大人のロジックと教育のロジック
【記事】北九州市の学校、やっと全面禁煙 政令指定市で最後
朝日新聞(2010年2月19日)より以下抜粋
○全国18の政令指定都市で唯一、市立学校の敷地内を全面禁煙にして
いなかった北九州市が、2010年度からようやく全面禁煙に踏み切る。
公共施設の禁煙化が進んだことから、他都市の動向も踏まえ、「時流に
そぐわない」と判断した。看板の設置など周知のための経費500万円
を新年度予算案に盛り込んだ。
○市教委によると、対象は小中高校など205校と8幼稚園。入学式や
運動会といった行事を含め、学校の敷地内に立ち入るすべての人が禁煙
となる。4月から実施するが、周知期間などを考慮し、8月末までは禁
煙エリアを建物内に限ることもできる。
○03年に施行された健康増進法は、学校や病院など多くの人が利用す
る施設で受動喫煙を防ぐ措置を講じるよう求めている。福岡市は05年
度に全面禁煙とした。
○北九州市は04年度に学校の建物内では禁煙とし、今年度は26の学
校・幼稚園で全面禁煙を実施した。ただ、校長を対象にしたアンケート
では、全面禁煙について「地元の理解を得るのが難しい」という意見が
3割程度あるという。
○学校の正門や通用門には、保護者や地域住民に禁煙を呼びかける看板
を設置。玄関にも「児童生徒の健全育成のため」との文言を入れ、禁煙
に理解を求めるポスターを掲示する。(貞松慎二郎)
*私からのコメント
◇禁煙に対して、学校の教師がどう対応するのか、実は、それほど簡単
なことではない。成人になるまで煙草を吸うな!というのは、簡単なこ
とだが、それを生徒に守らせるのは、至難の業だ。麻薬や覚せい剤をや
るな!というのと煙草を吸うな!というのでは、その質は全然違う。
◇それは、周りの大人がそれをどう扱っているかによるところが大きい。
麻薬や覚せい剤は、犯罪になるし、基本的に全うな人間(=大人)は、
それを吸わない。それに対して煙草は、大人になれば、吸うことが出来
るし、その権利を保障されている(最近は、肩身が狭いようだが)。
◇私は、煙草を吸わないから、生徒に煙草を吸ってはいけないというの
は、非常に楽だった。大人になっても吸うなと言えるからだ。それは、
健康の問題と他人に対する問題を理由にして、大人になっても吸わない
方が、良いぞと言えるからだ。
◇それに対して、煙草を吸う教師は、子どものうちは、法律上吸っては
いけないよと言うか、子どものうちは健康に悪いから成人になるまで煙
草を吸ってはいけないんだと言うかだ。そして、でも大人になったら良
いけどな。ということになる。
◇大人はよくて、子どもがいけない理由は、子どものうちから吸うと健
康に悪いか、成長の障害になるかなのだ。子どもに言わせれば、「でも
先生は吸ってるじゃん!」「煙草は健康に悪い!ってパッケージに書い
てあるじゃん」ということになる。
◇さて、今回の記事だが、教育施設や公共施設で禁煙になるのは、当然
のことだと思う。喫煙する教師や大人の権利も考慮する必要はあるだろ
うが、子どもの禁煙教育を考えれば、それは当然で、喫煙するリスクを
自己責任(自分の健康問題)だけではなくて、社会的なリスク(喫煙者
の行動範囲の規制)としても訴えていっていいと思う。
◇大人だからやっていいことは、子どもに対して「自分で責任がとれな
いでしょ!」ということだ。そのロジックが、しっかり伝わらないよう
な子どもの喫煙問題は、社会全体の問題として考えた方が良いのだ。
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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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