コーチングは万能ではない!
『はじめに』
◇教育の世界に、コーチングのスキルが入ってどのくらいになるのだろう。
◇私は、今から23年前に、アドラー心理学系の親子のコミュニケーション
スキルを学んで、生徒とコミュニケーションを取っていたし、子育てのアド
バイスを保護者に行なっていたので、1990年代の中ごろには、コーチン
グスキルをある程度知っていた。そして、教育コンサルタントとして独立し
て、皆さんに紹介したのは、2001年の7月のセミナーからだ。
◇この間、ビジネス界では、コーチ21とか、CTIのコーチングが、学習
塾界では、成基学園の教育コーチングが、随分と普及してきた。コーチング
マインドが、どんどんと広がっていくことはいいことだが、私としては、ち
ょっと疑問に感じることがある。それを今回は、書いてみたい。
『コーチングは万能ではない!』
◇コーチングは、最終的には潜在能力を引き出すスキルだが、それは、そん
なに簡単に出来ることではない。
◇相手の潜在意識にアクセスする質問は、実はそんなに簡単ではない。だか
ら、コーチングの最終目標がそこにあっても、段階を踏む必要がある。その
ことをまず押えておくことだ。◇そして、コーチングは、相手が全く白紙の
状態であるならば、手も足も出ないものかもしれないということは、覚えて
おいていい。つまり、相手が何かを目標にしたい対象があって初めて有効性
を発揮するものだ。
◇だから、そのために何かを達成できるスキルをある程度獲得することが、
前提になっている。スキルの全くない人間をコーチングしても実効性はあま
りない。それよりは、ティーチングをして、スキルを与え、そのプロセスの
中でコーチング的なスキルを使って、ティーチングがスムーズに行なわれる
ようにしなければならないのだ。
◇だから、学習塾の場合は、コーチングスキルの獲得以前に、ティーチング
スキルの獲得が、重要なのだ。ここを間違うと、とんでもないことになる。
生徒を指導することが出来なくなる場合がある。
◇ティーチングには、ある種の強制力が伴うが、コーチングには、その強制
力が前提にはないのだ。生徒を指導する発想が薄いのだ。生徒にやる気を起
こさせるためには、スキルの伝授が必要なはずだから、この辺を誤解して、
コーチングにすべてを任せてしまってはいけないのだ。コーチングにないも
のねだりをしないようにしたいものだ。
◇まずは、ティーチングスキルでしっかり生徒を指導し、生徒に武器を与え
ること。そして、生徒に目標設定をしてもらう時や学習計画を立ててもらう
時に、コーチングスキルを活用して、自主的に生徒が何かを決めたという状
況を成立させること。次に、その目標や計画遂行のために、コーチングスキ
ルを活用して、生徒の潜在能力を引き出し、意欲を引き出して、目標達成を
させる。
◇そういうステップで、コーチングを使うことだ。コーチングだけでは、学
習塾の目的は達成されないものだ。ティーチングあってのコーチングだと思
っておいたほうがいい。
『経営者の視点』
◇数年前、どの学習塾も競って、教育コーチングの認定校をとった。それで
生徒が呼べるかもしれないと思った塾もあった。今やその期待は裏切られた。
だから、コーチングがダメなのだということにはならない。
◇認定校をとるとらないで、生徒が増えるはずはもともとないのだ。だから、
その前提が甘かった。それだけのことだ。
◇学習塾にとってコーチングは、非常に重要なスキルだ。認定をとるとらない
というよりも、学習塾全体にコーチングマインドを醸成することが、重要なこ
となのだ。もし、そのことが実現していけば、生徒は必ず増えるはずだ。
◇そのために、ティーチングを磨いて、コーチングが、効果的になるようにす
ることが重要なことだ。職員のコミュニケーションスキルを向上させることが、
学習塾の生命線なのだ。
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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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