灰谷 健次郎
生きている人だけの世の中じゃないよ。生きている人の中に死んだ人も
いっしょに生きているから、人間はやさしい気持ちを持つことができるのよ。
◇最近の私たちが、本当の意味で、優しくないのは、生きている人間だ
けしか、眼中にないからかもしれない。私たちが色々な意味で、配慮を
する対象は、生きている人間だけではない。
◇この生きている人間を陰で支えているはずのものやことに対して配慮
をし、感謝をしてこそ、私たちの生は、豊かになるはずだ。私たちは、
自由と引き換えにこの精神的な豊かさを手放してしまったように思う。
◇私たちが生を全うする前提は、私たちに生を授けてくれた存在があっ
てのことだ。その存在を無視しては、私たちの生は完結されはしない。
脈々と続く生があってこその私たちなのに、そのことを忘れ去って、
今を自由気ままに生きてしまっている。こんな生は、次の世代を用意す
る生にはならない。それは、未来を否定して、今をただ消費しているだ
けだからだ。
◇今日の言霊をもう一度私たちは、真摯に受け止めよう。私たちは、死
者と共に生きているのだ。その事実を誰も否定できない。脈々と続く生
のバトンを私たちは、今受け取って、未来に渡す役割を担っているのだ。
私たちの時代は、私たちだけのものではないのだ。
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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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