「めんどくさいのは」
「悲しいから泣くのではない。泣くから悲しいのだ」と言った人がいる
らしい。名言だと思う。
この理屈で言えば、「楽しくなりたければ笑えばいい」ということになる。
大いに結構。泣かないでいつも笑っていようじゃないか。
先日、久しぶりに集団指導塾で授業を行った。クラスは小6(非受験)。
そこに九十九クンという男の子がいた。一番前の席に座っている。
「じゃぁ、授業始めるよぉ」と言ったとたん、
「あぁ、めんどくさ~い」と九十九クン。
「うん、めんどくさいのか。その気持ち、分かる、分かるけれども、授
業を張り切ってやろうと思っていたのに、いきなりそんな風に言われる
とちょっと悲しいなぁ~~~」と半分おどけて返す。
その後も、続いた。
「漢字テストやるよ!」
「えぇ、めんどくさ~い」
「テキスト出して!」
「めんどくさ~い」
「問題解くよ!」
「めんどくさ~い」
と、いうわけで、動く。ガッと腕をつかみ大きな声できいた。
「ねぇ、めんどくさいって言うのが口グセになってるでしょ?いいか、
めんどくさくなくても、めんどくさいって言うからめんどくさくなるん
だよ、言ってる意味分かる?」。
他の生徒がフォローしてくれた。
「めんどくさいって口に出すと体がだるくなっちゃうってことでしょ」
「そのとおり、ありがとう」
かくして、彼の『めんどくさい』は一応収まった。
九十九クン、授業開始の30分前には塾に来て、いろいろと話してくれる
とっても可愛い男の子なんだけれども、ね。
もっと前向きな言葉が口グセになるように踏ん張らきゃいけないのは、き
っと大人たちなんだろうな。
○生徒名は仮名です。

