「部活」
塾に通う小学6年生だからといって全員が私立中学受験をするわけではな
い。
中学受験者率はここ数年上昇しているが、それでもやはり、一般的には受
験をしない6年生のほうが圧倒的に数は多い。
受験しようがしまいが、6年生は当然、全員中学生になる。
受験しない生徒は地元の公立中学へ進学する。
だいたい2月ぐらいから、塾では「中学進学ガイダンス」や生徒面談などを
して、中学生になる心構えみたいなものを指導する。
やはり一番気になるのは「部活」のことらしい。「中学生になるけど、何か
心配なこととかある?」と面談で僕が尋ねると、部活動の話になることが多
いし、「何部に入る?」と聞くと、みんなそれぞれ、何かしら答えてくれる。
僕が聞いたところ、人気があるのは、男子ならサッカー部。
バスケットボールがそれに続く感じか。
女子は、バレーボール、バスケット、吹奏楽、陸上あたり。
僕が中学生の頃は、圧倒的に野球部が人気だった。僕が通う中学にはサッカー
部すらなかった・・・・。その中学にもサッカー部ができたということだから
隔世の感がある。
ただ、そうはっきりと決まっていない生徒もいる。
隆明との面談。自分の意見をはっきりと言うタイプではない。授業中も「うん?
う~ん、どうかな・・・」と首をひねる姿が印象的だ。
「中学生になるけど、何か心配なこととかあるか?」
「う~ん、いやぁ、まぁ、別に・・・」
「そっか。隆明さぁ、部活とか何か考えてるか?」
「あぁ、特に」
「だったらさぁ、運動系と文科系どっちがいい?」
「う~ん、運動はスキじゃない」
「じゃぁ、文科系だけど、ブラスバンドとか、放送部とかっていう先輩がいる
けど」
「あー、あんま興味ない」
「じゃぁ、お前、帰宅部しかないぞ!」
「キタク部って?」
「帰宅だよ。学校が終わったら、まっすぐ家に帰る部活」
「そんな部活あんの?」
「ねぇよ!!」
そして。
中学生になった隆明は本当に部活をやらずにまっすぐに家に帰っている。
その責任の大半はきっと僕にあるに違いない。
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◇◇◇ Global Thinking and Local Acting ◇◇◇
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