬ姿である。

◇人間には、長所と短所があると言われているが、実はその長所も短所
も表裏一体なもので、状況に合った行動を取った時に長所と言われるし、
状況に不適合な行動を取ってしまうと短所と言われるのだ。つまり、同
じ行動でも状況によって評価が違ってくるだけのことで、だから、短所
を直そうとして、一生懸命に悪いところを指摘すると、長所と言われる
ものまで、出にくくなって、実は良い点をなくしてしまうことにもなり
かねない。

◇今日の言霊は、そういう意味で、物事は、良い点も悪い点もともにあ
って当然なのだから、それほど、悪い点に執着して、その悪い点を無理
やり直そうとするなと言っているのだ。「角を矯めて牛を殺すな!」と
いうことだ。

◇小さい頃の私たちは、理想主義的な考え方をどうしてもしてしまうも
のだ。頭の中の現実が、実際の現実よりも強いからだ。しかし、年を取
ってくると、実際の現実のほうが、強くなって、物事を理想主義的に理
解することの難しさを知るようになる。しかし、それでも、他人に関し
ては、理想主義的なものを求めるところがあって、自分では出来ないが、
他人にはそれを押し付ける傾向がある。そういう時に、ついつい悪い点
を直そうと力んでしまう。そんな時に、今日の言霊を思い出して欲しい。
良い点も悪い点もあって人間なのだ。それが人間の真実なのだ。そう思
って、他人を見てみよう。そうすれば、自分を含めて人間は、まだまだ
捨てたもんじゃないことが発見出来るかもしれない。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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2007年12月12日

「面白さ」(後編)

○前回のあらすじ

小5の授業で次回から「詩」の授業になることを予告すると、一番前の席
に座っている友恵が「詩はつまんないから、イヤだ」と言った。


僕は韻文が大好きだ。詩も短歌も俳句も。短い中にストーリーあり、作者
の感情がある。


短い言葉をきっかけに、ブワっと世界が広がった後、心の奥でじんわりとそ
の味わいが染み渡ってゆく。良い作品を読むと、僕はこんな感じになる。


短い世界だからこそ、言葉の使い方、言葉の選び方、言葉の組み合わせ方が
重要であり、思わず唸ってしまう言葉の使い手が確かに存在する。


例えば、俵万智さんの「サラダ記念日」の中の短歌に

『自転車のカゴからわんとはみ出してなにか嬉しいセロリの葉っぱ』

というのがある。


かわいらしくて僕は大好きな短歌なのだが、「わんと」はみ出すセロリの葉っ
ぱがどうして嬉しいのか、自転車に乗ってどこに行ったのか、これから何をす
るのか、はっきりとは書かれていないが、この一場面だけで確かに、あるスト
ーリーが浮かんでくる。


多くは語らない。でも、多くを語る。僕にとっての韻文の魅力はそんな感じで
ある。


しかし、それが生徒にとっては

・「何が書いてあるか分からない」。
・「作者の言葉や表現が分かりづらい」。
・「短くてつまらない」。

となってしまう。


もっとも、彼らの意見は分からないでもない。一つの言葉にいろんな思いやス
トーリーを凝縮するわけだから、表現が分かりづらくなるし、字面だけを追っ
ていると、「だからそれで何?」と思ってしまう。


『詩とはそもそもどういうものか?』ということを授業で語りたいのではない。
そんなこと、僕もよく分からない。そういう難しいことは学者の方々に任せよ
う。


授業ではとにかく、「詩って面白い!」という気持ちにさせなければならない
のだ。最初に「つまらない」「やりたくない」という気持ちにさせたらそれで
アウトである。


さて、友恵のクラスの詩の授業である。こんな導入を行った。


黒板に絵を描く。そして指示。「この絵の説明をノートにかいてごらん」。
「上手いとか下手とか変!とか絵の感想じゃなくてだぞ!!」(笑)


だいたい、みんな同じ内容。当たり前だ。見たままの説明なのだから。


次の指示。「じゃ、今度はその説明を『詩』にしてみよう。どうしたら『詩』
になるのか自分なりに考えて書いてみよう!上手いも下手も関係ないよ!」


「えぇ!!」と言いつつ、書き出す生徒たち。手が止まっている生徒に声をか
けていく。友恵は「う~ん」と唸りながらも1行目を書き出した。


「じゃぁ、発表してみよう!」
というわけで、全員発表。


「何か気付いたことある?今の中で『詩』っぽいのは、健太と綾香と美千代が
発表してくれた作品かな。他のみんなのはいいんだけど何かが足りないんだな
ぁ」


こうして、詩に必要なものは何か、考えていき、実際に詩を読み、問題を解い
て授業は終了。


「詩って意外と面白いかもしれない」と友恵が言ってくれたのが何よりの成果
だった。


(登場する生徒名は全て仮名です。)

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     ◇◇◇ Global Thinking and Local Acting ◇◇◇
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アントニオ・ガウディ

創造的たろうとして脇道にそれてはならない。通常なされていることを
観察し、それをよりよくしようと努力すればそれでよい。

◇よくこんな人を見かける。いろいろなことに手を出して、上手く行か
ないと思ったら、直ぐにそのことをやめて、また違うことに手を出し、
それも上手く行かないと分かったらまた違うことに手を出してという具
合に、次から次へと自分の取り組むことを変えてしまう人がいる。自分
がいったい何をやりたいのか、多分そういう人には、そんな思いは無い
のだろう。とにかく、一花咲かせて、自分が何でもいいから成功したい
と思っている人なのだろう。こんな人は、全ての取り組みが、脇道のよ
うなものだから、一旦成功しても長続きしないし、もう少しで成功だと
いう段階で、きっと諦めてしまう人のように思う。

