「登校日」
彼は、やってきた。いったいなぜ?
ある私立高校での話だ。高校2年生のA君という生徒がいる。彼は、素行
が悪く、教師からも目をつけられていた。
そして、ある日、学校での喫煙が見つかった。悪びれるわけでもなく、反
省するでもなく、逆に教師に悪態をついた。
A君は、「登校謹慎」という措置を受ける。毎朝、7時半に登校し、教室
ではなく、別室で特別指導を受ける。
彼は、最初の2日、7時半に登校した。3日目に遅刻した。謹慎が解け
る6日目、彼は学校には来なかった。そして学校はそのまま夏休みとなる。
この学校は、県内の他の学校と比べても、毎年、少なくない数の退学者を
出していた。教師の誰もがA君も、このまま退学するだろうと思っている。
そして、夏休み中の登校日。わずか、60分のホームルームだけのこの日、
A君は学校に顔を出した。登校謹慎中でさえ休んだのにもかかわらず。
気まぐれか。暇つぶしか。それとも。
わざわざ、なぜ登校日にやってきたのか。彼に、そんなことを誰も聞くこ
とはできない。しかし、『学校にやってきた』という彼の行動が、物語っ
ている気がする。
彼は、学校を辞めたくない。このまま通いたい。
もしかすると、彼自身でさえ、この気持ちに気付いていないかもしれない。
無意識にある「学校へ行きたい」という思いが彼を行動させた。考えすぎ
だろうか。
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◇◇◇ Global Thinking and Local Acting ◇◇◇
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