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« コミュニケーションにおける大人と子ども || 大島 亮吉 »

ナガセの戦略は、分かりやすい!

『はじめに』

◇ナガセは、東進衛星予備校を率いて、ここ数年破竹の勢いだが、大
手の学習塾としては、その戦略が非常に分かりやすい。この戦略の分
かりやすさが、成功の大きな要因のように思う。

◇ナガセもベネッセ同様、教育コンテンツ企業になろうと思っている
のだ。しかし、ベネッセと違うところは、ベネッセが、通信教育を軸
にして、その補完を学習塾に求めようとしているのに対して、ナガセ
は、その主戦場を学習塾という現場において、在宅学習を現場の補完
としているところだ。

『東進衛星予備校中学部の行方』

◇ナガセが、この秋から本格的に東進衛星予備校の中学部を売り出し
た。今までも細々とやっていたのだが、今回は、公立中学生にターゲ
ットを絞って、地方に売り出すのだ。11月末までは、加盟金も取ら
ない営業で、地方塾の囲い込みに入る。


◇四谷大塚の全国小学生統一テストで小学生の保護者にアピールし、
その延長線上で、今度は、中学生の保護者を捕まえようとするのだ。


◇そして、加盟塾に対する中学部導入のメリットは、東進衛星予備校
への持ち上がりだ。中学生のうちから映像教材に慣れておけば、スム
ーズに持ち上がるだろうということだ。ここに来て、ナガセのコンテ
ンツは、小中高と貫徹する。


◇しかし、この単純な戦略は、地方大手学習塾には、大きな障壁にな
る。今まで自助努力でのし上がってきた大手学習塾が、ドル箱である
中学部で、そうやすやすとナガセの戦略に乗るかだ。今まで培ったノ
ウハウを捨ててまで、東進衛星予備校への持ち上がりのために、東進
中学部に乗るだろうか。これは、中堅の地方学習塾でも同じだ。この
戦略は、体のよいナガセのFC塾になるということだからだ。この抵
抗感は、有形無形にあるように思う。


◇しかし、東進衛星予備校が、ドル箱の塾は、中学部に部分的に乗る
可能性は大きいかもしれない。全面的にではなく、教科によって、東
進中学部を提案し、映像教材に慣れさせておくというものだ。


◇既存の集団授業とのハイブリッドだ。こういう乗り方であれば、ツ
ールとしてコンテンツを導入し、その先の東進衛星予備校へのブリッ
ジになるかもしれない。


◇以前にも書いたことだが、東進の戦略が明確になればなるほど、リ
スクが増大する可能性がある。今まで独立独歩できた地方大手学習塾
が、ナガセ傘下にどんどん組み入れられる戦略だからだ。東進中学部
の行方をもう少し見守りたい。


『経営者の視点』

◇以前、地方大手学習塾VS超大手学習塾という題でこのメルマガを
書いたが、超大手学習塾は、どんどん地方に仕掛けてくる。この波に
乗るか乗らないかは、慎重にした方がよい。


◇リーマンショックで、アメリカの金融業界が大混乱し、その波が、
日本を襲い、不景気になっていくことを考えれば、消費動向は、必ず
変化し、教育投資も控えられることが予想される。そういう時に大き
なインフラを抱え込むと大変なことになる。だから、慎重に選択する
必要がある。目先に惑わされない判断をしていこう。


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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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