吉野 源三郎
◇子どもの頃の私たちは、何にでも驚き、何にでも感動した。しかし、
大人になってまで、心に残っていることはそんなに多くはない。現在47
歳の私が、小さい頃を振り返ってみても、ほとんどのことは覚えていな
いものだ。
◇覚えているとすれば、幼稚園の時に、みんなを敵に回して喧嘩をした
ことや、野球チームを小学校3年の時に作って、遠征したことやみんな
からやめられてしまったこと、小学校の道徳の時間に、田中正造の一生
をテレビで見たこと、菊池寛の「恩讐の彼方に」を先生が話してくれた
こと、まだあるかもしれないが、ぱっと思いつくのはそんなところだ。
そして今となってみれば、小さい頃のようには、全然感動しなくなって
しまったし、驚かなくなった。
◇しかし、最近は、感動したことや驚いたことを髄分と覚えている。今
日の言霊ではないが、一日一日が大切だと思い出したあたりから、驚き
や感動を大切にするようになった。自分の人生の一部に感動や驚きが重
要だと思うようになったのだ。
◇逆に言えば、小さい頃は、一日一日が、大切などとは思わない。まだ
まだ山ほど、人生を過ごさなくてはならないからだ。だから、感動した
ことも驚いたことも忘れてしまうのかもしれない。だからこそ、吉野源
三郎は、子どもたちにその大切さを説いたのだろう。小さい頃の驚きや
感動したことが、大人になった時の核になるからだ。
◇大人になった私たちは、そうそう驚かない、感動しないからこそ、感
動したことや驚いたことを大切にした方がよいのかもしれない。生きて
いる限り、感動する心、驚く心を失わないようにしたいものだ。
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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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