「文学史」(中編)
○前回のあらすじ
夏期講習。
中3難関国私立高校受験クラスの国語の授業では、文学史を扱う。
毎年、時代背景、作品名と作者を教えるのだが、定着があまり良くない。
そこで、ある年の夏期講習、なんとか後々までも覚えておいてくれるよ
うに、一計を案じることにした。
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ある人から聞いたのだが、
『NLP』(神経言語プログラミング〔neuro-linguistic programming〕)
によると、人は、「視覚型」、「聴覚型」、「体感覚型」に分かれるらしい。
視覚型の人は、映像で物事をイメージしたり、考えたりする傾向にあり、
何かを理解するときも、映像で見せられたほうが理解度が高くなる。
聴覚型の人は、音や言語に敏感なタイプ。論理的に物事を考える傾向に
ある。こういう人には論理的に話すと、理解度が高くなる。
体感覚の人は、味、香り、身体的感覚を活用するタイプ。例えば、嫌い
な人の顔を見ると「背筋が寒くなる」という感覚になったりする。一緒
に手をとって教えたり、「こんな感じでやるんだよ」と教えると、理解
度は高まる。
例えば、「夏目漱石」という言葉で、あなたは何を最初に連想するだろ
うか。
ヒゲ面のあの顔や、本の表紙の絵や色などが思い浮かんだのなら、視覚
型。
「吾輩は猫である」といった書名や、「智に働けば角が立つ、情に棹さ
せば流される。」といった文章が浮かんだのなら、聴覚型。
漱石の本を読んだときの面白さ、つまらなさ、感動などを思い出したの
なら、体感覚だ。
もちろん、明確に分かれるわけではなく、みんなそれぞれのタイプを
持っている。ただ、優先度の高い、低いがあるらしい。
(聞きかじったことなので、ざっくりした説明ですみません。)
以上を踏まえて、僕の文学史の授業を振り返ってみる。
時代背景を語り、その時代に、その作品ができた必然性、どうして作
者がその作品を書いたのかという理由を説明をする。
そして、是非、覚えてほしい作品に関しては、その内容を語り、僕自
身の感想を述べる。この部分が面白かったとか、胸が熱くなったとか、
泣きそうになったとか。
お分かりだろうか。説明部分は聴覚、感想の部分は体感覚だ。僕自身
がこの二つが強いので、そういう授業になっている。これは文学史に
限らず、ほかの授業でもそうだ。
視覚型の生徒にとっては辛い。また、各生徒の視覚に訴えることがで
きれば、さらに理解度は高まる可能性もある。
今まで、文学史の定着が低かったのは、視覚に訴える部分がなかった
からかもしれない。
でも、文学史を教えるのに、どうやって「視覚」に訴えようか・・・。
何にも思いつかなかったが、社会の資料集にヒントをもらった。
○後編に続く。
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◇◇◇ Global Thinking and Local Acting ◇◇◇
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