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松下 幸之助

十のサービスを受けたら十一を返す。その余分の一のプラスがなければ、
社会は繁栄していかない。

◇私たち人間の存在規定で、言語学者・哲学者の丸山圭三郎が言った
ことに、自然に対する過剰な存在というものがある。私たちは、ど
うしても自然からはみ出しているのだから、その過剰性を自覚して、
文化・文明を考えた方が良いというようなことをもうかれこれ30年
前に言っていた。


◇今日の言霊を読んだら、ふとこの丸山圭三郎のことを思い出したの
だが、結局、私たちは、一生懸命、自分を超えようともがいているの
だ。十のサービスを受けて、十一のサービスを返す精神は、現状以上
を目指せと言うことと同じだ。受けた恩は、それ以上に返していって
こそ、人間は、今を越えることが出来るのだ。


◇しかし、最近の風潮はどうだろうか。もらえるものは何でももらっ
て、他人に対する恩返しは、極力しない。または形だけのものにして、
自分のために、何でもかんでもがあると言ったように、理不尽なこと
までも要求し、その果てに、その要求が叶えられなければ、周りの所
為にしてしまう。


◇自分の要求は過剰なまでになり、自分の義務は置いてきぼりにして
しまう。こんな風潮になってしまっている。


◇そんな風潮に、待ったをかけよう。そのためには、今日の言霊を私
たちは覚えておくことだ。人間として、社会から受けた恩恵は、それ
以上のものを社会に返そう。そうしてこそ、私たちは、真っ当な社会
の一員になることが出来るのだ。

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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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