「いくつ?」(前編)
突然ですが、「いくつですか?」と聞かれたら、あなたは何と答えますか?
学生時代、同じサークルの先輩の紹介で、彼の働くスケート場でアルバ
イトをしたことがある。秋から春にかけて約半年ほど働いた。
先輩もいるし、その他にも同年代の男子学生ばかりだったので、かなり
気安く、和気藹々と楽しく働いたのを覚えている。
スケート場といっても、スケートリンクの管理や監視員ではなく、売店
で働いていたわけでもない。
ボーリングもそうだと思うが、スケートをしたいからといって自分専用
のスケート靴を持ってくる人は限りなく0に近い。必ず、スケート場で
借りることとなる。僕の仕事は、スケート靴を貸し出す係りだった。
お客さんは自動販売機で貸し靴券を、確か600円ぐらいで購入する。そ
の券を貸し靴カウンターまで持っていき、カウンターの向こうの係の者
に差し出す。
カウンターの中側には、15センチから30センチまでのスケート靴が収
まっている棚が並んでおり、係の者はお客さんの足のサイズを聞き、棚
からそのサイズのスケート靴を取り出し、お渡しする。
貸し靴係りは、常時3~4人控えていたが、暇なときには一人でも対応
が充分可能で、30分ごとに休憩というなんともいい加減なバイトだった。
しかし、土日祝日、冬休みはものすごい混雑で、次から次へとお客さん
がやってくる。一日で千人を超える人が滑りにくるのだ。
チケットを受け取った人間が大声でサイズを怒鳴っては、愛想もなく、
スケート靴をカウンターの上にドンと置くという作業が閉店まで延々と
繰り返される。
おんなじところをクルクルと滑り回って一体何が楽しいのか、全く僕に
は理解できなかったが、そんなこと思ってもしょうがない。僕のそんな
気持ちにはおかまいなしに滑り回る人は次々とやってくる。
人がたくさんやってくれば、それだけエピソードもあるわけで。
○次回へ続く。
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
◇◇◇ Global Thinking and Local Acting ◇◇◇
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

