「ひと言」(前編)
図抜けてできたというわけではない。ただ、ちょっとはできた。できる子
が三人ぐらいいて、その次ぐらいだったように思う。僕の小学校の頃の勉
強の話だ。
以前にも書いたが、小学5,6年ときの担任の先生は、体操の国体選手に
もなった体育会系の先生だった。生徒への指導も思いっきり体育会系だっ
た。
おそらく今なら大問題になっているようなことが日常的に行われていた。
忘れ物をして、授業を受けさせてもらえず廊下で正座させられた。ときに
渡り廊下の凸凹のコンクリートで正座させられたこともあった。
日記を書かなくて、書いていない日数の10日間分、10発平手で頬を叩
かれた。
先生に逆らって、廊下に机を出され、給食を1週間食べさせてもらえなか
った奴や、ゴミ箱を頭からかぶせられ、教室の後ろに立たされた奴もいた。
もっとも、宿題も忘れず、掃除もさぼらない人たちもたくさんいたわけで、
そういう仕打ちを受けたのは、自分のだらしない性格のせいではあり、ま
た、それでも最後まで、だらしないのは変わらなかったのだから、僕も本
当にしょうがない子供だった。
卒業式の日、先生は号泣していた。クラスのみんなも泣いていた。先生に
叩かれて何度も泣いていた僕だが、そんなみんなの姿を見て、その日だけ
はなぜか泣かなかった。「おぉ、みんな泣いてるよ!」と思ったのをよく
覚えている。
さて、卒業式を数日後に控えたホームルーム。先生が一人ひとりにみんな
の前でメッセージをくれた。そのひと言が今でも忘れられない。
○次回へ続く。
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
◇◇◇ Global Thinking and Local Acting ◇◇◇
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