◇私たちの人生には、正解なんて無いから、自分が信じたことをしっか
りやっていくだけだ。自分自身になることが、人生上の創造的行為なの
だから、他人との差をつけようと必死に違いを強調しても、意味はない。
そんなことをしなくても、もう十分生きているだけで、私たちは、創造
的なのだ。だから、今日の言霊も言うように、「それをよりよくしようと
努力すれば、それでよい」のだ。

◇目先のものに飛びつく前に、自分自身をしっかり見つめることだ。他
人との違いは、気にすることは無い。それよりは、自分と言う本道をし
っかり歩いていくと決意するだけだ。


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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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2007年12月11日

☆「悪い点を直す」から「良い点を伸ばす」の発想を!☆

◇人間の行動特性は、誰かに関心や注目を集めようとするところがあるから、そ
の人の悪い点を直そうと思って、そのことを指摘し続けると、直るどころか、さ
らに強くなって出てしまうことがある。関心や注目は、あるものを強化すること
になってしまうのだ。このことを分かっていると、良い点に関心や注目をして、
良い点を伸ばしていこうということになるのだが、それがなかなか分かっていて
も上手くはいかない。子育ても、人材育成も基本は同じなのだから、長所を伸ば
そうと思えばいいのだ。

◇こういうことを言ったり、書いたりすると、悪い点を直さないと悪い点が、良
い点を駆逐して、さらに悪くなっていくのではないかと思われる人がいるが、そ
うではない。実は、人間の長所とか短所と言われているのは、それほど、絶対的
に分けられる代物ではないのだ。


◇どういうことかというと、長所や短所は、実は同じ行動でも、その出る状況が
違うところから、悪いとか良いが判断される。長所や短所の定義だが、こういう
風に定義してみると分かりやすいかもしれない。ある状況の中で、その人がその
状況に適合した行動を取る時、それを長所と言い、不適合な行動を取る時、それ
を短所と言うのだ。つまり、元気の良い行動は、運動場で遊ぶ時に、長所と見え、
お葬式とかセレモニーに参加している時に、落ち着きの無い(=短所)人だと見
えるのだ。


◇だから、状況に適合した行動を取った時に、関心や注目を当てて接すると、そ
の行動が強化され、こういう状況の時に、こういう行動を取ることが、親の関心
や注目を集めるのだな、と子どもに分かれば、適切な行動を進んで取るようにな
るのだ。だから、「良い点」に関心や注目をすることだ。そうすれば、「良い点」
が伸びて、「悪い点」が目立たなくなっていく。状況に不適合な行動が、減って
いくようになって、自分自身に自信が出てくることになる。
 

◇前回書いた「当たり前の基準を下げて接しよう」というのと同じで、子どもを
承認をする機会を多く与えるために、今回のこともぜひ、参考にして欲しい。子
育てのポイントは、子どものセルフ・エステームを高めることなのだから。

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◇先週配信いたしました記事「当たり前の基準」に読者の方より以下のようなご
感想をいただきましたので、ご紹介させていただきます。


「驚きました。当たり前の基準を下げるということ。できて当たり前、
して当たり前、当たり前のことがどうしてできないのか?この考えに
凝り固まっていたと思います。だから子供に対して、悔しくなったり
怒り散らしたり‥‥‥。
これからは、基準を下げていこうと思いました。でも、いままで怒っ
てきて、ほめることができるか?
うーん。照れるし、正直難しいです。やってあげたいけれど、急にほ
めたりしたら、子供も不振に思うのではないかとかイロイロ考えすぎ
て、そのへんの親の気持ちの持っていきかたを、アドバイスして欲し
いです。そしてこれからも、親子間の暖かい交流のしかたをメルマガ
で配信してくださいね。
楽しみにしています」

☆★貴重なご意見をありがとうございました。★☆
今後も皆様から、たくさんのご感想をいただければ幸いです。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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平山 郁夫

どんなに平和な時でも、危機感など目に見えない何かがあると思います。
それを敏感に感じとることが新しい創作を生み出します。

◇ビジネスの世界で必要とされるのが、健全な危機感だと言われる。現
状の中に将来における危険性を発見して、その危険性の芽を摘んでいく
意識が、健全な危機感だ。だから、順調に行っている時には、なかなか
その危機感が感じられにくくなる。順調に行っている時は、現状に安心
して、将来的な展望が甘くなるものだからだ。それこそ、今日の言霊の
中の「目に見えない何か」が、順調な時ほど、自覚しづらくなっている
のだ。

◇だから、芸術と同じでビジネスも、目には見えない何かを感じ取る力が
非常に重要になってくる。創造(=想像)力が、重要になってくるのだ。
一つのことや小さなことを感じ取って、その感じ取った一つのことや小さ
なことから、全体的なことや大きなことへと繋ぐ創造(=想像)力が必要
になってくるのだ。現状の中の小さなミスや成功を感じ取って、そのミス
や成功が、将来的にどういう状況を生むのかを創造(=想像)することが、
必要なのだ。

◇だから、私たちは、敏感になるべきだ。鈍感力が流行り言葉のようだけ
れども、何事においても、敏感に感じ、その感じたことをどういう風に現
実と繋げるのかを必死になって考えよう。感じることを放棄してはいけな
い。感じた後に何をするかは、自分自身の課題だが、その手前の感性を捨
ててしまってはいけないのだ。私たちは、声なき声に耳を傾け、形無きも
のの形を見る動物なのだから。


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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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2007年12月10日

日能研東海(仮称)で日能研は、全国の覇者になりえるのか?

