三木 清
一つの所に停まり、一つの物の中に深く入ってゆくことなしに、
如何にして真に物を知ることができるであろうか。
◇私たちの生きているこの時代は、情報革命によって、情報の自己増殖
が起こった。情報が情報をよび、情報の洪水に自分を見失い、自己の欲
望に歯止めがかからなくなってしまった。次から次へと自分の前に投げ
出される情報によって、私たちは、何をしたら良いのか、どうしたら幸
せになれるのかを全く判断できないまま、生きていかなければならない
時代になった。
◇こんな時代だからこそ、今日の言霊を私たちは、真剣に受け止める必
要があるように思う。いくら情報が情報を生み、自分の前に投げ出され、
新しいものやことが手に入りそうな状況にあっても、私たちは、その情
報の何を知っているというのだろうか。
◇今日の言霊も指摘しているように、ものを知るということは、そのも
のと必死に格闘することから始まるのだ。表面を通り過ぎる情報は、私
たちにとって何も知ったことにはならないのだ。
◇だから。次から次へと興味を分散させてはいけないのだ。情報そのも
のは、私たちの実生活を豊かにしてはくれないものだ。実生活を豊かに
してくれるのは、ものを本当に知った時だ。ものの本質に届くときだ。
情報の中に物の本質を見る時だ。そのためは、一つのものと格闘して、
ものを本当に知らなくてはならないのだ。
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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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