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「剣道と先生と命と」(中編)

○前回のあらすじ

小3から地元の少年剣道団で、週3回剣道を習っていた僕は、とても弱く、
それを見るに見かねた母親がある先生に特訓をお願いした。


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その剣道の先生とは、近所の魚屋のおじさんだ。そのおじさん、その道
では結構な有名人らしく、剣道ではかなりの強者だったということだ。


なぜか分からないが、その噂を聞きつけた僕の母がずうずうしくも客と
いう立場を利用して、息子の特訓をお願いしたのだ。


快諾だったかどうかは分からない。しかし、断れきれなかった魚屋のお
じさんは、めちゃくちゃ弱い、体も心もちびっ子剣士を週1回指導する
こととなった。


こうして、魚屋のおじさんは目出度く「先生」となった。


先生は自宅兼お店から車で10分ほどのところに、プレハブの練習場を
お持ちで、少年剣道団とはまた別に、僕は弟と、先生の息子さん兄弟と
そこに通うこととなってしまった。


剣道の練習の半分の時間は、防具も付けず、竹刀も持たない基礎体力を
養う練習だった。


これは楽しかった。


至近距離でドッジボールをやった。
ピンポン球で野球をやった。
逆立ちして歩くことができるようになった。
縄跳びも上達した。


剣道の練習はやっぱりきつかった。剣道はどこでやっても剣道だった。
でも、先生は優しく指導してくれた。しかも、少年剣道団と違い、いろ
んなテクニックを教えてくれた。


「小手抜き面」とか、「抜き胴」とか、「担ぎ面」とか、フェイントとか
そういうのを覚えるのは楽しかった。レベルが上がった気がした。


1つ下の5年生になる先生の長男は僕よりはるかに運動神経が良く、負
けっぱなしだったけど、そんなのは気にならなかった。


先生の指導のおかげで、少年剣道団の練習にもなんとかついていけるよ
うになった。まだ勝てるところまではいかなかったけれど。


こうして僕の兄弟と先生の息子さん兄弟と4人で仲良く週1回練習する
日が続いた。


ところが、ある日、緊急事態が起こる。

○次回へ続く。

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     ◇◇◇ Global Thinking and Local Acting ◇◇◇
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