司馬 遼太郎
例えば、友達が転ぶ。ああ痛かったろうな、と感じる気持ちを、
そのつど自分の中で作りあげていきさえすればよい。
◇現代の私たちにとって大切なことは、他人に対する想像力だ。他人が、
何を考え、何を思い、何を感じるのかを、私たちが、想像し、理解する
ことが、今ほど求められていることはない。
◇他人の喜びも悲しみも想像できるからこそ、私たちは、他者と共に生
きていくことが出来るのだ。この能力を衰退させてきた結果、私たちの
日常は、殺伐としたものになってしまった。今こそ、他人に対する想像
力をもう一度取り戻す時だ。
◇だから、自分のためだけに、今を生きていると言うよりも、他人と共
に今を生きることを求めることだ。そうしないと他者のことを想像する
こともなくなってしまう。そうすれば、他者に対する想像力は、衰退し、
そうしてどんどん他者と共にあることが、辛くなっていってしまうだろ
う。そうならないように、他者と共に生きるのだ。
◇自分が、どうなれば嬉しいのか、考えてみよう。そうすれば、他者に
出来ることが必ず分かるはずだ。自分がどう扱われれば、悲しいか、考
えてみよう。そうすれば、他者にそうしなければいいのだ。
◇こんな簡単なことを私たちが、いつでも意識する時、他者と共に生き
ていくことが出来るようになるのだ。自分が痛ければ、他人も痛いのだ。
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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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