『はじめに』

◇このところ、大手学習塾の動きが非常に活発だ。秀英予備校が、福島の
名門である東日本学院を買収し、仙台進学プラザが、千葉の老舗の明生学
院を買収した。佐鳴予備校も全国の塾を買収しようとしているし、いろん
なところで、M&Aの情報が飛び交っている。先週取り上げた四谷大塚ネ
ットが、全国に拡大しようとしているし、日能研が日能研リーグを作って、
それに対抗しようとしている(スキームが小さすぎて今のところ対抗には
ならないが)。こんな状況の中で、先月初めに、名古屋地区と東京地区で、
新聞発表がなされた。河合塾グループと日能研グループの合弁会社の発表
だ。今回は、そのことについて考えたい。

『名古屋進出と公文式への対抗』

◇まずは、日能研の本体である(株)日能研と(学)河合塾を中心にした、
(株)日能研東海(仮称)の合弁会社から考えてみたい。河合塾グループ
65%、日能研グループ35%の出資比率で合弁会社を作り、河合塾主導
で、名古屋に日能研ブランドが進出する。リスクの低減は、日能研にして
みれば、願ってもないことだ。首都圏では、サピックスに合格実績で並ば
れ、いや合格率だけならば、難関校は、サピックスの天下になっている昨
今、日能研の集客力は徐々に落ちている。その閉塞感を打開するには、全
国展開に拍車をかけて、日能研ブランドを全国に知らしめ、中学受験なら
ば日能研だ!ということを徹底していくことだ。そのために、首都圏、近
畿に次いで中学受験の市場規模が大きい名古屋への進出は、当然なことだ。

◇そして、初めての名古屋進出だけに、名古屋の特異性を熟知した河合塾
と合弁会社を作ることは、非常にリスクが少ないばかりか、既に河合塾が
集めた2000名もの生徒をそのまま日能研東海に移管できるのだ。不安
材料は無いように思うが、あとは人材の問題とノウハウの浸透の速度だろ
う。経営陣の求心力が求められるところだ。


◇次に、(株)日能研関東と(株)河合塾進学研究社が出資して、横浜に
合弁会社が作られた。「<<使える力>>新学習教室・ガウディア」という公
文式に対抗したどちらの会社にしても、全くの新規業態の学習塾だ。


◇こちらは数年後から、指導員を公文式教室のように募集をして、全国に
小さな教室を作り、地方の公立中高一貫校を狙える土壌を作ろうとしてい
るのと、日能研への低学年からの誘い込みを目論んでいるのだろう。公文
式に対抗したスキームで、高学力を狙う低学年層を拾い上げるもので、も
し、全国に展開していければ、公文式の対抗馬になるかどうかは、今のと
ころ未知数だが、地元塾の対抗馬になる可能性はある。従来の図式である
公文式の受け皿としての学習塾という構図で。


◇ここ数年で、全国の地域性がどんどん薄れ、参入障壁が無くなっていく
可能性がある。今回のものもその一つの可能性を示したつもりだ。ぜひ、
準備を怠らないようにして欲しい。


『経営者の視点』

◇何と何を組み合わせるのかが、実は経営の妙だ。前回と今回は、中学受
験と大学受験の専門法人の組み合わせを考えてみた。これから先、さらに
様々なバリエーションが生まれるはずだ。小さな記事にも気を配っておく
必要がある。自塾の脅威は、眼には見えないが、直ぐそこまで来ているの
かもしれないのだから。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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ピシェッツリーダー

“進化”は違った考えがぶつかることによってのみはじまる。

◇会議では、異論反論をどういうふうに引き出すかが重要なことのよう
に思う。みんながみんな同じ意見を持っているということはないから、
いろんな人間のいろんな意見を引き出して、議論の土俵で戦わせてみる
ことは、大切なことだ。自分では気がつかなかった側面を様々な意見が、
気づかせてくれるし、そうやって鍛え上げられた意見は、多面的なもの
になって、新しい何かが生まれていくきっかけになる。

◇だから、私たちは、イエスマンよりは、気骨のある自己主張の強い人
間を仲間に入れておくことだ。異分子を大切にするべきだ。そうすれば、
議論が活発になって、様々な意見が出て、自分では気がつかないことに
気づかせてくれるだろう。そして、自分の意見と他者の意見の統合がな
されるならば、今以上の良い意見となって、建設的な方向に向かってい
くことだろう。

◇今日の言霊は、その効果を「進化」と言っているのだ。様々な意見を
統合するところから別の次元への発展があると言っているのだ。だから、
異論を封殺するのではなく、異論を自分のものとして取り込んで、どん
どん自分を進化させていこう。自分がなくなるという恐怖はあるだろう
が、自分が進化すると思えば、新しい自分が待ち遠しくなるはずだ。勇
気を持って、異論に対峙していこう。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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2007年12月08日

■ 自己認知が行動を支配する ■

◇私たちは、常に思考を繰り返して、決断し行動しています。そして、
行動は思考の結果なのです。思考の過程は、はっきりと把握することが
できません。自分自身の思考ですら、後で振り返ると「なぜ、あの時あ
んな考えをしたのか」分からない時があります。

◇自分のことでも、そうなのですから他人の思考を把握することは困難
です。そこで、私たちは、知らず知らずのうちに、人の行動から相手の
思考を予測しています。

◇よく、先生方が「○○くんはやる気が無いので・・・」と言うのを耳
にします。私はすかさず、「『○○くんがやる気が無い』と、どんなと
ころから分かりますか?」と訊ねます。

◇そうすると、「宿題を忘れる」とか、「授業中の姿勢が悪い」とか、
「表情が悪い」などの態度(行動)から判断していることがうかがえる
のです。

◇でも、本当に○○くんがやる気があるかどうかは本人以外おそらく分
かりません。もしかしたら本人も気づいていないことがあるかもしれま
せん。

◇このように、相手が何をどう考えているか把握できないまま、表面的
な行動に注目して改善を促しても、多くの場合効果は期待できないので
す。

◇子どもの頃、「何のために勉強するのか?」という疑問を皆さんも持っ
たことがあるのではないでしょうか?先生や親は納得できる答えをくれ
たでしょうか。

◇「今、がんばって勉強すると将来役に立つから」
「自分のやりたいことを実現するため」といった返答が多かったのでは
ないでしょうか。

◇さあ、これを聞いたあなたはどう思いましたか。「どう役立つのか?」
「やりたいことが見つからない限り勉強する必要はない。」と感じたので
はないでしょうか。

◇そして、このような返答をする先生の授業はどんなものか予想ができ
ますね。工夫の無い授業を負荷として生徒に与え、将来のためだと訴え
ながら、がんばれと言い続けていることでしょう。非常につまらない授
業と言わざるを得ません。

