「車掌さん」
子供に夢を与えるとってもステキなお話をある方から聞いたのでご紹介し
たい。
その方は、奥さんと三歳になる息子さんの三人で電車に乗って小旅行に出
かけた。目的地までは特急に乗って小一時間ほどだ。電車大好きの息子さ
ん、ダイちゃんはもちろん、大喜びである。
この年齢の男の子は乗り物に興味を示すことが多い。が、その興味の方向
も少しずつ違うようだ。
クツを脱いでイスにひざを付き、車窓を一心に見つめる男の子。
先頭車両で運転手さんの姿を、目をキラキラさせて見つめる男の子。
走る電車に向かって手を振る男の子。
ダイちゃんは車掌さんが大好きだ。
「白線の内側までお下がり下さい」とか「優先席付近での携帯電話のご使
用はご遠慮下さい」とかいうアナウンス、電車が出発するときのホームで
の指差し確認の練習を欠かさない。大きくなったら、車掌さんになりたい
のは言うまでもない。
特急列車に乗って五分ほどすると、車掌さんが切符の確認にやってきた。
年齢は五十ぐらいだろうか。細身で白混じりの口ひげが良く似合っている。
ダイちゃん、大好きオーラを出しながら、ほわーんと車掌さんを見つめる。
どんな有名人もヒーローも車掌さんには敵わない。
そんなダイちゃんの様子を察した車掌さんがダイちゃんに声をかけてくれ
た。
「キミは車掌さんになりたいのかい?」
「うん」
こっくりうなずくダイちゃん。
すると、車掌さん、制服の帽子を脱いでダイちゃんの頭に乗せ、そして、
切符を確認する機械の小箱をタスキがけにしてくれたのだ。おまけにお父
さんのデジカメで車掌さんと記念撮影。ダイちゃん、大興奮!
「車掌さんになりたかったらね、お父さんとお母さんの言うことをよく聞
くんだよ」
最後にそういうと車掌さんはダイちゃんに名刺を差し出した。
なんてカッコイイ大人なんだろう。この話を聞いてなんだかモチベーショ
ンの上がった僕だった。
で、ダイちゃん。その日、一日はホントにホントにお父さんとお母さんの
言うことをよく聞いたということだ。
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◇◇◇ Global Thinking and Local Acting ◇◇◇
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