「卒業」
通勤途中、若い女性たちの着物の一段とすれ違う。ちょっと行くと、「卒業
式会場はこちら」という看板を持った男性がいた。近くの大きな専門学校の
卒業式らしい。
あぁ、そうか、そういう時期だよねと改めて気付く。学校や学習塾に関わっ
ているのに、である。そういうものが「仕事」の中に当たり前のように存在
し、流れていっているせいだろうか。不意にやってきた着物の一団に改めて
客観的に卒業という季節を感じた。
卒業っていいものだ。今思えば、卒業を一つの区切りとして、自分を振り返っ
たり、新しい何かにチャレンジしたりできた。大学を出るまでは、それが、
6・3・3・4という年数でやってきた。せつなさ、嬉しさ、期待や不安を
伴って。
社会人になり、「卒業」が消えた。社会的に決められている強制的な卒業は
ない。何かを終え、違う何かに向かうのは自分自身で決めるしかない。
卒業という区切りを持たず、日常に流されるままになるのが少し怖い。だか
ら、僕は一定の期間で区切りを設けて、自分を振り返ることにしている。
大学に通うために初めて上京した日。この日は特に自分の一年を振り返り、
今後の目標を改めて決める。あなたにもこんな一日があるだろうか。
ところで、卒業で忘れられないことがある。高校の卒業式。僕の一番の親友
のM君は、卒業式に参加できなかった。大学の入学試験で他県へ宿泊してい
たからだ。
一緒に卒業したかったなぁ。きっと、この時期になるとM君も思い出すんだ
ろうなと思う。出られなかった卒業式のことを。
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◇◇◇ Global Thinking and Local Acting ◇◇◇
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