◇別の例を考えてみましょう。ある営業マンが自分の仕事を、商品を売っ
て儲けることだと認知していたとしましょう。この人はどんな営業をす
るか想像できますか。

◇とにかく売ることだけを考えて、与えられた商品の良さを一生懸命説
明して顧客を説得して買ってもらおうとすることでしょう。

◇一方、自分の仕事は、顧客の生活を豊かにすることだと認知している
営業マンだったらどうでしょう。

◇きっと顧客のニーズを把握した上で、それに適合するように付加価値
をつけて商品提供をしたり、購入を提案することでしょう。また、更に、
顧客の生活を豊かにするために、社内で新製品の提案をするかもしれま
せん。

◇いかがですか?自分自身やその役割をどのように認知するかによって、
同じ仕事をしていても行動が変わる可能性があることを少しご理解いた
だけたでしょうか?

「あなたは、何者ですか?」

「あなたの役割(仕事)は何ですか?」

これらの質問の答えから、あなたも知らない自分に気づけるかもしれま
せん。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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ブラウニング

成功の一瞬間は、失敗の数ヵ年をつぐなう。

◇失敗をしたら、成功した時のことを思い浮かべよう。もし成功したら、
どういう気分になっているのかと。仕事の途中で、もしくじけそうにな
ったら、仕事が終わって、自分はどういう気分になっているのか、想像
してみよう。そうすれば、ウキウキして、仕事を投げださなくなるかも
しれない。苦しくなったら、悲しくなったら、次の楽しみを想像して、
その時の気分を先に味わっておこう。そうすれば、苦しさも悲しさも忘
れて、何かに打ち込めるかもしれない。

◇私たちは、成功したことが無くても、成功した時の自分自身を想像で
きる。だから、成功しようがしまいが、成功のイメージは、持ち得るの
だ。だから、困難なことに立ち向かう時は、先に成功のイメージをしっ
かり持っておくことだ。そうすれば、勇気もやる気も湧いてくるはずだ。

◇今日の言霊も言うように、成功は、失敗をすべて償ってくれる万能薬
だ。だからこそ、失敗を恐れず、成功に向けて、失敗から学んで、最後
に成功を収めればよいのだ。失敗は私たちの喜びを増幅してくれるスパ
イスなのだ。だから、失敗を恐れないようにすることだ。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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2007年12月07日

教育の目的は何か!

【記事】日本、読解力などで順位落とす 国際学習到達度調査
 朝日新聞(2007年12/4)より以下抜粋

経済協力開発機構(OECD)は4日、15歳児を対象に06年に実施
した国際的な学習到達度調査(PISA)の結果を全世界同時に公表し
た。3回目となる今回は57カ国・地域の約40万人が参加し、知識・
技能を実生活に応用できるかどうかを主眼にテストを受けた。日本は国
別で前回(03年)14位だった「読解力」が15位、6位の「数学的
リテラシー(応用力)」は10位に順位を落とした。先行して公表され
た「科学的リテラシー」でも、日本は2位から6位に下がっている。

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『今日のテーマ』
 
教育の目的は何か!
○文科省は今回の結果について、科学的リテラシーは「上位グループ」、
読解力は「OECD平均と同程度」、数学的リテラシーは「平均より高
得点のグループ」と位置づけ、国別の順位が落ちたことは「課題として
受け止める」としている。年度内を目指している学習指導要領の改訂で
対応する方針だ。
 
○国際的にみると、読解力では、韓国が1位(前回2位)、前回トップ
のフィンランドが2位。数学的リテラシーでは、台湾が初参加で1位、
フィンランドが前回に続いて2位。科学的リテラシーではフィンランド
が前回に引き続き1位、2位は前回3位の香港だった。

*私からのコメント


◇最近、特に注目を集めている「国際的な学習到達度調査(PISA)」
の結果に、新聞各紙が、飛びついている。日本の子どもたちの理数離れ
について、危惧を表している。日本の教育は、危ないと各新聞社が書き
たてて、教育行政を動かしているように思えるが、そんなことで、日本
の教育は、よくなっていくのだろうか。しっかりとした明確な基準に基
づいて教育評価を行なわない限り、日本の教育はよくはならないだろう。


◇大体、この調査で求めている学力水準と今までの日本が求めていた学
力水準に格差は無かったのか。従来は、徹底的な学力偏重主義だったか
ら、この「学習到達度調査(PISA)」に対して、簡単に対応できて
いたものが、ゆとり教育という世界的な逆行教育改革を進行させたため
に、日本型のテスト以外には、対応できなくなっているだけのことでは
ないのか。


◇もっと言うと、従来からこの手のテスト(=知識・技能を実生活に生
かす)に対応する学力など、持っていなかったのではないのか。ただ、
詰め込み教育の結果、この手のテストにも対応できるものが以前はあっ
たというだけで、本質は変わっていないのではないかと言うことだ。


◇「学習到達度調査(PISA)」の点数や順位が、問題なのではない。
日本の教育を知識偏重で固めるのか、実生活に役立つ、実学的なものに
していくのか、その選択が、求められているのだ。


◇国際競争の中で勝ち抜く国力をつけるためには、教育問題は、避けて
は通れない問題なのだから、そういう視点で、議論をするべきだと思う。
日本人に必要な学力とは何かを今徹底的に議論するべきだと思うが、ど
うだろうか。


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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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柳 宗悦

