「思いと願い」(その2)
○前回のあらすじ
僕は、漠然と「みんな優しい人間になってほしいなぁ」と思いながら指導
していた。みんなが優しい大人になって、優しさを世界に振り撒いてほし
いなぁ、そうすれば世界平和も訪れるかもしれないなぁ、と。
それから、「優しくなってほしい」という願いのほかに、もう一つあって、
それを思いながら、国語という教科を教えていた。
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「もっと早く知ってればなぁ」と思うことが多々ある。まぁ、そんなことは
誰にでもあるのだろうと思う。そんなことをいくら考えてみても、知らずに
ここまで生きてきたのだからしょうがないし、知ってから何をするかが重要
だとも頭では分かっている。
しかし、超ど田舎で高校生活を終え、大学で上京したときのショックがあま
りにも大きかったせいか、「自分は遅れている」、「何も知らない」というコン
プレックスが、いまだに払拭できずにいる。「オレはなんにも知らない馬鹿者
だ」と。
さて、国語の授業である。
いろんなものを扱える教科が国語だと思う。いわゆる読解の単元は、小説、
論説、随筆、韻文なのだが、それぞれの文章の内容は多種多様だ。
地球環境や文明社会の話もあれば、筆者の子供時代の話や江戸時代の話もあ
る。戦争の悲劇や恋愛だって扱う。
受験勉強を通して、人間について、自分について、社会について、世界につ
いて、さまざま考える機会が国語にはあると僕は思う。
だから、いろんなことを教えたいと思っていた。
「例えば、僕が20歳になって知ったことを、彼らが18歳で知ることができ
たのなら、二年分彼らは僕より成長できる」。そんなことを意識して。
「今すぐには分からなくてもいいけど、20歳ぐらいになって、君たちがふと
気付いてくれたらいいなぁ」なんてことをよく言っていたし、大人になって、
「あぁ、あのとき塾の先生が言ってたことって、このことか!」なんて思い
だしてくれたら幸せだなぁと思っていた。
まぁ、全て、僕の自己満足にすぎないんだけれども。
○続く。
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◇◇◇ Global Thinking and Local Acting ◇◇◇
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