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« 菊池 寛 || 沢柳 政太郎 »

「つづらの中身」(前編)

先日、知り合いから面白い話を聞いたので、今回はそれをご紹介したい。
彼が、あるお寺へ座禅の修行に行ったとき、そのお寺の僧侶の方がお話に
なった内容がひどく印象に残ったらしい。

生徒やお子さんに同じ話をしたら、彼らはどのように答えるだろうか。
もし、よければ、話してみてほしい。

「舌切り雀」という昔話をご存知だろう。それにまつわるはなしである。
一応、ざっとあらすじを紹介しておこう。


▽むかし、むかし、ある所にやさしいお爺さんと意地悪なお婆さんが住
んでいた。お爺さんは雀が大好きで我が子のように可愛がっていた。

ある日のこと、雀が、お婆さんが洗濯に使おうとしていた糊を食べてしま
う。たいそう怒ったお婆さんは雀を捕まえると、舌をちょん切ってしまい、
雀は山の方に飛んで帰ってしまった。

お爺さんはこの話を聞き、雀がたいそう哀れに思い、雀を探してお詫びを
言うために雀のお宿を探す。

雀たちは、お爺さんに恩返しにご馳走してくれたり踊りを見せてくれた。
帰りにお土産として、お爺さんは、大小2つのつづらのどちらを持って行
くか聞かれ、小さいほうのつづらを持って帰る。その中には大判、小判、
着物、など色々なものが入っていた。

これを見たお婆さんは、どうして大きなつづらを持って帰らなかったのか
とお爺さんを責め、自分も雀のお宿へ出かける。

お婆さんは、大きなつづらを背負い、早々にお宿を去る。その帰り道、つ
づらを開けると、中からは割れた皿などのガラクタがいっぱいに詰まって
いた(つづらには妖怪が入っていたなどの話もある)。△


舌切り雀のハイライトは、なんと言っても大小二つのつづらである。
やさしいお爺さんは小さなつづらを持ち帰り、欲深いいじわるなお婆さん
は大きなつづらを持ち帰る。


そして、それぞれのつづらに入っていたものが「財宝」と「ガラクタ」だ。
これがこの話の面白いところであり、教訓的なところでもある。


さて、お坊さんは、こんなことを、修行の参加者問いかけたそうだ。


「もし、お爺さんが大きなつづらを持って帰っていたら、その中身は何
であっただろうか?もし、お婆さんが小さなつづらを持って帰っていた
ら、その中身は何であっただろうか?理由まで考えてください」


その答えを聞いて「なるほど!」と思ったのだが、あなたはこの問いか
けに何と答えますか?


○次回へ続く。
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     ◇◇◇ Global Thinking and Local Acting ◇◇◇
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