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この調査の解釈に問題があるのではないか?!

【記事】「ゆとり世代」新入社員、責任は「不安」7割 産業能率大調査
朝日新聞2009年11月16日

○「ゆとり世代」の新入社員は「指示待ち」が多く、責任ある仕事を任せ
られると、やる気が出るより「不安」と感じる割合が高い――。こんな
特徴が、産業能率大学(東京都世田谷区)の調査でわかった。

○調査は3~4月、企業向けの人材育成を支援する産能マネジメント
スクールでさまざまな業種の企業の新入社員を集めた研修の参加者に実施
した。全国145企業の今年度の新入社員589人に答えてもらった。
 
○中学校入学時、新学習指導要領になっていた87年度以降の生まれを
「ゆとり世代」とした。調査当時、ほとんどが21歳で、短大や高専、
高校を卒業して新入社員となった「ゆとり世代」140人と、大学を
卒業した22歳以上の449人を比べた。
 
○その結果、上司の仕事で一番大事だと思うものを(1)部下の報告を
受ける(2)部下に指示を出す(3)部下からの相談にのる、の三択で
聞くと、「指示を出す」がゆとり世代が41.4%で、22歳以上を
11.2ポイント上回った。上司に仕事の相談をする場合(1)指示
(2)判断(3)意見のどれを求めるのが適切かを尋ねると、「指示」
を求める割合がゆとり世代は12.9%と、22歳以上より4.9
ポイント高かった。
 
○新入社員のうちから責任ある仕事を任せられることについて22歳以上
で約5割が「やる気が出る」と答えたが、ゆとり世代では7割が「不安」
と答えた。 働くことに求めるものは、ゆとり世代は「社会の役に立つ」
が8.6%、「自己実現」が7.1%と、いずれも22歳以上より
6.5ポイント低かった。最も高かったのは「人間としての成長」で、
42.9%だった。
 
○ゆとり世代の仕事観は、入社後、最初の10年は「できるだけ同じ職場
にとどまり、専門知識を深めたい」が70%に上る。将来の進路希望は
「役職に就かず、担当業務のエキスパートとして成果を上げる」が
66.4%。最終的に「地位には関心がない」が60.7%だった。
 
○同大はゆとり世代について「不況による将来不安から、手に職を
つけたいという現実的な仕事観を持っている。指示を待ち、ミスを避ける
傾向にあるが、自分自身を伸ばしたいと成長意欲が高い」と分析。「上司
は、プラス部分を伸ばし、自分なりに考えて行動するよう『指示』すると
良いのでは」と話している。

私のコメント
◇「ゆとり世代」とは、世間でいう「ゆとり教育」が実施されて以降の
世代のことを言うのだろうが、ちょっと結論を出すには、早すぎるよう
に思うし、比較対象者が、世代的に近すぎて、意味がないように思う。

◇このような調査がちょくちょく出てくるが、鵜呑みにしないで、
しっかり吟味した方が良い。その典型の調査として今回取り上げた。

◇新入社員に聞けば、今回のような調査結果になるのは、当然だ。上司
の指示を待つというのは、あたりまえのことだ。また、この時代に、責任
を持つことの不安を覚えるのも当然のことだ。

◇そして今回の比較対象者が、高卒や高専、専門学校卒140名と大卒
449名なのだ。当然、就職活動時代の在り方が違っている層の比較
なのだ。

◇かたや就職活動の厳しい高卒や専門学校卒の人たち(高専卒は除く)と
大卒の人たちの意識の比較なのだ。このぐらいのポイント差があっても
おかしくはない。この差を指して、「ゆとり世代」の意識だというのは、
短絡過ぎる。

◇こういう意識調査では、時代の雰囲気が反映することの方が大きい。
それを教育の効果のように謳うのは、大きな間違いだ。教育は、短期間
に大きな効果を生むような代物ではない。教育にそれほど大きな期待を
寄せなくてもいいように思う。そう考えて教育をみたほうが、正確に
教育を見つめられるように思う。

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