二者面談と三者面談
『はじめに』
◇関西の学習塾の顧問をするようになって、関東の塾とは違うことが、
何箇所かあることに気が付いた。その中で、懇談と言われる面談に、こ
こ数年違和感があって、何でテスト後にやるのだろうと思っていた。そ
して、何で集中してやるのだろうとも思っていた。1ヶ月かけてやれば
よいのに、きっとテスト結果が返ってきて、その熱の冷めやらぬ間にや
ろうとするから、集中するのだろうと思っていたのだが、そうではなか
った。なんと生徒と保護者の三者面談だというではないか。だから、土
日を使っていたんだ!と改めて気が付いた。なんと間抜けなコンサルタ
ントだろう。関東の、それも大手学習塾にいたら、三者面談なんてよほ
どのことがない限りやらないから、ずっと懇談は、二者面談だとばかり
思っていたのだ。迂闊だった!前提が違うのだ。こんな失敗が、以前は
数多くあった。
『面談をする目的』
◇まずは、面談をする目的が、違うのだ。私が考える面談をする目的は、
保護者に面談者が信頼されることなのだ。面談者は、保護者に信頼され
るために、生徒の学習状況や進路を保護者と確認する。保護者の気付か
ない生徒の良い面や学力的に優れている面を伝えるのだ。その時、保護
者は、親以上にこの先生は、息子のこと、娘のことを知っている!と思
わせて、信頼を勝ち得るのだ。そのために、定期的に面談を実施する。
◇だから、必然的に面談は、二者面談になる。これが三者面談なら、や
りにくくて仕方がない。生徒のいる前で保護者に生徒の良い面を伝える
のだ。生徒にしても面談者にしても恥ずかしいことこの上ない。また、
保護者に生徒の対応で注文をつける場面も出てくるはずだ。「お母さん、
少し過干渉ですよ。もう少し、お子さんを信頼して、遠くから見守って
ください」と言いたい時に、子どもが横にいれば、お母さんとしてもバ
ツが悪いだろう。
◇また、三者面談は、高度な話術が求められる。話すベクトルが、生徒
と保護者の二方向になるのだ。よほど話術的にも、心理学的にも造詣が
深くなければ、その両方をインスパイアすることは難しい。だから、学
習状況やテスト結果など、客観的な話をするしかないのだろう。当たり
障りのない面談になってしまう。
◇それに、三者面談は、日程の調整が難しい。親と子どもが時間を合わ
せ、そして塾側の先生と時間を合わせるのだ。忙しい中学生と忙しい保
護者と、そして、生徒を沢山抱えている塾の先生が、同一時間に顔を合
わすのだ。こんな面倒なことはない。
『経営者の視点』
◇経営者は、行動の目的を明確にしたほうがよい。面談の目的は何か。
なぜ、三者面談をしなければならないのか。保護者が、子どもにも言っ
てくださいという風によく言われるから、一緒に面談をすると多くの塾
の先生が言うが、それは、三者面談をやる理由にはならない。生徒にも
保護者とは別に言えばいいのだ。三者面談をやる本当の理由は何なのか
、ぜひ真剣に考えてほしい。学校の三者面談が、非常に上手く行ってい
るのであれば、単純に真似をしているというので、よいと思うが(百歩
譲って)、もしそうだとすれば、なぜあれだけ学校の評価が低いのか、
分からないではないか。学校の三者面談で、先生を信頼出来たと数多く
の保護者が感じているならば、もっと学校の先生の評価は高いはずだ。
◇やる目的を吟味しよう。そうしなければ、保護者や生徒から信頼され
る塾にはならない。
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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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