手が機械と異なる点は、それがいつも直接に心と繋がれていることです。
機械には心がありません。
これが、手仕事に不思議な働きを起こさせる所以だと思います。

◇人間の不思議さは、心と身体と理性が、不一致を起こすところにある
ように思う。頭では分かっているのだが、心や身体で納得しないことは
なかなか出来ないし、身体や心で、そうだと思っていても、理性でその
納得を抑えて、自分を我慢しながら何かをすることもあるし、たまたま
心も身体も理性も一致して、気持ちよく何かをやることもある。人間は、
自分ではなかなか制御できないものに操られているようなところがある
のだ。だから、時として人間は、不思議なことをしでかすのだ。

◇今日の言霊も、人間の不思議さを言っているようなものだ。機械で作
るものと人間の手で作るものは、同じようでいて実は全然違うところが
ある。人間が作ったものは、どれも一様に見えて、その実細部が微妙に
違っていたりする。その違いに、私たちは作成者の心情を観たりするの
だ。それに比べて、機械が作るものに、ほとんど違うものは無い。不良
品が出ることはあるが、完成品には個々の違いは出ない。機械は、設計
どおりに仕上げるだけだからだ。そこに、機械の気分は反映しないのだ。

◇人間は、自分の心と身体と理性に左右されながら生きている。機械の
ように状況に影響されることも無ければ、機械のように前もって設計さ
れているわけでもないから、その場その場で自分が判断を下しながら生
きている。その判断が、心と身体と理性の反映なのだ。だから、微妙に
違いが出てくるのだ。

◇そんな人間の不思議さを認めよう。首尾一貫した決断なんてなかなか
出来るものじゃない。首尾一貫した行動なんてなかなか取れるものじゃ
ない。それでもなお、首尾一貫を目指して、頑張ることだ。そういう人
間の不思議さを私たちは、忘れないようにしよう。


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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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2007年12月06日

夏目 漱石

私は冷かな頭で新しい事を口にするよりも、
熱した舌で平凡な説を述べる方が生きていると信じています。

◇人間が生きるとはどういうことだろうか。今日の言霊は、時代の境目
で、分かった顔をして自分には関係ないことのように現実を語る人と必
死になって何かに立ち向かってもがいている人の対比を通して、生きて
いることを語っているように思う。

◇私の大好きな歌で、中島みゆきの「時刻表」というのがあるが、その
歌詞の中で、「見えることとそれが出来ることは、別ものだよと飯を喰
う」(正確な引用ではないかもしれない)という部分があるが、まさに
今日の言霊は、そういうことを言っているように思う。

◇私たちは、何かが間違っていることの指摘や新しいことをする時のリ
スクについては簡単に語れるが、何かをやる側に回ったら及び腰になっ
て、今までのように簡単にあれやこれやと言っていられなくなる。自分
の身で引き受けない限り、何事も出来ないからだ。そんな時に、必死に
なって身体ごとぶつかっていくことが、生きていると言うことだ。自分
自身でリスクを引き受けて、そしてそのリスクを回避して、がむしゃら
に物事に取り組んでいくこと。それが、生きていると言うことだ。自分
で現実を引き受けて初めて、自分で生きることが始まるのだ。

◇私たちは、自分の人生の評論家であってはいけない。評論家のように、
自分の人生を高みに立って見物しているわけには行かないのだ。自分の
全ての言動が、自分の人生なのだ。だから、語るより先に行動すること
だ。


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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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2007年12月05日

「面白さ」(前編)

国語は他の教科と違って教える単元(分野)が少ない。


文章に限れば「小説文/物語文」、「論説文/説明文」、「随筆文」、「古文」、
「漢文」、「韻文(詩・短歌・俳句)」、大きく分けてこの6つである。

さらに、中学受験に限定すれば、「小説文/物語文」、「論説文/説明文」、
「随筆文」、「韻文(詩・短歌・俳句)」の4つということになる。


得意な生徒はいいのだろうが、国語の苦手な生徒にとっては、変わり映
えのしない4つの内容が繰り返されるのだから、たまったもんじゃない
だろう。


と、いうわけで、新しく担当になったクラス、勉強そのものが苦手なク
ラス、受験にはまだ少し間がある小4、小5など、あの手この手で少し
でも興味を持ってもらおうと工夫をしなければならない。


文章を読んで、問題を解いて、はい、授業おしまい!、というわけには
なかなかいかない


国語が嫌い、文章読むのが苦手、というのなら、せめて「でも、先生の
授業は面白い」と感じてもらわなければ辛い。


生徒も辛いのだが、僕も辛い。僕の授業が好きならば、宿題だって、漢
字テストの勉強だって、生徒はやってくる。


つまらなければ、やってこない。やってこないと「宿題忘れるな!」と
か「漢字テストの不合格は居残りだ!」とか怒り、脅し、それでようや
くやってきてくれるかどうか・・・。


僕は、生徒を怒りたくもなければ脅したくもない。それって非常にエネ
ルギーが必要だし、気分も良くない。


だから、「面白い授業」をするのは、「生徒のため」でもあるし、それ以
上に、正直「自分のため」でもあるのだ。


もちろん、面白いといっても、ダジャレ連発、という面白さでない(若
いころはそうやって誤魔化していたことも多々あった)。生徒の知的好奇
心をくすぐるような面白さでなければならない。


ダジャレ連発のような「可笑しな」授業を繰り返すと、そのうち、生徒
はこちらの底の浅さを見抜いてしまう。子供を侮ってはならないのだ。

小5の授業だった。


「物語は今日でいったん終わって、次回から『詩』を勉強するよ」


授業の終わりに次回の予告をした。すると、一番前の席に座っている
友恵が言った。


「詩かぁ。詩はつまんないから、イヤだなぁ」


別に誰かに聞かせようとしたわけではないのだろう。思わず、口をつ
いたようだ。


「うっ、そんなこと言われちゃうと、ちょっと胸が苦しいぞ」


胸を押さえて、前かがみになって友恵に言った。ほとんど冗談だった
が、まだやってもいないのに、「イヤだ」なんて、ちょっと凹んだのは
確かだ。


友恵は笑っていた。が、「こりゃ、次の授業はなんとかせんとなぁ」と
思った。


○次回へ続く
(登場する生徒名は全て仮名です。)

