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« 伊藤 守 || リルケ »

通信教育は、学習塾の脅威になる!


『はじめに』

◇2006年にベネッセが、東京個別指導学院を買収した時に、私は、
進研ゼミは、学習塾の脅威になるという趣旨の原稿をこのメルマガに
載せた。セミナーでも、その脅威を徹底的に伝えた。


◇通信教育が、インターネットでフォローをし、買収先や提携先の個別
指導教室でスクーリングが行なわれたら、学習塾の強みである対面型の
モチベーションシステムは、通信教育でも行なわれるようになって、強
みではなくなる。


◇そうなると、通信教育の利便性の方が、圧倒的に学習塾の利便性より
強くなる。この状況を先取りするような調査結果がお盆休み前に出た。

                ●

朝日新聞(2008年8/9)より以下抜粋

「通信添削、小中学校の全学年で増加 文科省調査」

 学習塾に通う小中学生の割合はこの15年で大きく変わらないものの、
通信添削を受ける割合は全学年で上昇したことが8日、文部科学省が結
果を公表した「学校外学習活動調査」で分かった。塾と比べ、通信添削
が安上がりなことも一因とみられる。

 調査は07年11月、公立校に通う小1~中3の保護者約6万8千人
と、小3~中3の子ども約5万3千人を対象に実施。習い事や家庭教師
を含めて何らかの学習活動を学校外でしているのは小学生の82%、中
学生の76%だった。

 同じ質問をした93年の調査と比べると、通塾率は小1~小5で増加、
小6~中3で減少した。平均すると小学生は24%から26%に上昇、
中学生は60%から54%に下がった。一方、通信添削は全学年で増え、
特に小1では10%から23%と倍以上に増えていた。

 費用を93年と比較すると、塾の平均月謝は1万5300円から2万
1300円と、6千円上がった。一方、通信添削は、平均月謝が5600
円と塾の約4分の1で、93年の4900円から700円の上昇にとど
まる。このこともあり、文科省は「塾より月謝が安い、通信添削を選ん
でいるのでは」とみている。

 国語と算数・数学に集中する傾向がある塾と比べ、通信添削は、理科
や社会も受ける子どもが多く、小1~中1の8割以上が「学校の宿題や
予習・復習の指導」に活用している。(中井大助)

                ●

『通信教育の特性は、利便性と安価性』

◇前回のメルマガで、コンビニ業界の動向について書いたが、その時も
利便性に言及した。学習塾もご他聞にもれず、利便性が非常に重要なの
だ。私が、2001年にコンサルタント業務を始めてから、学習塾の設
計思想に利便性を重視してきたのは、時代が、利便性の方向に流れてい
るからだ。


◇今回の新聞記事もそのことを裏付けているように思う。また通信教育
は、どうしたって、安価だから、今後も物価上昇が進むようであれば、
さらに通信教育の受講率は、上昇するだろう。そうなれば、益々通信教
育は、脅威になる。


◇学習塾が、この流れに対抗するためには、通信教育にはない利便性を
補う付加価値をどう創造するか、安価に対抗する付加価値をどう創造す
るかにかかっている。2011年の第二教育改革に向けて、何を準備す
るかだ。学習塾には、学習塾の強みがある。そのことに気が付くことだ。
どこが強みかは、今は言わないが。

『経営者の視点』

◇今までの授業料の決め方は、他塾や業界動向を見ながらの決定だった
が、今後は、公文だけではなく通信教育を意識して決定していくことに
なるだろう。


◇その時に、授業料の経費プロセスを見直すことだ。何かを大胆に削り、
何かを大胆に付加することだ。授業料が、従来どおりの決定プロセスで
あるならば、来るべき未来には負けてしまうだろう。まずは、考える土
台を拡大しておこう。非受験の小学生の低料金化は、避けられないもの
かもしれない。


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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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