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« なぜ、こんなことが起こるのだろうか! || 司馬 遼太郎 »

問題はどこにあるのか

◇ちょっと次の会話例を読んでみてください。
A「太郎は、何度指示をしてもわからないので困ったものです。どう
したらいいんだろうね。」
B「具体的にどういうこと・・・?」
A「『太郎に、~をしておいて』と指示すると、『はい。わかりまし
た。』というものの、ピントの外れたことをやってくれるんだ。ちゃ
んと、やり方を伝えているつもりなんだけど・・・」
B「俺から太郎に言ってやろうか」
A「そうだね・・・。」

◇Bの対応は一見、Aを慮っての対応のように見えますが、実は重大
な問題があります。AとBの会話のテーマになっている太郎の態度を
変えようとしているところが問題なのです。AがBに悩みを打ち明け
たとき、それが太郎のことであっても、あくまでもAの問題なのです。
それなのに、Bの意識は、Aが問題視している太郎の態度を変えよう
としています。

これでは、Aもすっきりしないはずです。

◇こんな会話であったらどうでしょう
A「太郎は、何度指示をしてもわからないので困ったものです。どう
したらいいんだろうね。」
B「それは、君にとって何が問題なんだい?」
A「だって、指示が通らないのは困るだろう。」
B「確かに困るよね。」「そして、指示が通らないことは、君が大切
にしている何が傷つけられているんだろう。」
A「時間の無駄だし、何度も言っているとイライラしてくるんだ。」
B「イライラしている時、何を考えている?」
A「『何で、こいつは1回でわからないんだ!本当に頭の悪いやつ
だ。』と思っているね。」
B「君がそう思うのも無理も無いけど・・・、仮に君にできることが
あるとしたら、今までやってきたこと以外で、どんなことが考えられ
るだろう?」
「何かできることはないかな?」

◇いかがでしょうか?「BはAに何ができるか?」ということに意識
を向けて会話しています。これにより、Aに自ら、問題を解決する改
善行動を発見する可能性が出てくるわけです。

◇Aが、もし太郎の態度に呆れて諦めていたら、太郎がどんなであろ
うとも問題を感じないはずです。太郎の態度にまいっていても、「自
分に何かできないだろうか?」という問いが、Bに相談したねらいで
ある可能性が高いのです。太郎の態度を変える前に、Aの行動の改善
を考える必要があるのです。

◇問題のテーマが、当事者以外のことのように見えても、相談してい
る目の前の相手が問題を抱えていることに意識を向けて話を聞いてみ
てください。「過去と他人は変えられない!」のです。変えられるの
は、私たち自身、問題を感じている本人だけなのです。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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