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     ◇◇◇ Global Thinking and Local Acting ◇◇◇
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山本 周五郎

幸運を望む男よ、お前が三つしか事を為さないのに
十の結果を望んでいる間は、幸運は来はしない。
幸運を望む男よ、お前が二つ結果を得る為に、
十の事を為したら必ず、幸運は来るぞ。

◇私たちは、楽をして何かを手に入れることを本能的に望んでいる。三
億円を得たいために、必死に働くというよりは、年末ジャンボ宝くじを
買って、「当たりますように!」と言って、神様、仏様、運命の女神様
に夢を託す。苦労して、三億円を稼ごうとはなかなか思えない。


◇自分が望む結果と自分が成しえることにギャップがあることになかな
か気がつかない。だから、なかなか自分の望む結果にならないのだ。今
日の言霊の言うように、望む結果以上に努力を惜しまなければ、当然、
その望む結果はついてくるだろう。楽をして得る結果に自分の望むこと
などないのだ。そう今日の言霊は、教えているのだ。


◇私たちは、自分の力の出し惜しみだけは、しないようにしよう。人生
に無駄なことなど何もないのだ。どんなことにも自分にとっての意味が
あり、価値がある。結果が出ないからと思って、力の出し惜しみをして
はいけない。結果は、望むように必ず出る。だから、望む結果以上の努
力をしてみよう。それが、自分の人生を肯定することなのだ。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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2007年12月04日

当たり前の基準を下げてみよう!

◇私たちは、出来て当たり前だと思っていることが意外と多い。当たり前のこ
とだと思うと、その行為に対して、何も反応しないものだ。たとえば、挨拶を
するのは、人間として当たり前のことだから、子どもが挨拶しても、当然だと
思って、何も反応しないのだ。この当たり前の基準を下げてみると、子どもを
承認する機会が非常に多くなる。

◇子どもが、挨拶をしてくれたら、「挨拶してくれて嬉しい!」と声をかけて
欲しいし、子どもが自主的に勉強していれば、「頑張ってるね!」と声をかけ
て欲しいのだ。勉強して当たり前とか、親の手伝いをして当たり前とか思って
いるとそういう声をかけることもないのだ。当たり前をカッコに入れて、子ど
もを見て欲しいと思う。

A君 :お母さん!今日ね、学校で、先生の手伝いしたんだよ。先生が、荷物
を持って重たそうだったんで、荷物を少し持ってあげたんだ。
お母さん:そう。当たり前じゃない。他人が、大変な時は、手助けしなくちゃ
ね。お母さん、今大変なのよ。A君、手伝ってよ!
A君 :えっ!?何でよ!


◇こんな会話にならないようにしたいものだ。たとえば、こんな感じで、受け
答えしてみてはどうだろうか。

A君 :お母さん!今日ね、学校で、先生の手伝いしたんだよ。先生が、荷物
を持って重たそうだったんで、荷物を少し持ってあげたんだ。
お母さん:そう。凄いじゃない!A君は、他人が困っていれば、ちゃんと手助
けできるのね。お母さん、嬉しいわ!
A君 :大したことしてないよ。普通のことだよ。
お母さん:人間は、なかなか普通のことが出来ないのよ。A君が、したことは、
人間として立派なことなのよ。お母さん、本当に感心しちゃったわ!


◇当たり前の基準をどんどん下げて、子どもを承認する機会を増やそう。注目
や関心が、行動の強化に繋がるのだ。良いことの承認が、良いことを強化する
ことになって、悪いことが目立たなくなっていくはずだ。ぜひ、当たり前の基
準を下げて子どもに向かって欲しい。


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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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魯迅

青年時代は悲観してはならぬ。常に抗戦を。


◇私たちは、いつの時代にも誰かと戦いながら生きているのかもしれな
い。もしかすると、成長とは自分が何か(誰か)と戦いながら成し得る
自己変革のことをいうのかもしれない。こんなことを書くと、それでは
平和は訪れないと言う人もいるかもしれないが、平和もある種戦うこと
を内包しながら、それでも平和状態を作り出すものなのだと私は思って
いるから(今のところ)、精神的に戦うことを全面的になくそうとは思っ
ていないのだ。しかし、国家と国家、民族と民族、種族と種族、宗教と
宗教の戦争は、これを無くすことはどうしても避けては通れないことだ
と思う。

◇話が思わぬ方向に行ってしまったが、人間の成長は、自分の中の何か
(誰か)と戦うことで、自分を鍛え、今までの自分の領域を拡げ、そし
て少しずつ自分自身になっていくことだ。そういう意味で、青年時代は、
既成の考え方に絶えず反抗しながら挑んでいくものなのだ。だから、当
然その挑みは、敗北の連続になるはずのものだ。大きなものと無理を承
知で戦うのだから。だから、青年の敗北は、悲観しなくて良いのだ。敗
北によって、自分の力のなさに気がつくことが大切なのだ。悲観して歩
みを止める必要はない。どんどん挑んでいくことだ。

◇私たちは、青年時代に関わらず自分自身になるまで挑みをとめる必要
はないかもしれない。一生を挑戦の連続で過ごせれば、それはそれで面
白い人生になっていくことだろう。自分自身を求めて、挑戦することを
忘れないようにしよう。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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2007年12月03日

最高の戦略が、リスクを生む!

