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« 武者小路 実篤 || 中野 重治 »

奪う教育!?

◇先週、姫路で「日本教育者セミナー」という勉強会が、二日間あった。4名
の方の講演を聞いたのだが、その一人に元松下政経塾の塾頭の上甲さんという
方がいた。松下幸之助氏の教育観を具現化した一人だ。上甲さんの講演は、私
が、常日頃から考えていることに非常に近かったので、意を強くした。今日は、
上甲さんの講演内容を簡単に紹介したい。

◇松下幸之助氏の人材育成のキーワードは、「自分で考える」ということだそ
うだ。松下幸之助氏に相談すると必ず、「君はどう考えるんや?」と帰ってく
る。まだ、氏が生きている頃、松下政経塾で寝泊りをしている時に、塾生が、
朝刊を氏に持ってきた。氏は、塾生に向かって、「君が一番重要だと思う記事
はなんや?」と聞くそうだ。塾生にしてみれば、新聞を持ってきてありがとう
で終わるところを、氏のその一言で、翌日は、朝刊をすべて読んで、一番重要
な記事を探してから、氏に届けることになった。新聞を読めとは言わなくても、
新聞を読むことになっていくのだ。「自分で考える」ことが、教育にとってど
のくらい重要なことなのかを松下幸之助氏は、理解していたのだ。

◇「自分で考える」ためにはどうすればよいのか。上甲さんは、「奪う教育」
が必要だという。愛情を持って、「不便」、「不自由」、「不親切」を与えれ
ば、自分で考えるようになる、とおっしゃっている。その通りだと思う。私た
ちは、子どものために、前もって色々なことをしすぎている。与えすぎている
から、子どもと親の関係が、複雑になるのだ。

◇最後にこの講演で聞いたキーワードを挙げておく。字義通りの意味ではない
かもしれないが、参考にしていただきたい。このキーワードで、子育てを考え
てみると今までの私たちは、過干渉であったかもしれない。子どもは、愛情さ
え与えれば、人間として大切なことはつかんでくれるものなのだ。子育ては、
親の心構えが、問われているのだ。

  「自修自得」・・・自ら問いを発し、自ら答えをつかめ
  「万事研修」・・・すべてのことが、みな自分の師である
  「流汗悟道」・・・汗を流してやったことは、自分の中でよく分かる
  「凡事徹底」・・・当たり前のことを徹底しろ

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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