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■ 相手の体験を理解できているという錯覚 ■

◇さあ、話を聞く準備ができました。それでは、何を聞けばいいのでし
ょうか?その前に、通常私達は何を聞いているのか検討してみましょう。

◇朝、太郎さんからこんな話を聞いたとしましょう。
太郎:「今朝、電車の中で携帯電話をしているやつがいて、いらいら
しちゃった!」

さあ、私達は彼をどれほど理解できるでしょうか?

A:「本当にそうだよ俺も頭にくるんだ。そういうの・・・」
B:「携帯はまだいいよ。おばちゃんや子ども達の話し声の方が大き
いぞ。」
C:「俺は全然気にならないけど、人それぞれじゃないのか。」

なんて感じた人もいるでしょうね。

このように返答するのは日常会話では普通ですよね。しかし、これでは
彼の話や彼を理解していることにならないかもしれません。

◇Aさんは、彼と同じ場面をイメージしているようで、もしかしたら
違うかもしれません。

◇Aさんの「頭にくる」は、太郎さんの「イライラ」と言葉が違います。

◇Aさんの「そういうの・・・」はどういうのでしょうか?
車内の携帯電話についていっているのか? もっと抽象的なマナー違反
をいっているのか? わかりません。

◇このようにAさんのイメージは、太郎さんの体験とは違うものかもし
れません。太郎さんの話を自分なりにアレンジしているのかもしれませ
ん。

◇Bさんは声の大小に触れていますが、太郎さんの話には声の話題は
ありません。Bさんの関心のある声(音)のイメージにすりかえて
いるだけかもしれません。

◇Cさんは太郎さんの体験や感情には関心を示していません。言葉は聞
いていますが、太郎さんから発信されたメッセージをすぐ捨ててしまっ
ているようです。

◇つまり、3人は言葉を聞いて、その場面を自分なりのイメージにして、
それを解釈しているだけかもしれません。

◇たまたま、イメージしたものが太郎さんの体験と全く同じとは言え
ないまでも、酷似しているなら太郎さんを理解できていると言える
かもしれません。しかし、それは、今回限りの偶然かもしれません。

◇私達の日常会話では、話し手の体験した事実を理解していないのかも
知れないのです。

では、どのようにしたら相手の体験をリアルに理解することが出来る
のでしょうか。次回考えてみたいと思います。

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☆★☆ 編集後記 ☆★☆
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今週、ある曲をダウンロードし、イヤホンで電車の中で聞いていたら、
詞がまるで自分の体験のように聞こえ、ジーンと来たのと同時に
「涙」が溢れてきてしまいました。
通勤電車の中のオヤジの涙いかがですか。想像もしたくないことで
しょう。今でも恥ずかしい!です。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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