『はじめに』

◇東進衛星予備校を展開しているナガセは、昨年買収した四谷大塚を全
国に売り出した。昨年の私どものセミナーで、ナガセの四谷大塚買収は、
非常に優れた戦略を生むものだと伝えたが、それは、受験という投資行
為で、価値の高い中学受験と大学受験を押えたものだったからだ。そして、
今年とうとう満を持して、四谷大塚を全国に展開し始めた。しかし、こ
の展開には、大きなリスクが待っているように思う。今回は、そのこと
について考えたい。


『最高の戦略が、リスクを増大させる!』


◇四谷大塚ネットを全国展開することはナガセにとって当然のことだが、
どういう形で全国展開していくのか、これは、考え物だ。ナガセ主体で
販売促進をしていくのか、もともとの四谷大塚サイドで、展開していく
かで、与える印象は随分違うはずだ。そして、戦略の成功プロセスも全
く違うはずだ。しかし、今回は、ナガセが主体になって全国展開を企てた。
東進衛星予備校のネットワークを使って。このことも、この最高の戦略
に大きなリスクを与えることになるかもしれない。


◇最高の戦略とは、小学生の上位生を確保し、小学生の段階から、東進
衛星予備校への流れを作っていくこと。次に大学合格実績の向上に欠か
せない、優秀生の名簿を早いうちから獲得できること(合不合テストデ
ータ)。サービスの拡大によって、ナガセという会社に対して、地方大手
塾が、依存度を上げること。中学受験の全国的なスタンダードを握ること。
大体このようなことが可能になる戦略だ。


◇この戦略は、ナガセ側から見ると、至ってまともな戦略だが、この視
点を東進衛星予備校に加盟している地方大手塾に移して考えてみよう。
そうすると、ナガセにとって最高の戦略が、最悪な戦略に見えてくる。


◇地方大手塾からすると、今まで現役高校生を囲い込む手段として、コ
ンテンツ提供をナガセの東進衛星予備校に頼んだだけで、東進衛星予備
校という看板で高校生を集めていたということではない。この看板が、
代ゼミでも、駿台でも、河合塾でも、何でも良かったが、三大予備校よ
りは、手が組みやすく、それなりに柔軟でもあったからだ。しかし、中
萬学院が、東進衛星予備校に参加した頃から、地方大手塾がこぞって入
るに及んで、ナガセの態度が尊大になり始め、ナガセ本体自体が地方に
進出するに至って関係性が、微妙に変化しつつあった。


◇そういう背景の中で、今回の四谷大塚ネットの全国展開なのだ。地方
大手塾からすると、優秀な小学生のコンテンツまで、ナガセに依存する
ことになるのかという恐怖が当然起こるはずだ。小学生と高校生でコン
テンツを握られるということは、ナガセに入学と卒業を握られるのと同
じで、せっかく集めた生徒をナガセに必然的に譲り渡すことになるのだ。
自由になるのは、中学受験しない小学生と公立中学生だけだ。地方大手
塾の権限がどんどん減ってしまう可能性があるのだ。


◇だから、この最高の戦略は、「窮鼠猫を咬む」ということが起こり得
る可能性を秘めているのだ。そして、衛星予備校というインフラ上の古
臭さだ。インターネットを使えば、さらに安いコンテンツ提供が可能に
なる時代なのだ。東進衛星予備校の対抗馬が、格安な値段でいつでも登
場する可能性があるのだ(地方大手塾が、そういう対抗馬に援助をすれば、
その速度は、非常に速まるはずだ)。そうだとしたら、今回の戦略は、
地方大手塾に対して、東進衛星予備校からの乗り換えを促す戦略になっ
てしまうかもしれないのだ。そういう意味で、最高の戦略が、リスクの
増大を生むというわけだ。


『経営者の視点』

◇逃げ道のない戦略は、昔からリスクの大きい戦略として避けられてき
た。人間の心理は面白いもので、強いものには巻かれようとするが、強す
ぎるものには、逃げようとするものだ。また今回の事例から分かること
だが、自分の側からだけ戦略を考えてみても、上手く行かないものだ。
相手あっての戦略なのだ。今回のナガセの戦略が本当に成功するのか、
失敗するのか今のところ、誰にも分からないことだが、大手塾の動向を
追っていくことで、自塾の戦略の参考になるのではないだろうか。今後
とも注目していきたいと思う。


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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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意識の向け方で変わる人の行動

◇私の友人には、類は友を呼ぶと言うのか、車好きが多いのですが、特
にAさんは、アクセルを大きく踏み込むことで仲間内でも有名な一人で
す。
急発進、急ブレーキはお手の物、制限速度も何のそのの走り屋でした。

◇確かに、狭い道でもスイスイ、高速道路での走りも車線変更を上手に
こなしてスイスイ走る姿は、運転に自信があるようでした。

◇そんな彼の運転する車に最近乗ったところ、運転がガラッと変わって
いたのです。急発進、急ブレーキはなく、スムーズな加速、減速、スピ
ードも制限速度を若干超えているものの周りの車を追い立てる様子も無
く、どちらかと言えば、抜かれる車に大変身していたのです。

◇思わず、「車の調子がおかしいのかい?」と聞いたところ、
「いいや絶好調だよ!」という回答。
「どうしたんだい。ずいぶんおとなしい運転に変わったじゃないか?」
「そうだろう。原因は、ガソリン代の高騰なんだよ。」という返事でした。

◇よくよく話を聞いてみると、今まで燃費が1リットル当たり8kmだ
ったそうで、あまりにもガソリン代がかかって気になっていたのですが、
車のせいだろうとあきらめたところ、別の友人Bさんと車2台でドライ
ブに行く機会があったそうです。

◇Bさんは、運転がそれほど上手くは無かったので、Aさんは、彼のペ
ースに合わせて、本当はちょっとイライラしながらノロノロ運転(Aさ
んの言葉)でドライブを楽しんだのだそうです。

◇すると、驚くことに1リットル当たり10kmという今まで信じられ
ない燃費になっていたのだそうです。Aさんは「そうか。走り方一つで
こんなにも燃費が違うのだ。」ということを肌で感じたそうです。

