IN PUTの教育かOUT PUTの教育か!
【記事】小学校で外国語教育必修化 中学の先生5割が懸念
朝日新聞(2010年3月15日)より以下抜粋
○来春から小学5、6年生で外国語(英語)活動が必修になるが、これ
によって「早くから外国語嫌いになる可能性がある」と考えている中学
校の先生が47%と半数近くいることが、文部科学省の委託調査でわかっ
た。
実際に授業を進める小学校の先生でそう思っているのは29%で、意識
の違いが目立った。
○昨年8月、各地の小中学校の先生2千人ずつを無作為抽出して調べ、
小学校が約1700人、中学校は830人が回答した。
○調査では、各設問に「思う」「まあ思う」「あまり思わない」「思わ
ない」の4段階で答えてもらった。
「正しい日本語を身につけることがおろそかになる」という項目では、
「思う」「まあ思う」と回答したのは中学校35%、小学校30%。
「外国語以外の教科などの力を身につけることがおろそかになる」では
中学校35%、小学校33%。いずれも中学校の先生の方が否定的な意
見が多かった。
○こうした傾向について、文科省の外国語教育推進室は「中学の先生は、
小学校の外国語活動について『きちんと教えるべきもの』という印象を
持っているのではないか」とみる。
その上で「小学校の外国語活動で重視しているのは、まず慣れ親しませ
ること。
各地の教育委員会はそれを中学校に伝え、小学校と連携が深まるように
してほしい」と話す。
○調査では、小学校の先生に外国語教育をどう進めるとよいかも聞いた。
「新しい学習指導要領通り、週1コマ程度」が妥当と考える人が72%
を占めたが、その一方、そもそも小学校では不要、という回答も17%
あった。
校長と副校長はいずれも12%だったのに対し、主幹教諭・教務主任は
16%、それ以外の先生は19%と、実際に授業する立場に近いほど
「不要論」が多かった。(編集委員・氏岡真弓)
*私からのコメント
◇小学校での英語の必修化が、いよいよ来年から本格的にスタートする。
小学校での英語教育の導入の是非はともかくとして、今回の記事で危惧
されていることは、実は、日本の教育の教授法の在り方にあると言える
かもしれない。
◇今までの日本の教育が得意としていたことは、IN PUTの教育だ。
中学校以降の英語教育もその域を出ないものだった。
だから、勉強嫌いになってしまうということも多かった。
◇もし、小学校での英語教育もその延長線上で、スタートするならば、
当然、子どもたちは、英語嫌いになる可能性が高くなることだろう。
中学校の先生だからこそ、そういう心配をするのだ。
◇それでは、実際の小学校での英語教育は、どうなるのか。
英語ノートを見れば、IN PUTの教育からOUT PUTの教育に移
行するように思える。
しかし、それは、教える教師の考え方と技量次第だということになる。
◇ここが、問題なのだ。
日本の教師は、IN PUTの教育に慣れ親しんでいるからだ。
そのほうが、実は簡単なのだ。知識の注入に集中すればよいのだ。
◇それに対してIN PUTの教育では、子どもたちに活動を促し、子
どもたちの発表を引き出すことが重要になる。
子どもたちが、どういう活動をするかは、出たとこ勝負のところがある
から、しっかり準備をしていなければならない。
ここが大変なところだ。教師としては、リスクが高い教授法だ。
◇ただ、チャンスも多くなる。
活動を引き出すということは、承認する機会が増えると言うことだ。
IN PUTの教育では、承認する機会はそれほどないが、OUT PUT
の教育では、指名や発問を通じて、子どもたちの活動が生まれるから、
承認の機会が多くなり、子どもたちの授業におけるセルフ・エスティー
ムの向上が生まれることになる。
◇もし、そういう状況になれば、小学校での英語教育は、非常に大きな
成果を生むことになる。
OUT PUTの教育に日本の教育が転換することになるなら、この小
学校での英語教育は、非常に大きな意味を持つことになるだろう。
◇ぜひ、小学校の先生方に、頑張ってほしい。
私の所属するNPO法人「ピースコミュニケーション研究所」では、今
年も「教師サポートセミナー」で小学校の英語について取り上げるつも
りだ。
小さいながらも協力していきたいと思っている。
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◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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