◇それをきっかけに、急発進、急ブレーキ、猛スピードの彼の運転は、
ゆったりした運転に変わったそうです。

◇私は、彼に
「走りが変わって、燃費以外に変わったことは無いかい?」と聞いたと
ころ
「あるある。抜かれても全然頭にこないんだよ。
昔はあんなに頭に来て抜き返していたのに、・・・」

「どうしちゃったんだろうね」

◇「俺も不思議で考えたんだけど、前の俺は、相手を抜かしたり、相手
より先を走っているときに優越感を感じて気持ちが良かったのだけれど、
今は、アクセルやブレーキの使い方に注意して、最高の燃費を実現する
走りをする自分に優越感を感じているような気がするんだ。」

「へぇー。他にも何か変化があったかい?」

「周りの景色がゆったり動いて、よく景色が楽しめることと、何かとっ
さのことがあっても余裕を持って対処できるような、それこそ余裕が持
てるようになったんだ。」

「走り方一つで、そんなに変化が起きたんだ。すごく貴重なドライブだ
ったね。Bさんとのドライブは・・・」

「そうなんだよ。本当にBさんに感謝しているんだ。」

◇スピード違反で捕まっても、友人達に注意されても改められなかった
彼の運転は、何の抵抗も我慢もすることなくすすんで改められたのです。

◇スピードの優越感というAさんの価値は、燃費の良い走り方という優
越感に姿を変え、なんなく行動を変えることができたわけです。

◇行動(習慣)は、根性だけで変えるものではないことをあらためて感
じさせてくれた話題でした。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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牧野 富太郎 

人間は生きている間が花である。わずかな短い浮世である。
その間に大いに勉強して身を修め、徳を積み、智を磨き、人のために尽
くし、国のために務め、自分のために楽しみ、善人として一生を幸福に
送ることは人間として大いに意義がある。


◇今日の言霊を私たちは、しっかりと子どもたちに伝えていかなくては
ならないように思う。自分だけのために人間は生きているわけではない。
そうだからといって、他人のためだけに生きているわけでもない。人の
役に立ち、地域の役に立ち、そして自分の人生を楽しむために、私たち
は、生きているのだ。自分さえよければ、それでいいという昨今の風潮
に私たちは、与してはならないのだ。

◇人間は、どうしたって他人に迷惑をかけながら、生きていかざるを得
ない。全ての人間は、多かれ少なかれ他人の犠牲を必要としながら、生
きていくものなのだ。だからこそ、人間として生まれた以上は、他人に
対し貢献して、借りを返そうとしなければならない存在なのだ。そんな
ことを自覚しないで、大人になってはいけないのだ。大人たちは、子ど
もにこのことをしっかり教えるべきなのだ。

◇私たちは、自分のために、他人のために、みんなのために、一生懸命
生きよう。自分の命は、他人と繋がっているのだ。その限りにおいて、
自分の人生には、大きな価値があるのだ。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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ゴーリキー

こんな小さな人間でも、やろうという意志さえあれば、
どんなことでもやれるということを信じるのだ。


◇二十数年前に、「恩讐の彼方に」という菊池寛の小説を読んだことが
ある。江戸時代に実際にあった話を題材にした小説なのだが、その小説
の舞台が、大分県の耶馬溪のそばにある。この小説は、江戸で罪を犯し

侍が、お坊さんになって、流れ流れて大分の寒村にたどりつき、村民の
ために、トンネルを一人で掘り続けるという話だ。実際に掘ったと云わ
れているところが、大分にあって「青の洞門」という名前で残っている
のだが、その掘った跡を見た時には、鳥肌が立った。「凄い!一人でやっ
たのか!」と。人間の信念というものの凄さを実際肌で感じた。

◇だから、今日の言霊の言っていることは、非常に受け入れやすい。自
分の中にしっかりした意志さえあれば、人間は大概のことは出来るのだ。
ただ、その意志が、本当の意志になっているのか、ポーズだけで留まっ
ているのかということが問題なのだ。他人に凄いと思われるために意志
を持つのではない。自分自身で何かを貫き通したいと思うから意志を持
つのだ。

◇私たちに大切なのは、腹をくくるということだ。固い意志を持つため
には、自分の人生について腹をくくらなければならない。この意志を貫
くことが自分の人生なのだと決心しなければならない。そういう決心が、
自分の中で出てくれば、人間は自ずと大きくなっていくものだ。


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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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12月1日号「全国学力学習状況調査結果考察:中学生編」

■巻頭所感                      
■Pick Up教育ニュース&ポイント                   
■達人の小技:宿題の重要性                                 
■MBA特集:全国学力学習状況調査結果考察:中学生編                          ■月刊塾経営の視点:2007年12月度                               ■イノさんのコミュニケーション道場:第39ラウンド
【正の注目を表現しよう!】」   
■数で読む教育:「全国学力・学習状況調査」アンケートより                 


「塾経営サクセスネットMBA」103号を皆様にお届けします。

 今号の特集は、「全国学力学習状況調査結果考察:中学生編」です。前回の小学生の分析に引き続いて、今回は中学生編ですが、授業の指導に参考になるように分析にしています。ぜひ、参考にしてください。
 また、今号の「数で読む教育」では、全国学力学習状況調査でとったアンケートも取り上げています。生徒の生活指導に、保護者会の意識付けに、活用してみてはどうでしょうか。生活習慣、基本動作が出来ている生徒が、やはり学力が高いことをこのアンケートは証明しています。貴塾の生徒指導の裏づけにしてください。
 12月に入りました。冬期講習の一般生の集客の時期です。この時期に中学3年生以外の学年をどう集めるのかが、最大のポイントです。ぜひ、イベントを多用し、今までの問い合わせデータ、イベント参加データを掘り起こして、集客作戦を徹底してください。
 この時期の頑張りが、来年4月の在籍生の増加に繋がります。最後まで、集客作戦を実行してください。

マネジメント・ブレイン・アソシエイツ代表 中土井鉄信

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